今月の脂質研究の専門ジャーナル(電子版)に,オリーブオイルによるルテイン吸収促進作用を示した基礎研究が報告されていました。
(
Lipids. 2009 Aug 14. PMID: 19685091)
ルテインはカロテノイド系ファイトケミカルの1種で,目の健康維持に対する働きが注目されています。
たとえば,疫学研究では,ルテインの摂取が多いと加齢性網膜変性症の発症が少ないことが示されています。
今回の研究では,ラットを用いて,ルテインのバイオアベイラビリティ(生物学的利用能)が検討されました。
具体的には,ルテイン(フェヌグリークリーフ)含有食材が,オリーブオイル(単価不飽和脂肪酸が主体),サンフラワーオイル(リノール酸が主体),対照オイル(ピーナッツ),あるいはL-α-レシチンの4種類のいずれかとともに4週間投与され,血中および目におけるルテイン濃度が測定されています。
その結果,サンフラワーオイルや対照群に比べて,オリーブオイルあるいはレシチンとともに投与した群では,ルテイン値が有意に高い値となっています。
さらに,この研究では,抗酸化活性に対する調節作用も示されており,オリーブオイルと一緒にルテインを摂取することで,ルテインのバイオアベイラビリティが亢進することが示唆されます。
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