サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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高血圧治療薬と葉酸サプリメントの併用が生存率を延長する:CSPPT研究 [2020年01月07日(火)]
今月の高血圧研究の専門ジャーナル(電子版)に、高血圧患者において、降圧薬と葉酸サプリメントの併用による生存率延長を示した臨床研究が、中国と米国のグループから報告されていました。
(Hypertension 2019. Dec 23)


葉酸サプリメントの投与によって、血中ホモシステイン値が低下し、

ホモシステインによる血管内皮障害が抑制されることで、

動脈硬化性疾患のリスクが低下すると考えられます。

(高ホモシステイン血症は、動脈硬化の確立したリスク因子です。)


先行研究であるCSPPTでは、高血圧患者において、降圧剤と葉酸(800㎍)の併用による初発の脳卒中の予防効果(一次予防効果)が示されています。
(中国脳卒中一次予防試験China Stroke Primary Prevention Trial [CSPPT])


このCSPPT(中国脳卒中一次予防試験)では、

高血圧患者において、

降圧剤のエナラプリルと葉酸サプリメントの併用群では、

エナラプリル単独群に比べて、

初発脳卒中の有意なリスク減少が示されました。


今回の研究では、
脳卒中フリーの生涯生存率が検証されました。


具体的には、

CSPPTの19 053人の参加者データから

エナラプリル+葉酸併用群と

エナラプリル単独群について、

生涯増分脳卒中生存率が推計されました。


解析の結果、

エナラプリル単独投与群と比べて、

エナラプリル+葉酸の併用投与群では、

脳卒中に罹患していない(脳卒中フリーの)生涯生存期間が、

1.75ヶ月、延長していました。

四分位範囲は0.73〜2.39ヶ月、

最大で12.95ヶ月と推計されました。


サブ分析では、

より若年層、

男性、

試験開始時の葉酸値が低い、

開始時の収縮期血圧が高い、

開始時の総コレステロールと血糖値が高い、

MTHFRのC677T CTまたはTT多型において、

脳卒中フリー生存率の向上が示されました。


以上のデータから、

高血圧患者において、

降圧剤に加えて、葉酸サプリメントの併用により、

初発脳卒中の予防だけではなく、

脳卒中フリーの生存率の向上が示唆されます。





血中ホモシステイン値が低いと、脳卒中や心血管疾患の発症率が低いことが示されています。


葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析


葉酸サプリメントはACE阻害剤との併用で脳卒中を31%低減する


葉酸の摂取が多いと認知症が半減:フランスでの研究


また、

葉酸サプリメントによる認知症への作用を検討した研究もあります。

例えば、


葉酸サプリメントが軽度認知障害(MCI)を改善する 


葉酸サプリメントによる認知機能改善効果
といった報告があります。

今回の研究に関連した別のサブ解析も知られています。

葉酸が網膜アテローム性動脈硬化症リスクを予防@糖尿病合併高血圧症患者



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一方、サプリメントに利用されている合成された葉酸は、プテロイルモノグルタミン酸であり、生体での利用効率が85%と高いことが特徴です。


葉酸サプリメントの利用は、中高年の動脈硬化予防の点からも推奨されます。


日本での食事摂取基準では、葉酸は、240㎍の摂取が推奨されています。
一方、葉酸代謝にかかわる遺伝子変異により、約16%の日本人では、多めの葉酸摂取が必要です。

そこで、天然型よりも安定して吸収率が高い合成型の葉酸サプリメントを400マイクログラムの摂取が推奨されます。


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posted at 23:53 | この記事のURL
還元型コエンザイムQ10が血管内皮機能を改善@慢性心不全患者 [2019年11月18日(月)]
今月の循環器学の専門ジャーナル(電子版)に、慢性心不全患者において、還元型コエンザイムQ10サプリメントによる血管内皮機能の改善作用を示した臨床研究が、横浜市立大学のグループから報告されていました。
(Am J Cardiovasc Drugs. 2019 Nov 12.)


血管内皮機能不全は、慢性心不全患者の予後不良と関連しています。

還元型コエンザイムQ10(ユビキノール)は、慢性心不全患者などの有病者における有用性が報告されています。

(その昔、日本で心不全治療薬としても認可されたコエンザイムQ10は、酸化型です。サプリメントでは、酸化型も還元型もあります。)

心疾患患者では、コエンザイムQ10は必須のサプリメントです。




さて、
今回の研究では、

駆出率の低下(HFrEF)を伴う心不全患者において、

ユビキノールサプリメントの投与による末梢血管内皮機能への作用が検証されました。


具体的には、

ランダム化二重盲検偽薬対照クロスオーバー法にて、

安定した状態のHFrEF患者14人を対象に、

ユビキノール400 mg /日
あるいは
偽薬のいずれかが3ヶ月間投与されています。

1ヶ月のwashoutでクロスオーバーが行われました。

各介入の前後で、

RHI(Reactive Hyperemia Inde, 反応性充血指数)にて、末梢血管内皮機能が評価され、

RHIの自然対数(LnRHI)で解析が行われています。



解析の結果、


LnRHIを指標とした末梢血管内皮機能は、

3ヶ月間のユビキノール(400 mg /日)により改善傾向が見出されました。
(p = 0.076)



また、

RHI値は、介入前に比べて、ユビキノール投与後で有意な改善を示しました。
(RHI 1.57前[四分位範囲(IQR)1.39-1.80]、RHI 1.74後[IQR 1.63-2.02]、p = 0.026)

一方、偽薬群では有意な変化は認められませんでした。
(RHI 1.67より前[IQR 1.53-1.85]、RHI 1.51より後[IQR 1.39-2.11]、p = 0.198)。


以上のデータから、

駆出率の低下した慢性心不全患者において、

ユビキノール(還元型コエンザイムQ10)400mgの投与による末梢血管内皮機能の改善作用が示唆されます。

今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待されます。





生活習慣病や慢性消耗性疾患の患者では、同年代の健常者に比べて、内在性コエンザイムQ10が減少していることも示唆されています。


サプリメントのコエンザイムQ10には、酸化型コエンザイムQ10であるユビキノンと、

還元型コエンザイムQ10のユビキノールの2種類があります。

酸化型CoQ10は、摂取後に体内で還元型に変換されて、作用します。




コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。




還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。



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posted at 23:55 | この記事のURL
ウコンによる高血圧改善作用:系統的レビュー/メタ解析 [2019年10月29日(火)]
今月の生薬学の専門ジャーナルに、ウコンによる高血圧改善作用を示した系統的レビュー/メタ解析が報告されていました。
(Pharmacol Res. 2019 Oct 21:104505.)


日本では、4000万人以上が高血圧と推計されています。

高血圧は、心臓病や脳卒中、慢性腎臓病、認知症のリスクとなることから、改善が必要です。



ウコンには有効成分としてクルクミンが存在し、抗酸化作用や抗炎症作用を示します。

これまでの多くの研究により、生活習慣病や難治性疾患への有用性が示唆されてきました。


さて、今回の系統的レビュー/メタ解析では、

ウコン(ターメリック)/クルクミンによる血圧への作用が検証されました。


具体的には、主要医学データベースを用いて、
(Medline, Embase, Scopus, ISI Web of Science, Google Scholar, Cochrane library)

2019年5月までの収載論文から、
クルクミン/ウコンを投与し、収縮期血圧/拡張期血圧への作用を調べたランダム化比較試験が検索され、

11報から、734名の被験者データがメタ解析の対象となりました。


メタ解析の結果、

まず、
全体の解析では、

クルクミン/ウコン投与による収縮期血圧(-0.69 mmHg; 95% CI: -2.01, 0.64; I2 = 18%) や拡張期血圧 (0.28 mmHg; 95% CI: -1.12, 1.68; I2 = 53%)のいずれでも有意な変化は見られませんでした。

次に、

層別解析では、

12週間以上のクルクミン/ウコンサプリメント投与群において、

収縮期血圧の有意な低下(改善)が見出されました。
(-1.24 mmHg; 95% CI: -2.26, -0.22; I2 = 0%)

なお、拡張期血圧では有意差は検出されませんでした。
(0.29 mmHg; 95% CI: -0.65, 1.22; I2 = 1%)

以上のメタ解析から、

クルクミン/ウコンによる高血圧への好影響が示唆されます。


クルクミン/ウコンは、抗炎症作用があるため、慢性炎症による動脈硬化を抑えることで、高血圧の予防や改善にも有用と考えられます。

今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待されます。


先行研究では、ウコンのクルクミンによる生活習慣病の改善など多彩な作用が示されています。




クルクミンによる耐糖能異常での血糖低下作用:メタ解析



ウコン/クルクミンによる脂質代謝改善:メタ解析



ウコン/クルクミンのレプチンへの作用:メタ解析




クルクミンによるアディポネクチンとレプチンへの働き@メタボリック症候群


クルクミンサプリメントによる抗炎症・抗酸化作用@過体重




DHCでのウコンサプリメントには、下記の製品があります。


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posted at 23:56 | この記事のURL
ピクノジェノールによる高血圧改善:メタ解析 [2019年10月28日(月)]
今月の生薬学の専門ジャーナル(電子版)に、ピクノジェノールによる高血圧改善作用を示した系統的レビュー/メタ解析が報告されていました。
(Phytother Res. 2019 Oct 21.)



ピクノジェノールは、フランス海岸松に由来する機能性食品素材で、フラボノイド類が主成分です。


フラボノイド類による抗炎症作用や抗酸化作用を介した効果が示されており、生活習慣病の予防からアンチエイジング医学まで、広く利用されています。

ピクノジェノールが心血管リスクを低減する:メタ解析


ピクノジェノールによる高血圧改善作用:メタ解析


ピクノジェノールによる脂質代謝改善作用:メタ解析



また、女性に多い、下肢のむくみや静脈瘤への対策の機能性成分としても知られています。


ピクノジェノールによる慢性静脈不全の症状改善作用


さて、今回の系統的レビュー/メタ解析では、

ピクノジェノールによる血圧への作用が検証されました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(PubMed, Scopus, Web of Science, Google Scholar)


2018年3月までの収載論文から、

成人を対象に、

ピクノジェノールによる血圧への作用を調べた臨床試験が検索され、

12報、922名がメタ解析の対象となりました。

メタ解析の結果、

ピクノジェノールサプリメント投与により、

収縮期血圧の有意な低下、
(-3.22 mmHg; 95% CI [-5.52, -0.92])

拡張期血圧の有意な低下
(DBP; -1.91 mmHg; 95% CI [-3.64, -0.18])

が見出されました。

層別解析では、

ピクノジェノールが補完療法として他の治療と併用された群において、

収縮期血圧の顕著な低下が認められました。


また、
ピクノジェノールによる拡張期血圧の低下作用は、

12週間を超える投与期間の臨床試験で有意でしたが、

12週以下の投与期間では有意な作用は検出されませんでした。


以上、今回の系統的レビュー/メタ解析から、

ピクノジェノールサプリメント投与により、

収縮期血圧および拡張期血圧への好影響が示唆されます。

今後、高血圧治療における補完療法としてピクノジェノールサプリメントの臨床的意義の検証が期待されます。




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ピクノジェノールによる抗炎症作用:系統的レビュー/メタ解析


ピクノジェノールによる高血圧改善作用:メタ解析


ピクノジェノールによる血栓後症候群と深部静脈血栓症のリスク低減作用


産後の下肢静脈瘤に対するピクノジェノールの効果


ピクノジェノール+L-シトルリンによる勃起障害(ED)改善効果



ピクノジェノール由来ポリフェノールは関節内の滑液に移行する



シェーグレン症候群に対するピクノジェノールの働き




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ピクノジェノールが心血管リスクを低減する:メタ解析 [2019年10月20日(日)]
今月の薬理学研究の専門ジャーナルに、ピクノジェノールによる心血管リスクへの作用を検証した系統的レビュー/メタ解析が、イランとオーストラリアのグループから報告されていました。
(Pharmacol Res. 2019 Oct 1:104472.)



ピクノジェノールは、フランス海岸松に由来する機能性食品素材で、フラボノイド類が主成分です。


フラボノイド類による抗炎症作用や抗酸化作用を介した効果が示されており、生活習慣病の予防からアンチエイジング医学まで、広く利用されています。


また、女性に多い、下肢のむくみや静脈瘤への対策の機能性成分としても知られています。


今回の系統的レビュー/メタ解析では、

ピクノジェノールによる心血管代謝関連指標への作用が検証されました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(PubMed, Scopus, ISI Web of Science)

2018年10月までに収載された論文が対象となり、

ピクノジェノール投与による心血管代謝指標を測定したランダム化比較試験が検索され、

24報のRCTの1594名のデータがメタ解析の対象となりました。


解析の結果、

ピクノジェノール投与による空腹時血糖値の有意な低下、
(WMD: -5.86 mg/dl; 95% CI: -9.56, -2.15)

HbA1c値の有意な低下、
(WMD = -0.29%, 95%CI: -0.56, -0.01),

収縮期血圧の有意な低下、
(WMD: -2.54 mmhg; 95% CI: -4.08, -0.99)

拡張期血圧の有意な低下、
(WMD: -1.76 mmhg; 95% CI: -3.12, -0.41)

BMIの有意な低下
(WMD: -0.47 kg/m2; 95% CI: -0.90, -0.03)

LDLコレステロール値の有意な低下、
(WMD: -7.12 mg/dl; 95% CI: -13.66, -0.58)

HDLコレステロール値の有意な上昇
(WMD: 3.27 mg/dl; 95% CI: 0.87, 5.66).

が見出されました。

以上、今回のメタ解析から、

ピクノジェノールによる心血管リスク因子の改善作用が示唆されます。


今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。




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ピクノジェノールによる抗炎症作用:系統的レビュー/メタ解析


ピクノジェノールによる高血圧改善作用:メタ解析


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ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果

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心血管疾患患者では葉酸サプリメントが脳卒中を15%低下:系統的レビュー/メタ解析 [2019年09月28日(土)]
臨床医学研究の専門ジャーナルに、心血管疾患を有する患者において、葉酸サプリメントによる脳卒中リスクへの作用を検証した系統的レビュー/メタ解析が報告されていました。
(Medicine (Baltimore). 2019 Sep;98(37):e17095.)


血中ホモシステインの高値は、動脈硬化促進による脳卒中(脳梗塞)のリスク上昇、脳細胞萎縮の促進による認知症/アルツハイマー病のリスク上昇を生じます。


先行研究では、
葉酸サプリメントの投与が、
高ホモシステイン血症の改善により、脳卒中や心臓病、認知症のリスクを低減することが示唆されています。



葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析


葉酸サプリメントはACE阻害剤との併用で脳卒中を31%低減する


葉酸は、食品にも含まれますが、プテロイルポリグルタミン酸という形であり、利用効率は50%です。

一方、サプリメントに利用されている合成された葉酸は、プテロイルモノグルタミン酸であり、生体での利用効率が85%と高いことが特徴です。



さて、

今回の系統的レビュー/メタ解析では、

心血管疾患(CVD)を有する患者において、

葉酸サプリメントによる脳卒中リスクへの作用が検証されました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(PubMed, EMBASE, Cochrane library)


CVD患者に葉酸サプリメントを投与したランダム化比較試験が検索され、

ランダム化比較試験12報から、

47,523名のデータが対象となり、

全死亡率、

心血管疾患死亡率、

冠動脈疾患(CHD)リスクが調べられました。


メタ解析の結果、

葉酸サプリメント投与群では、

対照群に比べて、

脳卒中リスクが15%有意に低下、
(RR = 0.85, 95% CI = 0.77-0.94, Pheterogeneity = .347, I = 10.6%)

という効果が見出されました。


また、
両群の比較で、

葉酸サプリメント投与群では、

全死亡率は3%の低下傾向(有意差ナシ)
(HR, 0.97, 95% CI, 0.86-1.10, Pheterogeneity = .315, I = 15.4%)


心血管疾患死亡率は13%の低下傾向(有意差なし)
(HR, 0.87, 95% CI, 0.66-1.15, Pheterogeneity = .567, I = 0)

でした。



以上のメタ解析から、

高血圧などの心血管疾患を有する患者において、

葉酸サプリメントによる脳卒中の予防(リスク低下)効果が示唆されます。




厚生労働省の調査によると、介護が必要になった原因は、第1位が認知症、第2位が脳血管疾患(脳卒中)、第3位が高齢による衰弱です。 (厚生労働省「H28年国民生活基礎調査」) 

したがって、日本人の健康寿命の延伸のためには、認知症、脳卒中、高齢による衰弱(フレイル)への対策が必要となります。

具体的な対策として、ライフステージに応じた適切な食事、適度な運動習慣、適正体重の維持、禁煙といったことは当然といえます。

これらに加えて、現時点でのエビデンス(科学的根拠)を俯瞰するとき、サプリメント・健康食品の適正な利用が、健康寿命の延伸に貢献できる、と著者は考えています。

日本では、超高齢社会となったので、認知症患者が増えるのも仕方がない、と思われるかもしれません。確かに、日本や中国では、認知症患者が増えています。
一方、アメリカやイギリス、スウェーデンなどの先進国では、すでに減少していると報告されています。

葉酸は、悪玉のアミノ酸であるホモシステイン値を抑制することで、動脈硬化や脳萎縮の進行を抑える働きがあります。

葉酸の強化食品やサプリメントの摂取が、認知症や脳卒中を予防することもわかっています。

例えば、アメリカでは、20年以上も前の1998年に、葉酸の食品への添加を法律で義務付けました。

その結果、翌年から脳卒中の死亡率が減少しています。

また、2000年に比べて、2012年の時点で、認知症の有病率が24%も減少しています。

これらの効果を得るための葉酸摂取の基準は、1日当たり400㎍です。

なお、日本人の食事摂取基準では、貧血の予防のための推奨量になっており、
240㎍という低い値に設定されています。
(推奨値が低い値なので、葉酸は不足していないことになっています。)

しかし、アメリカやWHOでは、400㎍が推奨量として設定されており、食事からだけでは、日本人は摂取不足です。

認知症も増えています。

そこで、簡便で確実に葉酸を400㎍摂る方法として、葉酸サプリメントの利用をお勧めします。

もちろん、私自身もDHC葉酸サプリメントを毎日とっています


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お茶特有のカテキンと葉酸のパワーが、これからの生き生きとした毎日を応援します!

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これまでのたくさんの研究において、
血中ホモシステイン値が低いと、脳卒中や心血管疾患の発症率が低いことが示されています。



葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析


葉酸サプリメントはACE阻害剤との併用で脳卒中を31%低減する

葉酸は、食品にも含まれますが、プテロイルポリグルタミン酸という形であり、利用効率は50%です。

一方、サプリメントに利用されている合成された葉酸は、プテロイルモノグルタミン酸であり、生体での利用効率が85%と高いことが特徴です。


葉酸サプリメントの利用は、中高年の動脈硬化予防の点からも推奨されます。


日本での食事摂取基準では、葉酸は、240㎍の摂取が推奨されています。
一方、葉酸代謝にかかわる遺伝子変異により、約16%の日本人では、多めの葉酸摂取が必要です。

そこで、天然型よりも安定して吸収率が高い合成型の葉酸サプリメントを400マイクログラムの摂取が推奨されます。


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posted at 23:52 | この記事のURL
亜鉛サプリメントによる心血管リスク低減効果:メタ解析 [2019年09月21日(土)]
今月の微量栄養素研究の専門ジャーナル(電子版)に、亜鉛サプリメントによる心血管リスク因子への作用を検証したメタ解析が、イランのグループ(Iran University of Medical Sciences)から報告されていました。
(Biol Trace Elem Res. 2019 Sep 7.)


必須ミネラルの亜鉛は、普段の食生活では不足しがちです。

亜鉛は、生体の機能維持に必須なミネラルであり、不足すると、味覚障害などの症状が生じます。

学会のガイドラインでは、亜鉛は、褥瘡患者の栄養補給に推奨されています。
(2015年には、学会のガイドラインにより、コラーゲン加水分解物が、褥瘡患者への栄養補給に推奨されました。)

また、セックスミネラルとしても知られています。

以前から、糖尿病の発症や進行に、亜鉛代謝異常が関与することが報告されています。

亜鉛は、タンパク質の構成因子や機能調節因子として重要な役割を果たしています。

糖代謝への作用としては、これまでに次のようなことがわかっています。



亜鉛サプリメントによる糖代謝への作用:メタ解析


さて、
今回の系統的レビュー/メタ解析では、

亜鉛を投与したランダム化比較試験を対象に、

心血管リスク因子への作用が検証されました。

具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(PubMed/Medline, Institute of Scientific Information, and Scopus)

2018年12月までの収載論文から、亜鉛サプリメントによる心血管リスクマーカー(脂質代謝、糖代謝、血圧、体組成)への作用を検証したランダム化比較試験(RCT)が検索され、

20報がメタ解析の対象となりました。

介入群の被験者は1,141名です。


メタ解析の結果、

亜鉛サプリメント投与によって、

中性脂肪値の有意な低下、
(SMD - 0.66, 95% CI - 1.27, - 0.06)

VLDLの有意な低下、
(SMD - 1.59, 95% CI - 2.86, - 0.31)

総コレステロール値の有意な低下、
(SMD - 0.65, 95% CI - 1.15, - 0.15)

空腹時血糖値の有意な低下、
(SMD - 0.52, 95% CI - 0.96, - 0.07)

HbA1cの有意な低下、
(SMD - 0.64, 95% CI - 1.27, - 0.02)

が見出されました。

なお、

亜鉛サプリメントは、血圧や体組成の指標では有意な変化は検出されませんでした。
(P > 0.05)


以上のデータから、

亜鉛サプリメントによる糖代謝及び脂質代謝への好影響が示唆されます。


これまでの横断研究では、
亜鉛摂取が糖尿病やメタボリックシンドロームを減少させることも報告されています。

また、メタ解析では、亜鉛サプリメントによる糖代謝改善作用が示されています。


亜鉛サプリメントによる糖代謝への作用:メタ解析



生活習慣病の予防の分野では、先行研究にて、

亜鉛による抗炎症作用や抗酸化作用が示唆されています。

亜鉛サプリメントの抗炎症作用:メタ解析




亜鉛は、普段の食生活では不足しがちですし、

厚生労働省の国民健康栄養調査でも、摂取不足が報告されています。

亜鉛は、ベーシックサプリメントとして摂取が必要です。


亜鉛 30日分

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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果

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L-カルニチンによる高血圧改善作用:系統的レビュー/メタ解析 [2019年09月17日(火)]
今月の高血圧研究の専門ジャーナル(電子版)に、L-カルニチンによる高血圧への作用を検証した系統的レビュー/メタ解析が報告されていました。
(J Hum Hypertens. 2019 Sep 3.)



カルニチンは、アミノ酸の1種で、食肉(ラム肉)や乳製品に豊富に存在します。



カルニチン(L-カルニチン)は、脂肪の代謝に必要な機能性成分です。

(長鎖脂肪酸は、L-カルニチンと結合することでミトコンドリアに入ります。)



L-カルニチンに関する研究では、中性脂肪やVLDLコレステロールの低下作用、肝臓での脂肪蓄積の抑制、運動能向上作用、肥満での減量など、多彩な働きが示されています。



例えば、

L-カルニチンによる脂質異常症改善:系統的レビュー/メタ解析


カルニチンによる運動耐用能の亢進@アスリート

という研究も知られています。


また、特定の病態において、治療と併用されることもあります。

例えば、腎疾患患者の血球減少症に対する効果、糖尿病患者での代謝の改善、慢性疲労症候群患者の症状改善、C型肝炎のインターフェロン療法の補助療法などが報告されています。

特に、腎不全によって慢性維持透析を受けている病態では、カルニチン欠乏による障害が知られており、L-カルニチンの摂取が推奨されます。


さて、
今回の系統的レビュー/メタ解析では、

L-カルニチンによる高血圧への作用が検証されました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(EMBASE, PubMed, Scopus, Cochrane Library, and ISI web of Science)

2019年2月までに収載された関連論文が検索され、

10報のランダム化比較試験がメタ解析の対象となりました。


メタ解析の結果、

L-カルニチンサプリメントの投与によって、

拡張期血圧の有意な低下
(-1.162 mmHg, 95% CI: -2.020, -0.303, p = 0.008)
が認められました。

なお、
収縮期血圧には有意な変化は検出されませんでした。
(-0.085 mmHg, 95% CI: -1.455, 1.285, p = 0.903)


次に、サブグループ解析によると、

L-カルニチン投与により、

肥満/過体重の被験者において拡張期血圧の有意な低下、
(-1.232 mmHg, 95% CI: -2.297, -0.167, p = 0.023)

1日あたり2グラム未満の投与での低下
(-1.639 mmHg, 95% CI: -3.038, -0.240, p = 0.022)

が認められました。

以上のデータから、

L-カルニチンサプリメントによる拡張期血圧の低下作用が示唆されます。

今後、高血圧に対する補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。



カルニチン 30日分

エネルギー作りに欠かせないアミノ酸




なお、血圧対策の定番のサプリメントは、食品成分に由来するペプチドです。



食品成分での降圧作用については、

ゴマのたんぱく質に由来するゴマペプチドがACE阻害作用を有しており、高血圧を改善することが知られています。

そこで、日本では、ゴマペプチドを含むトクホや健康食品が販売されています。

DHCは、高血圧対策のサプリメントとして、ゴマペプチドを製品化しています。

ゴマペプチド 30日分

小さなゴマに秘められた大きなパワーを手軽に





高血圧に対しては、コエンザイムQ10もお勧めです。
直接的な降圧作用を期待するというよりは、
未病改善のためのベーシックサプリメントです。



最新の高血圧の診断基準(JSH2019)


高血圧での生活習慣の修正項目


高血圧対策の機能性食品として、次の報告があります。



レスベラトロールが高血圧を改善する:系統的レビュー


L-シトルリンによる高血圧改善作用:メタ解析


ピクノジェノールによる高血圧改善作用:メタ解析


紅麹+コエンザイムQ10サプリメントによる高血圧と脂質異常症改善効果



食物繊維の摂取による高血圧リスク低減効果



拡張期血圧に対するビタミンDの降圧作用:メタ解析


ナットウキナーゼによる高血圧改善作用</リンク


緑茶による高血圧・脂質代謝改善@メタ解析


緑茶による高血圧改善作用:メタ解析 


ココア/カカオポリフェノールの高血圧改善効果:コクランレビュー







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トマトのリコピンが死亡率を24%低下、心臓病死を27%低下、脳血管死亡を29%低下@NHANES [2019年08月31日(土)]
今日、8月31日は、語呂合わせで「やさい」の日だそうです。

そこで、野菜の機能性成分に関する論文を読んでみました。

今月の栄養学の専門ジャーナルに、トマト及びリコピンの摂取と、死亡率、冠動脈疾患死亡、脳血管疾患死亡との関連を検証したコホート研究が報告されていました。
(Br J Nutr. 2019 Aug 22:1-21)


トマトに含まれるファイトケミカルのリコピンは、抗酸化作用や抗炎症作用を介して、生活習慣病のリスク低減効果が知られています。

脂溶性成分であることから、生で食べるよりも、トマトをオリーブオイルを使って調理したほうが吸収されやすくなります。
(サプリメントの場合は、食事と一緒に、リコピンサプリメントを摂ります。)


リコピンによる前立腺がんリスク低下:メタ解析


リコピンが心血管リスクを17%低下させる:メタ解析



さて、今回の研究では、

トマトあるいはリコピンの摂取と、死亡率との関連が検証されました。


具体的には、

米国国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey: NHANES 1999-2010)のデータを用いて、


トマト及びリコピンの摂取と、死亡率、冠動脈疾患死亡、脳血管疾患死亡との関連が調べられました。

23,935名の被験者(平均年齢47.6歳、男性が48.8%)から、

2011年12月までに、
76.4ヵ月のフォローアップ期間にて、
3403例の死亡が見出されました。

解析の結果、

まず、

トマトの摂取は、

全死亡率の14%の有意な低下、
(RR:0.86, 95%CI:0.81-0.92)

冠動脈疾患死亡率の24%の有意な低下、
(0.76, 95%CI: 0.70-0.85)、

脳血管疾患死亡率の30%の有意な低下、
(0.70, 95%CI: 0.62-0.81)

という相関が見出されました。

次に、

リコピンの摂取とも同様の相関があり、

リコピンの摂取は、

全死亡率の24%の有意な低下、
(0.76, 95%CI: 0.72-0.81)

冠動脈疾患死亡の27%の有意な低下、
(0.73, 95%CI: 0.65-0.83)

脳血管疾患死亡の29%の有意な低下、
(0.71, 95%CI: 0.65-0.78)

との相関が認められました。


なお、これらの有意な相関は、

BMIなどの体計測値や、臨床的栄養学的指標とは独立して認められました。

年齢や肥満も、この相関には影響を与えませんでした。

CRP値は、リコピンの摂取あるいはトマトの摂取と、これらの死亡率との相関にリンクしていたことから、

リコピンの摂取による抗酸化作用が、作用機序の一つであると推定されます。


以上のデータから、

トマトあるいはリコピンの摂取による全死亡、心臓病(冠動脈疾患)死亡、脳血管疾患死亡のリスク低減作用が示唆されます。



カロテノイドの摂取に関する研究では、次の報告があります。


カロテノイド類による前立腺がんリスク低下作用



血中カロテノイド値が高いと膵臓がんリスクが低い



ビタミンC・E、セレンとカロテノイドの摂取がすい臓がんリスクを低減:メタ解析


リコピンが心血管リスクを17%低下させる:メタ解析



リコピンによる前立腺がんリスク低下:メタ解析


ビタミンCとカロテノイド類の摂取が多いと肺がんリスクが低い


カロテノイド類の摂取が多いと骨折が少ない:メタ解析


ビタミンC・E、セレンとカロテノイドの摂取がすい臓がんリスクを低減:メタ解析




DHC製品で、カロテノイドを主要成分とするサプリメントとして、下記の製品があります。


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食物繊維が末梢動脈疾患を予防する@26,010名のデータから [2019年08月28日(水)]
今月の血管医学研究の専門ジャーナルに、末梢動脈疾患(PAD)リスクに関係する食事因子を調べた疫学研究が、スウェーデンのグループ(Lund University)から報告されていました。
(Vasc Med. 2019 Aug 20:1358863X19867393.)


末梢動脈疾患(PAD,Peripheral Arterial Disease)は、全身、特に、下肢動脈等の末梢血管の動脈硬化性疾患の総称です。

かつて、ASO(Arterio-sclerosis Obliterans:閉塞性動脈硬化症)という用語がよく使われていました。
PADは、ASO、バージャー病、血管炎などを包括する広い疾患概念です。

PADは、動脈硬化が原因であり、

下肢切断、心血管疾患、死亡といった重症のイベントに関連します。

PADの予防のためには、動脈硬化を抑制するような健康的な食事が基本と考えられます。


今回の研究では、

PADリスクと食事因子との関連が検証されました。

具体的には、

中年の26,010名を対象に、

1時間の面接による食事調査と、7日間の食事記録が行われ、

フォローアップされました。

「Malm&#246; Diet and Cancer study (MDCS)」という研究の一環です。



6種類の食事因子(飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、魚介類、食物繊維、野菜・果物、ショ糖)への順守率がスコア化(0-6ポイント)されました。


21.7年間(中央値)のフォローアップ期間中、

1,122名がPADを発症しました。


多変量解析の結果、

6種類の食事因子の中で、

PADリスク低減と有意な相関が認められたのは食物繊維の摂取のみでした。
(p = 0.03)


交絡因子で補正後、

食物繊維の摂取が多いと、PADリスクが16%有意に低いという相関が見出されました。
(HR 0.84; 95% CI 0.72-0.99)



以上、

今回の26,010名を対象に20年以上の前向きコホート研究では、

食物繊維の摂取が多いとPADリスクが低下するという相関が見出されました。





食物繊維は、がんをはじめとする生活習慣病のリスク低減に有用です。

最近の研究では、次の報告があります。



10グラムの食物繊維が膵臓がんリスクを12%低下:メタ解析



10グラムの食物繊維が乳がんリスクを4%低下:メタ解析


毎日10グラムの食物繊維摂取で大腸がんリスクが10%低下


食物繊維10gで全死亡率が11%低下:メタ解析


食物繊維の摂取と全死亡率・心血管疾患死・がん死亡の低下



食物繊維の摂取による高血圧リスク低減効果




厚労省による国民健康栄養調査では、
日本人の男女とも、一日あたりの食物繊維の摂取不足が示されています。

教科書的には、
もっと食物繊維をとりましょう
となりますが、実際に充足されていない状況が何十年も続いているわけですので、

補完的に、健康食品/サプリメントで食物繊維を補い、健康増進や疾病予防に利用することが合理的と考えます。



DHCでは、食物繊維含有サプリメントを製品化しており、1日1包の摂取で、日本人に不足している食物繊維の量が充足できるように設計されています。


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国民健康栄養調査では、男女とも食物繊維の摂取量が推奨量よりも数グラム程度、少ないことが示されています。DHC食物繊維1包の追加で不足分を満たすことができます。




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カボチャ種子油による高血圧予防効果 [2019年08月26日(月)]
今月の補完療法の専門ジャーナルに、カボチャ種子油による高血圧予防及び動脈での結構動態への作用を検証した臨床研究が、米国のグループ(Marymount University)から報告されていました。
(Complement Ther Clin Pract. 2019 Aug 8;37:23-26.)


カボチャ種子油には、ビタミンやミネラル、植物ステロール、リグナン類が含まれており、健康増進や未病改善に利用されています。

特に、過敏性膀胱や頻尿など、女性の排尿障害を軽減する作用から、女性向けのサプリメントとして用いられています。

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原材料名
カボチャ種子油(アメリカ製造)、オリーブ油、クランベリー抽出物、ボタンボウフウエキス




さて、今回の研究では、

閉経後の女性において、

カボチャ種子油による高血圧予防の働き、動脈の血行動態への作用が検証されました。


閉経後の女性では、同年代の男性に比べて、

高血圧の罹患率が高いことがわかっています。

これまでの基礎研究では、

カボチャ種子油(PSO)による高血圧改善作用が示唆されています。


そこで、今回の研究では、

閉経後の女性において、

カボチャ種子油(PSO)による血管機能および心拍変動(HRV)への作用が検証されました。

具体的には、

・1日あたり3gのPSO群12名、

・偽薬群11名

の2群について、

6週間の介入が行われ、

血圧関連指標、動脈硬化関連指標、HRVなどが介入の前後で測定されました。


解析の結果、

PSO投与群では、

介入前に比べて、介入後に、

収縮期血圧(上腕、中心)の有意な低下

脈波(Augmentation Index, Aix)の有意な低下

が認められました。

なお、偽薬群では、いずれの指標でも有意な変化は検出されませんでした。


以上のデータから、

閉経後の女性において、

カボチャ種子油による降圧作用および血行動態改善作用が示唆されます。


今後、高血圧予防における補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。




食品成分での降圧作用については、

ゴマのたんぱく質に由来するゴマペプチドがACE阻害作用を有しており、高血圧を改善することが知られています。

そこで、日本では、ゴマペプチドを含むトクホや健康食品が販売されています。

DHCは、高血圧対策のサプリメントとして、ゴマペプチドを製品化しています。

ゴマペプチド 30日分

小さなゴマに秘められた大きなパワーを手軽に




高血圧に対しては、コエンザイムQ10もお勧めです。
直接的な降圧作用を期待するというよりは、
未病改善のためのベーシックサプリメントです。



最新の高血圧の診断基準(JSH2019)


高血圧での生活習慣の修正項目


高血圧対策の機能性食品として、次の報告があります。



レスベラトロールが高血圧を改善する:系統的レビュー


L-シトルリンによる高血圧改善作用:メタ解析


ピクノジェノールによる高血圧改善作用:メタ解析


紅麹+コエンザイムQ10サプリメントによる高血圧と脂質異常症改善効果



食物繊維の摂取による高血圧リスク低減効果



拡張期血圧に対するビタミンDの降圧作用:メタ解析


ナットウキナーゼによる高血圧改善作用</リンク


緑茶による高血圧・脂質代謝改善@メタ解析


緑茶による高血圧改善作用:メタ解析 


ココア/カカオポリフェノールの高血圧改善効果:コクランレビュー







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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



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カロテノイド類の摂取が多いと高血圧リスクが低い:米国全国調査NHNES2007-2014 [2019年08月07日(水)]
高血圧研究の専門ジャーナル(電子版)に、米国において、カロテノイド類の摂取と、高血圧リスクとの関連を調べた疫学研究が報告されていました。
(J Hypertens. 2019 Jul 26.)


野菜などに含まれるカロテノイド類には、抗酸化作用や抗炎症作用があり、生活習慣病の予防効果が示されています。

例えば、ルテインでは、ブルーライトからの網膜の保護、加齢性黄斑変性症予防、
リコピンでは、肺がんや前立腺がん、乳がんリスク低下などの作用も知られています。


さて、
今回の研究では、

米国全国栄養調査のデータから、

カロテノイド類の摂取と、高血圧のリスクとの関連が検証されました。

具体的には、

米国の全国健康栄養調査(NHANES) 2007-2014のデータから、

20歳以上の17,398名が対象となり、

食事あるいはサプリメントからのカロテノイド類(αカロテン、βカロテン、ベータクリプトキサンチン、リコピン、ルテイン/ゼアキサンチン、総カロテノイド類)の摂取と、

高血圧(収縮期が130mmHg以上、拡張期が80mmHg以上)のリスクとの関連が調べられました。



解析の結果、

まず、
βカロテン、リコピン、ルテイン/ゼアキサンチン、総カロテノイドの摂取が多いほど、

高血圧のリスクが低いという相関が見出されました。

次に、

多変量解析の結果、

4分位で最高群は、

最低群に比べて、

高血圧のリスクが、

ベータクリプトキサンチンでは21%低下、
0.79 (0.67-0.93),

リコピンでは15%の低下
0.85 (0.73-0.98),

ルテイン/ゼアキサンチンでは31%の低下
0.69 (0.58-0.83),

総カロテノイドの摂取では27%のリスク低下
0.73 (0.62-0.86)

という相関が見出されました。


総カロテノイドの摂取と、

高血圧のリスク低減との間には用量依存的な相関が認められました。
(100&#8202;μg/kg per day)

以上のデータから、

米国の成人において、

食事あるいはサプリメントからの、
αカロテン、βカロテン、βクリプトキサンチン、リコピン、ルテイン/ゼアキサンチン、総カロテノイドの摂取が、高血圧を予防する、と考えられます。





カロテノイドの摂取に関する研究では、次の報告があります。


カロテノイド類による前立腺がんリスク低下作用



血中カロテノイド値が高いと膵臓がんリスクが低い



ビタミンC・E、セレンとカロテノイドの摂取がすい臓がんリスクを低減:メタ解析


リコピンが心血管リスクを17%低下させる:メタ解析



リコピンによる前立腺がんリスク低下:メタ解析


ビタミンCとカロテノイド類の摂取が多いと肺がんリスクが低い


カロテノイド類の摂取が多いと骨折が少ない:メタ解析


ビタミンC・E、セレンとカロテノイドの摂取がすい臓がんリスクを低減:メタ解析




DHC製品で、カロテノイドを主要成分とするサプリメントとして、下記の製品があります。


マルチカロチン 30日分
緑黄色野菜・藻などから抽出した“天然”カロテノイドをこの1粒に凝縮!
通常価格
\867(税込\936)





リコピン 30日分
トマトパワーで「生活習慣に負けない若々しさ」と「紫外線に負けない透明感」
通常価格
\1,560(税込\1,684)




アスタキサンチン 30日分
若返りビタミンの1,000倍パワーで、若々しさ、美しさをサビから守る!
通常価格
\1,440(税込\1,555)





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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果

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posted at 23:57 | この記事のURL
減塩・オメガ3系脂肪酸・葉酸が心臓病を防ぐ:アンブレラレビュー [2019年07月14日(日)]
今月の内科学の専門ジャーナル(電子版)に、心血管疾患に対する各栄養素の影響を検証したアンブレラレビューが、米国のグループ(Johns Hopkins School of Medicine)から報告されていました。
(Ann Intern Med. 2019 Jul 9.)


今回の研究では、

栄養サプリメントおよび栄養素の摂取と、
心血管疾患の死亡率及びアウトカムとの関連が検証されました。



具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(PubMed, CINAHL,the Cochrane Library)

2019年3月10日までの収載論文が対象となり検索され、


系統的レビュー9報、

新規のRCT4報がアンブレラレビューの対象となりました。

対象は、

277の試験、
24の介入、

992,129名のデータから、

105のメタ解析が実施されました。


解析の結果、

次のような相関が見出されました。

・まず、
減塩により、全死亡率が、

・正常血圧の被験者において、10%有意に減少
(RR, 0.90 [95% CI, 0.85 to 0.95])

・高血圧の被験者では、33%有意に減少しました。
(RR, 0.67 [CI, 0.46 to 0.99])


次に、

オメガ3系必須脂肪酸の摂取は、

心筋梗塞リスクを8%低下、
(RR, 0.92 [CI, 0.85 to 0.99])

冠動脈疾患リスクを7%低下、
(RR, 0.93 [CI, 0.89 to 0.98])

という相関が見出されました。


さらに、

葉酸は、脳卒中リスクを20%減少しました。
(RR, 0.80 [CI, 0.67 to 0.96])


一方、カルシウム+ビタミンDは、脳卒中リスクを上げるという相関も見出されています。
(RR, 1.17 [CI, 1.05 to 1.30])


その他の栄養サプリメント(ビタミンB6、ビタミンA、マルチビタミン、抗酸化物質、鉄、あるいは低脂肪食などの食事介入)は、全死亡率あるいは心血管疾患アウトカムに有意な影響を与えませんでした。


以上のデータから、

減塩、オメガ3系必須脂肪酸(EPAやDHA)、葉酸サプリメントは、

全死亡率の低下、あるいは心血管疾患の低下作用が示唆されます。


カルシウムについては、マグネシウムとのバランスが重要であり、
カルシウムだけだと効果が得られず、
カルシウム+マグネシウムサプリメントの摂取が重要です。

(マグネシウムが異所性石灰化を抑制します。)




葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析


葉酸サプリメントはACE阻害剤との併用で脳卒中を31%低減する


葉酸の摂取が多いと認知症が半減:フランスでの研究


血中ホモシステインが高いと、認知症の発症が4倍になる


ホモシステイン高値はアルツハイマー病の原因である:メンデルランダム化メタ解析



葉酸サプリメントが軽度認知障害(MCI)を改善する 




葉酸サプリメントによる認知機能改善効果 




葉酸 30日分

葉酸1日1粒あたり、葉酸400μg、ビタミンB2 1.3mg、ビタミンB6 1.7mg、ビタミンB12 2.5μg
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高齢者や肥満などハイリスク群でビタミンCが心血管の健康に好影響:メタ解析 [2019年07月12日(金)]
栄養学の専門ジャーナルに、ビタミンCサプリメントによる心血管疾患への影響を検証した系統的レビュー/メタ解析が、英国のグループ(Newcastle University)から報告されていました。
(Nutr Res. 2019 Jan;61:1-12.)


ビタミンCは、抗酸化作用を有する水溶性ビタミンであり、がんも含めた生活習慣病のリスク低下、免疫調節作用を介した風邪の症状軽減などの作用が示されています。


ビタミンC
ビタミンC(ハードカプセル) 30日分【栄養機能食品(ビタミンC・ビタミンB2)】
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\250(税込\270)


例えば、先行研究では、次の報告があります。

ビタミンCサプリメントを追加すると風邪が早く治る:メタ解析


ビタミンCが小児の風邪(上気道炎)の罹病期間を短くする:メタ解析


ビタミンCとカロテノイド類の摂取が多いと肺がんリスクが低い


ビタミンC・E、セレンとカロテノイドの摂取がすい臓がんリスクを低減:メタ解析


血中ルテイン・ビタミンC値と長寿の関係


腹膜透析患者におけるビタミンCとEの抗酸化作用




長期入院患者はビタミンC不足@豪州




また、

先行するコホート研究では、

ビタミンCの摂取が、心血管リスク因子低下と相関することが示されていまsぐあ、

ランダム化比較試験によるビタミンCサプリメントの投与試験では、心血管疾患アウトカムへの作用は明確ではありません。

そこで、
今回の系統的レビュー/メタ解析では、

ビタミンCサプリメントの摂取と、心血管疾患のリスクへの作用が検証されました。


具体的には、アンブレラレビューとして、

主要医学データベースを用いて、

2018年2月までの収載論文が検索され、
(Medline, Embase, Scopus, and The Cochrane Library databases)

ビタミンCサプリメントの摂取と、心血管機能関連指標(動脈硬化/動脈スティフネス、血圧、血管内皮機能、血糖コントロール、脂質代謝指標など)との関連を調べた論文が抽出されました。

10報の系統的レビュー/メタ解析の6,409名分のデータが、今回のアンブレラレビューの対象となりました。


うち、
3報の系統的レビューは血管内皮機能への作用を検証しており、
2報でビタミンCサプリメントによる有意な改善を見出しています。

また、1報の系統的レビューでは、
血圧、血糖値、LDLコレステロール値、中性脂肪値に対するビタミンCサプリメントによる好影響を検出しています。


なお、ビタミンCは、動脈硬化、インスリン値、総コレステロール、HDLコレステロールには有意な影響は示しませんでしたが、

サブ解析では、

高いBMIの群、

血糖値が高い群、

LDLコレステロールが高い群、

血中ビタミンCが低い群ではより好影響が示唆されています。


以上、今回のアンブレラレビューから、

ビタミンCサプリメントによる心血管リスク因子への好影響が示唆されます。

この有用性は、特に、高齢者、肥満者、あるいはビタミンCが低値の群において、より顕著でした。





DHCでは、適正な価格で高品質のマルチビタミンマルチミネラルカルシウム・マグネシウムを提供しています。

また、各種カロテノイドを含むマルチカロチンの他、リコピンルテインなども製品化しています。


中高年以上の疾病予防・健康増進のためには、

下記のサプリメントは、すべてベーシックサプリメントとして摂取が推奨できます。


すべての摂取にかかるコストは1か月分で、2,000円程度から、ですので、

安全性・有効性に加えて、経済性(費用対効果)にも優れています。



マルチビタミン、
(マルチビタミン 徳用90日分 \886(税込\956)) ⇒1ヵ月分は約300円。


マルチミネラル、
(マルチミネラル 徳用90日分【栄養機能食品(鉄・亜鉛・マグネシウム)】\1,239(税込\1,338))  ⇒1ヵ月分は約450円。


ビタミンC ハードカプセル(1,000mg)
(ビタミンC(ハードカプセル)徳用90日分【栄養機能食品(ビタミンC・ビタミンB2)】\629(税込\679)) ⇒1ヵ月分は約210円。



ビタミンD3
(ビタミンD3 30日分 \286(税込\308))   ⇒1ヵ月分は約300円。



コエンザイムQ10、
(コエンザイムQ10 包接体 徳用90日分  通常価格\2,143(税抜))  ⇒1ヵ月分は約700円。




↑ 上記は、合計で一か月分が約2,000円ほどです。中高年以上の全員に推奨できるベーシックな成分です。



↓ 下記の成分は、上記に加えて追加する場合に、優先されるサプリメントです。

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(EPA 30日分 \950(税込\1,026))



DHA、
(DHA 30日分 \1,191(税込\1,286))


乳酸菌
(届くビフィズス 30日分 通常価格 \1,429(税抜))






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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果

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レスベラトロールによる血管内皮機能改善作用:メタ解析 [2019年07月05日(金)]
今月の循環器学の専門ジャーナル(電子版)に、レスベラトロールによる血管内皮機能への作用を検証したメタ解析が報告されていました。
(High Blood Press Cardiovasc Prev. 2019 Jul 1.)



レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。

最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。



レスベラトロールが高血圧を改善する:系統的レビュー



非感染性疾患に対するレスベラトロールの有用性:メタ解析





さて、

今回のメタ解析では、

メタボリック症候群において、

レスベラトロールサプリメント投与による循環器系への作用が検証されました。


具体的には、


主要医学データベースを用いて、
(PubMed-Medline, Embase, ISI Web of Science and Cochrane Central Register of Controlled Trials)


2018年10月までの収載論文から、

メタボリック症候群患者を対象に、

レスベラトロールサプリメントを投与し、
血管内皮機能および血圧への作用を調べたランダム化比較試験(RCT)が検索され、


28報のRCTがメタ解析の対象となりました。



メタ解析の結果、

レスベラトロールサプリメント投与によって、

血管内皮機能(FMD)の有意な増加が見出されました。
(SMD 1.77; 95% CI 0.25, 3.29; P&#8201;=&#8201;0.02; I2: 96.5)

なお、
収縮期血圧
(SMD -&#8201;0.27; 95% CI -&#8201;0.57, 0.03; P&#8201;=&#8201;0.07; I2: 88.9)
および
拡張期血圧は、
(SMD -&#8201;0.21; 95% CI -&#8201;0.52, 0.11; P&#8201;=&#8201;0.19; I2: 89.8)

それぞれ、低下傾向でした(有意差なし)。


以上、今回のメタ解析データから、

メタボリック症候群患者において、

レスベラトロールサプリメント投与による血管内皮機能の改善作用が示唆されます。





レスベラトロールは、ポリフェノールの1種で、赤ワインやブドウ、ピーナッツなどに見出される色素成分です。

レスベラトロールは、長寿関連遺伝子の1つであるサーチュイン遺伝子の活性化を介して、アンチエイジング効果があるのでは、と期待されています。

長寿になるかどうかを確認するためのヒト臨床試験は容易ではありませんが、
最近の臨床研究では、内分泌代謝疾患や生活習慣病の改善効果が示唆されています。




現在、レスベラトロールは、抗酸化作用や抗炎症作用を有し、代謝に好影響を及ぼすことから、健康維持や生活習慣病予防からアンチエイジングの分野で注目されています。




例えば、基礎研究では、

レスベラトロールによるインスリン抵抗性改善作用


レスベラトロールによる糖尿病予防


レスベラトロールによる糖代謝改善作用


レスベラトロールの心不全リスク低減作用


レスベラトロールによる肥満予防のメカニズム



レスベラトロールによる抗がん作用


レスベラトロールによる大腸がん抑制作用


レスベラトロールの抗炎症作用


動脈硬化抑制作用


という報告があり、


ヒト臨床研究では、

レスベラトロールによる肥満者での代謝改善


レスベラトロールによる糖尿病改善作用



レスベラトロールによる脳循環改善


子宮内膜症関連痛に対するレスベラトロールの効果


レスベラトロールによる運動効果@2型糖尿病患者


という報告が知られています。



レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)改善作用


レスベラトロールによる非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)でのインスリン抵抗性改善作用






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ゴマによる高血圧改善作用:メタ解析 [2019年05月12日(日)]
食物科学の専門ジャーナルに、ゴマの摂取による降圧作用を示した系統的レビュー/メタ解析がオーストラリアのグループ(Griffith University)から報告されていました。
(J Sci Food Agric. 2017 Aug;97(10):3087-3094.)


高血圧は、

心筋梗塞や脳卒中、腎臓病などのリスクになります。

日本では、高血圧の患者は約4300万人と推計されています。

このうち、降圧目標に到達しているのは2016年時点で1200万人しかいません。

「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」(日本高血圧学会)では、
高血圧の基準値は、

診察室血圧が140/90mmHg、

家庭血圧が135/85mmHgです。

(収縮期血圧あるいは拡張期血圧のいずれか一方を満たせば、高血圧です。)

最近の研究では、血圧は低いほど、脳梗塞や心筋梗塞などの合併症のリスクが減ることが示されています。

さて、

ゴマには、
不飽和脂肪酸、食物繊維、植物ステロール、リグナン類が含まれており、

血圧への好影響が示唆されます。


そこで、
今回の系統的レビュー/メタ解析では、

ゴマの摂取による血圧への作用が検証されました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて

(PubMed (MEDLINE), Cumulative Index to Nursing and Allied Health Literature (CINAHL) and Cochrane Library (Central) databases)

2016年8月までに収載された論文が検索され、

ランダム化比較試験RCTの8報、

843名のデータがメタ解析の対象となりました。


メタ解析の結果、

ゴマの摂取により、

収縮期血圧の低下、
(-7.83 mmHg, 95% CI: -14.12, -1.54; P < 0.05, I2 &#8201;=&#8201;99%)

拡張期血圧の低下、
(-5.83&#8201;mmHg, 95% CI: -9.58, -2.08; P < 0.01, I2 &#8201;=&#8201;98%)

が示唆されました。

次に、
層別解析として、

異質性を低下させた、質の高い4報でのメタ解析では、

収縮期血圧の有意な減少
(-3.23&#8201;mmHg, 95% CI: -5.67, -0.79; I2 &#8201;=&#8201;33%)

拡張期血圧の低下傾向
(-2.08&#8201;mmHg, 95% CI: -4.85, 0.69; I2 &#8201;=&#8201;62%)

が見出されました。


以上のデータから、

ゴマの摂取による高血圧改善作用が示唆されます。




ゴマのたんぱく質に由来するゴマペプチドがACE阻害作用を有しており、高血圧を改善することが知られています。

そこで、日本では、ゴマペプチドを含むトクホや健康食品が販売されています。

DHCは、高血圧対策のサプリメントとして、ゴマペプチドを製品化しています。

ゴマペプチド 30日分

小さなゴマに秘められた大きなパワーを手軽に




高血圧に対しては、コエンザイムQ10もお勧めです。

直接的な降圧作用を期待するというよりは、

未病改善のためのベーシックサプリメントです。



最新の高血圧の診断基準(JSH2019)


高血圧での生活習慣の修正項目



高血圧対策の機能性食品として、次の報告があります。



レスベラトロールが高血圧を改善する:系統的レビュー


L-シトルリンによる高血圧改善作用:メタ解析


ピクノジェノールによる高血圧改善作用:メタ解析


紅麹+コエンザイムQ10サプリメントによる高血圧と脂質異常症改善効果



食物繊維の摂取による高血圧リスク低減効果



拡張期血圧に対するビタミンDの降圧作用:メタ解析


ナットウキナーゼによる高血圧改善作用</リンク


緑茶による高血圧・脂質代謝改善@メタ解析


緑茶による高血圧改善作用:メタ解析 


ココア/カカオポリフェノールの高血圧改善効果:コクランレビュー





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『天然葉酸』サプリメントは虚偽の表示



ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果

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ビタミンDが慢性心不全での抗炎症作用を示す:メタ解析 [2019年05月04日(土)]
循環器学の専門ジャーナルに、慢性心不全患者において、ビタミンDの有用性を検証したメタ解析が報告されていました。
(Scand Cardiovasc J. 2019 Apr 27:1-21.)


ビタミンDは、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な作用を有する脂溶性ビタミンの1種です。

多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。

今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。

さて、

今回の研究では、

ランダム化比較試験(RCT)のメタ解析として、

慢性心不全患者に対するビタミンDサプリメントの作用が検証されました。


解析の結果、


慢性心不全患者において、

ビタミンDサプリメント投与による健康関連QOLの有意な改善、
(WMD: 6.75, 95% CI: 2.87 to 10.64, P&#8201;<&#8201;0.001)


及び
CRPの有意な改善が見出されました。
(SMD: -0.41, 95% CI: -0.71 to -0.11, P&#8201;=&#8201;0.007)


ただし、

死亡率や左室駆出率、
N-terminal pro-B-type natriuretic peptide値、
B-type natriuretic peptide値、
6分間歩行距離といった指標では有意な変化は見出されませんでした。

(RR: 1.11, 95% CI: 0.79 to 1.57, P&#8201;=&#8201;0.53; WMD: 2.56, 95% CI: -2.18 to 7.31, P&#8201;=&#8201;0.29; SMD: -0.18, 95% CI: -0.42 to 0.06, P&#8201;=&#8201;0.15; WMD: -23.30, 95% CI: -58.31 to 11.72, P&#8201;=&#8201;0.19)


一方、
層別解析では、

カルシウムサプリメントを併用していない群では、

左室駆出率の有意な改善が見出されました。
(WMD: 6.75, 95% CI: 4.16 to 9.34, P&#8201;<&#8201;0.001)


以上のメタ解析から、

慢性心不全患者において、

ビタミンDサプリメント投与による抗炎症作用が示唆されます。


今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。




DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。



心機能および心不全に対するサプリメントは、コエンザイムQ10になります。


コエンザイムQ10は、内在性の脂溶性抗酸化成分であり、ミトコンドリア機能維持に重要な役割を果たしています。

コエンザイムQ10の機能性は、抗酸化作用とATP産生能を介して発揮されます。

生活習慣病や慢性消耗性疾患の患者では、同年代の健常者に比べて、内在性コエンザイムQ10が減少していることも示唆されています。


サプリメントのコエンザイムQ10には、酸化型コエンザイムQ10であるユビキノンと、

還元型コエンザイムQ10のユビキノールの2種類があります。

酸化型CoQ10は、摂取後に体内で還元型に変換されて、作用します。




コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。




還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。


コエンザイムQ10サプリメントは、ベーシックサプリメントとして、生活習慣病やヘルシーエイジングのために広く推奨できます。
(もちろん、私も摂っています。)


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高血圧での生活習慣の修正項目 [2019年05月01日(水)]
「NIPPON DATA 2010」などの調査によると、

日本の高血圧の有病者数は4,300万人にのぼると推計されています。


しかし、そのうち57%(2,450万人)しか治療を受けていません。

さらに、治療を受けている患者の50%(1,200万人)しか血圧が、降圧の基準である140/90mmHg未満にコントロールされていない、とされています。



高血圧は、心筋梗塞や脳卒中のリスクであり、

医療介護費の抑制や健康寿命延伸のためには、

高血圧の予防と改善、治療が必要です。

日本人の高血圧は、90%が本態性高血圧症です。

日本人高血圧の特徴として、

塩分の過剰摂取、

肥満

の2つがあります。


生活習慣の修正項目は、次のようにされています。

1.減塩 6g/日未満

2a.野菜・果物 野菜・果物の積極的摂取*

2b.脂質 コレステロールや飽和脂肪酸の摂取を控える
魚(魚油)の積極的摂取

3.減量 BMI(体重(kg)÷[身長(m)×身長(m)])が25未満

4.運動 心血管病のない高血圧患者が対象で、中等度の強度の有酸素運動を中心に定期的に(毎日30分以上を目標に)行う

5.節酒 エタノールで男性は20-30ml/日以下、女性は10-20ml/以下

6.禁煙 (受動喫煙の防止も含む)


生活習慣の複合的な修正はより効果的.
*重篤な腎障害を伴う患者では高K血症をきたすリスクがあるので、野菜・果物の積極的摂取は推奨しない。糖分の多い果物の過剰な摂取は、肥満者や糖尿病などのカロリー制限が必要な患者では勧められない。



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posted at 23:52 | この記事のURL
最新の高血圧の診断基準(JSH2019) [2019年04月30日(火)]
日本では、高血圧の患者は約4300万人と推計されています。

このうち、降圧目標に到達しているのは2016年時点で1200万人しかいません。

先日(といってもしばらく前ですが)、

日本高血圧学会が診断基準を5年ぶりに改訂し、

「高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)」を発表しました。



新しいガイドラインで示された高血圧の基準値は、従来通り、

診察室血圧が140/90mmHgで、

家庭血圧が135/85mmHgです。

(収縮期血圧あるいは拡張期血圧のいずれか一方を満たせば、高血圧です。)


最近の研究では、血圧は低いほど、脳梗塞や心筋梗塞などの合併症のリスクが減ることが示されています。


そのため、
2018年11月に発表された米国のガイドラインでは、

25年ぶりに変更され、従来の140/90mmHgから130/80mmHgに引下げられました。

一方、2019年6月に示された欧州のガイドラインでは、

高血圧の基準値は変えず、降圧目標を忍容性があれば130/80mmHgとしました。


さて、今回のJSH2019では、次のような基準となりました。

従来の至適血圧がなくなり、正常血圧、正常高値血圧の数値が引き下げになり、高値血圧が設定されました。


正常血圧: 120未満 かつ 80未満

正常高値血圧: 120−129 かつ 80未満

高値血圧: 130−139 かつ/または 80−89


I度高血圧: 140−159 かつ/または 90-99

U度高血圧: 160−179 かつ/または 100−109

V度高血圧: 180以上 かつ/または 110以上

(孤立性)収縮期血圧: 140以上 かつ 90未満








「NIPPON DATA 2010」などの調査によると、

日本の高血圧の有病者数は4,300万人にのぼると推計されています。


しかし、そのうち57%(2,450万人)しか治療を受けていません。

さらに、治療を受けている患者の50%(1,200万人)しか血圧が基準である140/90mmHg未満にコントロールされていない、とされています。




高血圧は、心筋梗塞や脳卒中のリスクであり、

医療介護費の抑制や健康寿命延伸のためには、

高血圧の予防と改善、治療が必要です。


今回の診断基準では、

診察室血圧にて、

「正常血圧」は問題ありませんが、

「正常高値血圧」(120〜129/80mmHg未満)以上のすべての該当者は、

生活習慣の修正が必要です。

また、
高リスクの「高値血圧」者および「高血圧」者(140/90mmHg以上)では、

生活習慣の修正を積極的に行い、

必要に応じて降圧薬治療を開始することが推奨されました。



降圧目標は、

診察室血圧が130/80mmHg、

家庭血圧が125/75mmHg

です。


糖尿病患者、CKD患者(蛋白尿陽性)、抗血栓薬服用中の患者などの降圧目標も、

従来通り130/80mmHg未満(家庭血圧は125/75mmHg未満)とされています。




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高血圧を予防する6つのライフスタイル:SUNコホート研究 [2019年03月31日(日)]
今月の予防医学の専門ジャーナル(電子版)に、高血圧を予防するライフスタイルを検証したコホート研究が、スペインのグループから報告されていました。
(Prev Med. 2019 Mar 19.)


ライフスタイルは、高血圧のリスクに影響を与えます。

日本人では4000万人以上が高血圧と推計されており、

本態性高血圧症が9割を占め、

塩分の摂取、肥満の2つが要因とされています。


さて、今回の研究は、

もともとは、
スペインの大学の卒業生を対象に行われた前向きコホート研究(1999-2014)であり、

試験開始には高血圧症を有していない14,057名の被験者を対象に、

先行研究にて、心血管イベントのリスクを低減するとされている10項目のスコアが評価されました。


さらに、
今回は、

高血圧のリスクに関して、6項目のスコアが調べられています。

具体的には、

@禁煙

A中程度から高度の身体活動

B地中海食への遵守、

C健康的なBMI、

D節度のある飲酒、

E暴飲はしない

の6項目です。


フォローアップ期間の中央値は、

10.2&#8239;年間であり、


1406名の高血圧症の発症が診断されました。


高血圧症の発症は、6項目のスコアの合計で見た健康的なライフスタイルと有意な線形の相関が見出されました。
(p for trend<0.001)

具体的には、

5-6項目の高スコアでは、

0-1項目の低スコアと比べて、

高血圧の発症リスクが46%低下していました。

(HR=&#8239;0.54; 95% CI: 0.42-0.68)


6項目のスコアの中の比較では、

適切なBMIの維持が高血圧リスクの低下と最も関連していました。


以上のデータから、

禁煙、地中海食、運動習慣、適切なBMIといった健康的なライフスタイルが、高血圧の予防に有用であることが示唆されます。


高血圧対策の機能性食品として、次の報告があります。



レスベラトロールが高血圧を改善する:系統的レビュー


L-シトルリンによる高血圧改善作用:メタ解析


ピクノジェノールによる高血圧改善作用:メタ解析


紅麹+コエンザイムQ10サプリメントによる高血圧と脂質異常症改善効果



食物繊維の摂取による高血圧リスク低減効果



拡張期血圧に対するビタミンDの降圧作用:メタ解析


ナットウキナーゼによる高血圧改善作用</リンク


緑茶による高血圧・脂質代謝改善@メタ解析


緑茶による高血圧改善作用:メタ解析 


ココア/カカオポリフェノールの高血圧改善効果:コクランレビュー



高血圧の改善に有用な食事療法とは:系統的レビュー/メタ解析



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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。


ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果

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