Neko

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おとといの失敗談 [2007年01月30日(火)]
おとといの日曜日、天気も良かったので、久しぶりに美術館巡りを思い立ち、午後から出かけた。

最初に訪れたのは、有楽町の出光美術館だ。出光美術館では、《書のデザイン〜書の名筆3》を開催中だ。石碑の文字をを魚拓のように刷った拓本、経文、種子曼荼羅、禅僧の掛け軸、仮名で書かれた日記や和歌、「芦手」とよばれるデザイン文字などさまざまなうつくしい文字が並んでいた。

「あ〜っ、うらやましい」

わたしは字がとても下手である。死んだら、通夜の席で、「そういえば、りんごは字が下手だったよなぁ〜」、「そうだったね〜」などという亡くなった本人の名誉を無視した思い出話が交わされるであろうくらい下手である。さらにいえば、もし昔書いた恋文などが残っていたなら、即座にその持ち主のまえに化けてでてやり、その手紙を処分するまで取り憑いてやる覚悟があるくらい字か下手だ。

だから、字が上手なひとをみるととてもうらやましい。そして、たまには、こうしてきれいな文字をみて、日ごろ自分の汚い文字しか見ない眼をいたわってやらなければならないと思う。

眼の疲れを癒したところで、次に向かうのは、原宿にある太田美術館だ。太田美術館では、フランス国立ギメ東洋美術館の浮世絵コレクションの展示が行われており、とくにギメ東洋美術館所有の「龍図」と太田美術館所蔵の「虎図」が、同じく葛飾北斎によって描かれた対幅であることがわかってから、はじめて双幅いっしょに公開される記念すべき美術展だ。

有楽町から原宿までは、東京メトロ千代田線で日比谷から明治神宮前までで一直線だ。明治神宮前駅で下車したわたしは、いつもどおりの原宿の混雑ぶりにいささかとまどいながら、
太田美術館への坂道をとぼとぼと歩いた。美術館に到着し、いつもと違う雰囲気に、入り口のはり紙に目を凝らすと、

「えぇーっ、お休み、うそだろ、日曜日に展示替え休館するなよ、せっかくHPから割引券プリントアウトしたのに、・・・」 心の叫び

そうです。ホームページで割引券をゲットしながら、肝心の展示替えのお休みにはまったく目がいかなかったのです。

「とほほ」です

太田美術館後、表参道ヒルズをぶらぶらしながら、ピエール・エルメ青山まで歩くつもりでしたが、あまりのショックに表参道ヒルズに行く気は失せ、表参道までのわずかな距離をふたたび地下鉄に乗り、気晴らしのスイーツ目がけて急いだのでした