2種類のグルコサミン硫酸塩の生物学的同等性を検証したヒト臨床研究が,タイのMahidol Universityから報告されていました。
(
J Med Assoc Thai. 2009 Sep;92(9):1234-9.)
グルコサミンは,グルコースにアミノ基が結合したアミノ糖の1種です。
軟骨の構成成分であるムコ多糖類の構成成分となるため,変形性関節症に対して広く利用されています。
サプリメントに利用されるグルコサミンの一つにグルコサミン硫酸塩があり,塩化カリウム(KCl)と塩化ナトリウム(NaCl)の2つのタイプがあります。
今回の研究では,500mgのグルコサミン硫酸塩を含むサプリメントについて, グルコサミン硫酸塩NaClを対照群,グルコサミン硫酸塩KClをテスト群として生物学的同等性が検証されています。
(いずれもハードカプセルの形状。)
具体的には,健康な被験者24名に対して2種類のグルコサミン硫酸塩が経口投与され,採血が投与後24時間にわたり行われました。
(ランダム化クロスオーバー法。単回投与。1週間のwash-out。)
Cmax,AUCが測定された結果,対照剤(NaCl)およびテスト剤(KCl)の両者について有意差は認められず,生物学的同等性が示唆されています。
以上のデータから,グルコサミン硫酸塩KClは,グルコサミン硫酸塩NaClと同等の効果が期待されると考えられます。
(なお,本邦ではグルコサミン塩酸塩が健康食品の成分として用いられています。)
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