今日のニュースで、経済財政諮問会議による医療費削減案が明らかになったという報道がありました。
医療費削減の方法の一つに、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の普及割合を欧米並みに引き上げるという案があり、ニュースになっていたようです。
過去数十年の間に疾病構造が大きく変化し、生活習慣病などの慢性疾患が急増しています。
そこに、高齢者の増加が加わり、医療費が増加してきたと考えられます。
医療費の削減には、後発医薬品の普及云々といった姑息的な対策よりも、健康増進と病気予防の推進、さらに、健康維持による経済的なインセンティブの提示といったことが重要になると考えます。
サプリメントをはじめとする代替医療は、健康増進や病気予防の目的で利用されることがあります。
理論的には、サプリメントや代替医療の利用によって、病気が予防され、医療費が削減されると予想されます。
ただし、費用対効果および医療費削減効果の検証は容易ではありません。
さて、欧米では、TCM(中国伝統医療)の鍼治療が比較的広く受け入れられ、通常医療(西洋医療)と併用している国もあります。
特にドイツでは、TCMの鍼治療がメインストリームの医療の一つに包括されていると言っていいでしょう。
(つまり、有効性と安全性について、医学界からコンセンサスが得られ、消費者へのリスクコミュニケーションも行われていることが示唆されます。)
鍼治療については、単に医療として広く利用されているだけではなく、費用対効果や医療費削減効果についてのデータも示されつつあります。
例えば、通常医療のみによる治療よりも、鍼治療を併用する治療のほうが、より効果的であり、結果的に医療費の削減効果もあるという実証的な研究が報告されています。
同様の効果は、日本でも鍼灸やサプリメントに期待できるでしょう。
今後、日本でも、サプリメントを含めた代替医療による費用対効果の検証、医療費削減効果の検証が進められることが必要と考えられます。
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