女子は、一日にしてならず
黒野伸一/著
発行年月:2008年8月
幼い時から巨大な女の子だった赤野奈美江28歳。
子どもの頃、大人しくしていたらいじめられると、自身の腕力に気づいたときから強気に生きることに決めてきた。
会社の後輩のミスは泣かしてでも責める。
もはや誰も彼女に面と向かって反論出来ず、孤高の人。
だが、ある事件をキッカケにこのままではダメだと気づき、それは彼女の内面をそして体も変えてゆく。
お友達のぴゃおさんがブログで紹介していて、面白そう!と思って読んでみました。
面白かった!
この主人公の奈美江のキャラが強烈!
こんな人、身近にいないし、居たらわたしも引いちゃう。
凄いんですよ!その食欲というか食べっぷり。
コンビニの梯子をしながら中華まんを次々、頬張り11個食べちゃうんですよ!
喉も渇くので1.5Lのペットボトルも買って、片手に中華まん、片手にそのボトル!
想像するだけで、その迫力には脱帽です。
そして、次々、同じような大きな女性が出てきたときには、ビックリ!
孤高な彼女でも唯一、親しくしている友人西陣(彼女は華奢)がある会の取材の付き添いを頼み、同行した先で出会った人たちが、みんな特大サイズの女性たち。
その人たちとの行動も可笑しかった。
奈美江の妹や、弟、両親も個性的で楽しいキャラ。
家庭での家族の会話も楽しかった。
お父さんのギャグは、最高〜につまらないけど・・・・笑
最初、読みながら、巨漢の主人公が
ダイエットに成功するはなし?と想像していましたが、少し違っていました。
体のサイズも少し変わる(4L〜7L〜4L)のですが、それより彼女の気持ちの持ち方というか生き方に変化が起きる。
容姿に自信がない分、虚勢を張りムリして相手と距離を取って生きてきた女性が、少しずつ変わっていく様子が良かった。
面白く読めて、ちょっと感動しました。
この著者の本は、初めて読みましたが、他の作品も読んでみたいなと思いました。