サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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サプリメントによる栄養改善の費用対効果 [2011年03月16日(水)]
東日本大震災により被害を受けられた皆さまに,心からお見舞いを申し上げます。

被災地の一日も早い復旧,復興を心よりお祈り申し上げます。


DHCによる支援活動は,こちら
「東日本大震災 被災地への支援活動について」

からご確認いただけます。



今月の臨床栄養学の専門ジャーナル(電子版)に,栄養サプリメントの経口投与による栄養介入法について,費用対効果を検証した研究が,ドイツのグループから報告されていました。
(Eur J Clin Nutr. 2011 Mar 16.)


一般的な栄養素を含むサプリメントの投与は,栄養障害を生じている患者において,全身状態やQOLの改善作用を示します。


今回の研究では,退院後のサプリメント投与による介入効果について,費用対効果が検証されました。


具体的には,良性の消化器系疾患を原因とする栄養障害患者114名(50.6±16.1歳, うち女性57名)を対象に,

退院時において,

・栄養カウンセリング+サプリメント投与を実施した介入群(n=60),

・栄養カウンセリングのみ実施した対照群(n=54)

の2群に分けて3ヶ月間の介入が行われています。



栄養改善効果に関しては,SF-36,QALYs(Quality-adjusted life years)などの指標が測定され,

費用対効果の検証については,サプリメント一袋あたり最小値として2.30ユーロ,最大値として2.93ユーロが設定されています。


介入群では,2.4±0.8袋/日のサプリメントが摂取されました。



投与開始の時点では,栄養状態・健康状態に関して両群間に有意差はありません(0.594±0.017 vs 0.619±0.018)。


3ヶ月の介入によって,サプリメント投与群では,栄養カウンセリング群に比べて,有意な改善効果が示されています(0.731±0.015 vs 0.671±0.016, P=0.028)。


サプリメント投与群では,一定のコストが発生しました(ICER: \[euro]9497 and \[euro]12&#8201;099/additional QALY, respectively)が,費用対効果の検証では,便益が支持された(<\[euro]50&#8201;000/QALY)ということです。


(つまり,サプリメント投与によって,比較的少ない費用で,栄養状態や健康状態の改善が認められています。)



以上のデータから,良性消化器系疾患患者の退院後の栄養管理には,サプリメントの利用が費用対効果の高い有用な方法であることが示唆されます。





一般論として,外科手術後の栄養状態改善に対して,

有効性が考えられるサプリメントは,

マルチビタミン

マルチミネラル

DHA

EPA

CoQ10

などです。


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【健康食品FAQ】

【DHCの研究開発】

医療機関専用サプリメント【DHC FOR MEDIC】(DHCフォーメディック)

医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】
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posted at 23:58 | この記事のURL
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再構築が必要な医療保険制度 [2008年01月01日(火)]
新年おめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。


昨年末に、オランダ人の知人夫妻と1年ぶりに再会したので、欧州の医療制度について尋ねてみました。

彼らによると、オランダは、かつては高福祉国家であったが、今はまったく違っており、医療制度もとても自慢できるようなものではない、といっていました。

実際、経済的に余裕のある人たちの間では、オランダあるいは欧州ではなく、タイ、シンガポール、インド、マレーシアなど、メディカルツーリズムを推進している国に滞在して医療を受けることが選択肢の一つとして確立されている、ということです。

これらの国では、欧米でトレーニングを受けた医師や医療従事者が、外国人向けの病院で勤務しており、米国の治療指針に基づく医療が受けられる態勢を整えています。



昨今、日本では社会保障制度や医療保険制度の見直しの必要性が認識されています。


これは米国でも同様で、特に大統領選挙を控えて、医療保険制度が争点の一つになっています。

米国の内科医向け専門ジャーナル(Ann Intern Med 2008年1月1日号)に、『効率的なヘルスケアシステムを達成するために、米国は諸外国から何を学ぶことができるか』という論文が掲載されていました。

(原題「Achieving a High-Performance Health Care System with Universal Access: What the United States Can Learn from Other Countries」Ann Intern Med 2008;148 55-75)


日本では国民皆保険制度がありますが、米国ではメディケアやメディケイドといった公的医療保険がカバーするのは一部に過ぎず、大部分は民間の保険制度に依存しています。

現在、米国人口の84.2%に相当する2億5千万人は何らかの医療保険に加入していますが、15.8%にあたる4,700万人は無保険になっています。


主要先進国の中で、市場主義・経済合理主義を医療分野に導入した唯一の国が米国です。


医学生物学研究では、多くの分野においてトップを走る米国ですが、多くの国民が平等に適切な医療を受けるという状態にはないようです。

具体的にデータをみてみましょう。

                    米国 カナダ フランス ドイツ 日本

乳児死亡率(1000出生あたり)   6.8  5.3    3.6  3.9   2.8

平均寿命               77.8  80.2  80.3  79    82

医師数(人口1000人あたり)     2.4  2.2    3.4  3.4    2

MRI台数(人口100万人あたり)   26.6  5.5   3.2   7.1   40.1

医療支出(一人あたり$)       6401  3326  3374  3287 2358


このデータをみると、日本は、他の欧米主要国に比べて、少ない医師数および少ない医療費にも関わらず、乳児死亡率が最も低く、平均寿命が最も長いことがわかります。

(なお、国によって統計の集計方法が異なるため、単純な比較はできないものもあります。)



しかし、現在の日本では、産科や小児科を中心に、医療現場が疲弊しているのは周知の事実です。





今回の論文に示されているように、現状の医療統計では、日本は、先進国ではもっとも優秀な成績です。

しかし、このままでは、医療現場が崩壊するのは、時間の問題と考えられます。

早急に、制度の見直しが必要と思われます。



例えば、自己管理によって予防が可能な生活習慣病については、治療よりも予防に重点をおく施策が必要でしょう。
地域や職場での保健指導、公的なスポーツ施設などの充実が望まれます。

あるいは、サプリメント・健康食品の購入費用、スポーツジムの会員費用など、セルフケア・セルフメディケーションに用いられた費用は、所得税の控除対象にしてもいいでしょう。
(費用対効果の検証が必要ですが。)

現在の税制では、医療費を使うと、一定額を超える自己負担分が所得控除されています。一方で、病気にならないように、スポーツジムに行き、サプリメント・健康食品を利用するなど、自分の健康保持に投資した人については、その費用が控除されることはありません。

つまり、メタボリック症候群を放置している人、喫煙者などでは、その状態を放置することで病気が発生・進行し、やがて公的な医療費が投入され、自己負担分については所得税が控除される、というしくみです。

これではまるで、交通事故を起こせば起こすほど、保険料が下がるといった、変な構造になっています。


制度の見直しとして、喫煙者に対する医療保険の増額(民間保険の一部では導入済み)、たばこ税の大幅な増税(欧米では導入済み)などは当然といえます。
(現状では、非喫煙者の支払った医療費が、喫煙者の病気の治療に使われています。
現行のたばこ税では、まったく足らない額です。)


公的な保険制度により安心・安全な医療を保障しつつ、セルフケアの推進による予防医学へのインセンティブについても制度化する必要があると思われます。
posted at 23:52 | この記事のURL
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後発医薬品とサプリメント [2007年09月11日(火)]
今日の新聞に、厚労省が後発医薬品(ジェネリック)の普及を目指して品質管理の強化に乗り出す、という記事がありました。


ジェネリック医薬品とは、特許切れの薬(先発医薬品)と同じ有効成分を含む薬を、別のメーカーが製造するものです。


先発医薬品に比べて安価なため、医療費の削減につながる(患者負担も少なくなる)と期待されています。


しかし、品質や供給体制に不安があるということで、欧米に比べて日本での普及は遅れています。


そこで、厚労省は、ジェネリックの普及のために来年から品質管理の強化に乗り出すということです。

具体的には、これまでは都道府県が行ってきた製造工場への立ち入り検査について、国も行うようにするといった内容です。

(なお、現状でもジェネリックは医療用医薬品として審査をへていますので、有効性や安全性が先発薬に見劣りするわけではありません。
ただ、大手メーカーではないとか、医療機関への販売単位が大きいとかいうことはあるようです。)




私見ですが、サプリメント・健康食品についても、同様の管理制度を導入して、適正使用を促進するべきと思います。

ごく一部の不適切な製品のために健康食品全般が風評被害を被ったり、ネガティブな研究データが十分な解説もなく一人歩きしたり、ということがサプリメント・健康食品ではよくあります。


健康保持や疾病予防を目的とする場合、有効性の評価は容易ではないかもしれません。

一方、現状の制度のままでは安全性の担保が行われないため、サプリメント・健康食品の積極的な利用の障害になっていると思われます。


サプリメント・健康食品が適正に使用されれば、国の負担する医療費は削減できるでしょうし、(病気になってから医療機関にかかるのに比べて)個人の経済的負担も減ると推定されます。
posted at 23:56 | この記事のURL
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医学博士 蒲原聖可
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