サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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ピクノジェノールによる糖尿病網膜症の改善作用 [2009年11月30日(月)]
今月の薬物治療学の専門ジャーナルに,ピクノジェノールによる糖尿病性網膜症改善作用を示した臨床研究が,イタリアのグループから報告されていました。
(J Ocul Pharmacol Ther. 2009 Nov 16.)



糖尿病では高血糖の持続による微小血管障害が生じ,糖尿病性網膜症などの合併症が知られています。


ピクノジェノールは,フランス海岸松に由来するフラボノイドを主成分とする機能性食品成分であり,抗炎症作用や抗酸化作用を示します。



先行研究によって,ピクノジェノールによる網膜症の血管増殖進展が抑制されることが示されています。



今回の研究では,出血などを生じていない網膜症の初期において,ピクノジェノールが網膜での微小循環や浮腫などに影響を与えるかどうか,検証されました。




具体的には,24名の患者を対象に,ピクノジェノールを3ヶ月間投与し,網膜や視力に関連した指標が測定されています。

(偽薬対照群は患者22名。)



その結果,偽薬対照群に比べて,ピクノジェノール投与群では,網膜浮腫スコアおよび網膜厚の有意な改善が認められました。

(偽薬対照群の前値からの変化は軽微。)


また,網膜中心動脈における血流速度は,ピクノジェノール投与群において34cm/sから44cm/sへと有意に改善したのに対して,偽薬対照群では有意な変化は示されていません。




さらに,視力検査では,ピクノジェノール投与群の24名中18名において,視力の改善効果が認められています。

(視力はSnellen chartにて測定。偽薬対照群では視力に変化なし。)




以上のデータから,ピクノジェノールは,糖尿病性網膜症の初期において,網膜の循環を改善し,浮腫の進展を予防,視力の改善をもたらすと示唆されます。



糖尿病性網膜症の予防には血糖コントロールが最も重要ですが,ピクノジェノールの補完療法としての臨床的意義の解明も期待される分野です。




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フコイダンの認容性 [2009年11月29日(日)]
今月の毒物学の専門ジャーナル(電子版)に,フコイダンの認容性を検討した基礎研究が,韓国のグループから報告されていました。
(Toxicology. 2009 Nov 7.)



フコイダンは,モズクやワカメ,昆布などの海藻類に存在する多糖類で,海藻のヌルヌルした成分です。


近年,生活習慣病対策の機能性食品成分として,サプリメントに利用されるようになりました。


基礎研究では,抗凝固作用や抗腫瘍作用,抗ウイルス作用などが知られています。



さて,今回の研究では,フコイダンの認容性を検討するために毒性試験が行われました。


具体的には,Sprague Dawleyラットを用いて,フコイダンが1,350mg/kg体重/日の用量で4週間投与された結果,対照群に比べて,特に有意な毒性は認められなかったということです。

(指標として,体重,血清検査,尿検査,組織学的検査などが行われています。)


また,フコイダン投与によって,PTTやAPTTなど血液凝固系の指標にも変化は認められていません。



以上のデータから,フコイダンの高い許容性が示唆されます。



なお,今回用いられたフコイダンは,ワカメ(学名Undaria Pinnatifida)に由来します。



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補完代替医療の安全性と有効性(別刷) [2009年11月28日(土)]
大学から和雑誌の別刷が送られてきました。


医学書院が刊行している「病院」という月刊の専門誌で,

[補完代替医療のこれから]

という特集の一部となった論文です。

(2009年11月号 Vol.68 No.11)



千葉大学の広井先生が企画された特集です。


その最初に,聖路加国際病院の福井院長が筆頭著者で執筆された,

『補完代替医療の安全性と有効性』

という論文の共同研究者であったので,共著者として掲載されていました。

(なお,論文の共著者は,昨年度に終了した厚労科研の研究班のメンバーです。)



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↓ 本日まで3日間行われた,迎賓館(赤坂)一般公開の行列です。


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前立腺切除術の出血にノコギリヤシは影響しない [2009年11月27日(金)]
泌尿器科学の専門ジャーナルに,前立腺切除術時における前立腺肥大症治療薬およびノコギリヤシ摂取の影響について検討した臨床研究が報告されていました。
(Scand J Urol Nephrol. 2009;43(5):377-382.)



前立腺肥大症に対しては,医薬品ではテストステロン5α還元酵素阻害薬(Dutasteride;デュタステライド),ハーブサプリメントではノコギリヤシ(Serenoa repens)が利用されます。



今回の研究では,前立腺肥大症に対する経尿道的前立腺切除術(TURP)の前に,デュタステライドあるいはノコギリヤシを短期間摂取していた場合において,手術中の出血に影響があるかどうか,検討されています。



具体的には,TURP施行予定の患者75名を対象に,

1.対照群(21名)

2.デュタステライド(5 mg/day)投与群(27名)

3.ノコギリヤシ160 mg/day投与群(27名)

の3群に分けて,術前に5週間の投与が行われました。


TURP術中の出血に関連する各種指標が測定されています。


その結果,術中の全失血量,出血時間,切除組織中の出血重量,血中ヘモグロビン値など出血傾向に関連する指標(Total blood loss, total blood loss/time, total blood loss/weight of resected tissue and total blood loss/weight/time, microvessel densityなど)について,各群間で有意な差は認められませんでした(p > 0.05)。




以上のデータから,前立腺肥大症に対する前立腺切除術前のデュタステライドあるいはノコギリヤシ摂取は,(出血に関連して)外科的な処置に影響を与えないと考えられます。



ノコギリヤシは,医薬品との相互作用も知られておらず,認容性の高いハーブサプリメントです。


(前立腺肥大症の症状改善効果については,多くのランダム化比較試験で報告されています。)



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亜麻仁油による肺感染症改善作用 [2009年11月26日(木)]
今月の免疫学の専門ジャーナル(電子版)に,亜麻仁油による肺感染症改善作用を示した基礎研究が報告されていました。
(Med Microbiol Immunol. 2009 Nov 17.)



亜麻仁油には,オメガ3系脂肪酸の1種であるアルファリノレン酸が豊富に含まれており,抗炎症作用を示します。


今回の研究では,オメガ3系脂肪酸/亜麻仁油の投与による肺炎/肺感染症への影響が検討されました。


具体的には,肺炎球菌(S. pneumoniae D39)感染マウスを用いて,亜麻仁油が4週間(短期)あるいは9週間(長期)投与され,生存率や肺組織の炎症反応について解析が行われています。


亜麻仁油の長期投与の結果,肺組織における肺炎球菌コロニーの抑制,病理組織学的所見の改善,肺炎症状の軽減といった作用が認められたということです。


また,炎症反応の改善も示されています。


一方,短期投与群ではこれらの作用は認められていません。



以上のデータから,亜麻仁油による抗炎症作用および抗菌作用が示唆されます。


今後,臨床的意義の検証が期待される分野です。


(なお,肺炎球菌に対しては,肺炎球菌ワクチンの摂取によるリスクの低減が可能であり,特に高齢者では推奨されます。亜麻仁油がファーストラインではありません。)



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シェイプアップ・コンテストの有効性 [2009年11月25日(水)]
肥満研究の専門ジャーナルに,シェイプアップ・コンテストの有効性を示した研究が,米国ブラウン大学のグループから報告されていました。
(Obesity. 2009;17:991-5.)



一般に,肥満対策では,食事療法や運動療法に加えて,行動療法などのアプローチが行われます。

また,患者サポートによるフォローアップが減量の成功率をあげると考えられます。



さて,今回の研究では,減量コンテストによるデータを解析し,コンテストを介して多くの参加者が少ない費用で減量に成功したと報告されています。



具体的には,「シェイプアップ ロードアイランド 2007 (SURI)」として州をあげて取り組みが行われた減量コンテストについて,効果が検証されました。

(ブラウン大学は,アイビーリーグの一つで,ロードアイランド州にあります。)



このコンテストは,インターネットベースプログラムとして,チーム別の競争形式で実施されたものです。


合計4,717名(女性が84%,平均BMIは29.6)が16週間のコンテストに登録し,3,311名が少なくとも12週間を完了しました。



参加者が,チーム毎に減量幅や(万歩計による)歩数,運動時間(分)を競い合うという方式です。



その結果,コンテスト参加者は平均3.2±3.4kg減量し,30%が臨床的に有意とされる5%以上の減量に成功しました。


減量コンテストの結果,BMIの平均は28.2へ低下し,肥満者の割合も39%から31%へと減少しています。



また,ITT解析でも,BMIが0.8低下と有意な体重減少を認めました。



以上のデータから,コンテスト形式の減量キャンペーンは,多くの参加者における減量に有効であることが示唆されます。



(さらに,この研究では,費用対効果が高いことも示されています。)





肥満における行動変容療法では,患者サポートがポイントになります。

患者同士が情報を共有することで,(一人で減量を試みる場合よりも)減量効果が得られやすいと想定されます。


また,近年では,インターネットを介した非対面式のプログラムによる減量効果も報告されています。



今後,同様のプログラム(地域や対象者によってローカライズは必要ですが)の実施による減量効果が期待されます。



(例えば,DHCが実施したDHCダイエットアワードといったコンテストでも,3ヶ月間の参加者で高い減量成功率/有用性が示されています。)





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ウコンの季節  [2009年11月24日(火)]
今日,ネットのニュースで,

「ウコンの季節 年末年始へ商戦激化」

という見出しがありました。

(11月24日7時56分配信 産経新聞)


飲酒の機会が増えてくるこれからの時期,二日酔い対策のウコン飲料をめぐる食品メーカーの商戦が激しくなってきた,という内容です。


具体的な製品として,「ウコンの力」(ハウス食品)や「発酵ウコン」(キリンビバレッジ)の商品戦略が取り上げられていました。


「ウコンの力」は,クルクミンを増量して商戦の望むようです。当初の含有量を決めた大学の研究者の方とは,だいぶ前に文科省の班会議で一緒になったことがあります。


なお,これらは,「小容量ドリンク」タイプのウコン含有飲料です。



コンビニで買えるドリンクが手軽でいいという人もいると思いますが,粒タイプのサプリメントは携帯に便利です



また,「DHC濃縮ウコン」であれば,クルクミンの含有量から費用対効果を計算してもお得になっています。



肝臓を保護するという目的では,マリアアザミとウコンなどを合わせた複合サプリメントも利用できます。




今回のニュース記事では,ウコン含有飲料のみ取り上げられており,サプリメントタイプの製品は紹介されていませんでしたが,利用される際には,比較検討していただけると幸甚です。



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クルクミンと相乗効果のあるファイトケミカル [2009年11月23日(月)]
今月の生薬学の専門ジャーナル(電子版)に,クルクミンの抗酸化作用が他のファイトケミカルとの併用によって亢進するかどうか,検討した基礎研究が,カナダのグループから報告されていました。
(Phytother Res. 2009 Nov 19.)


ウコンに含まれるクルクミンは,抗酸化作用を有し,機能性食品成分として広く利用されています。



今回の研究では,クルクミンの抗酸化作用が,レスベラトロール(リスベラトロール)との併用によって影響を受けるかどうか検討されました。


(レスベラトロールは,ブドウなどに豊富に存在するファイトケミカルの1種で,抗酸化作用を有し,アンチエイジング素材として注目されています。)



実験の結果,クルクミンは,10 μMの濃度で,対照群(偽薬群)に比べて有意に強い抗酸化作用を示しました(3 min, 30.5 ± 11.9%, p < 0.01)。



また,同濃度のレスベラトロールによる抗酸化作用は,クルクミンの半分程度でした。



一方,クルクミンとレスベラトロールの併用(各5 μM)では,単独投与時の平均値に比べて,抗酸化作用が15.5±1.7%亢進したということです。


この亢進幅は,クルクミンとケルセチン(フラボノイドの1種)との併用時に比べて,約4倍に達しています(p<0.05)。




以上のデータから,クルクミンによる有意な抗酸化作用,レスベラトロールとの併用によるシナジーが示唆されます。



今後,臨床的意義の検討が期待されます。

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統合医療の研究に関するプレゼン [2009年11月22日(日)]
今日は学会2日目でした。


「統合医療の実践に向けた研究の現状と展望」と題して出講いたしました。



シンクタンクの人や政治家の人と同じセッションでしたので,プレゼンの内容は,どうしても総論的なものになってしまいました。



統合医療のEBM構築という観点からは,独立したセッションでのディスカッションが必要と感じた次第です。


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学会1日目@安田講堂 [2009年11月21日(土)]
今日は学会の初日でした。


午後のセッションで座長を務めさせていただきました。

(機能性食品素材に関する研究のセッションです。)




今回の学会の開催場所は,東京大学の安田講堂です。

お昼休みの控え室では,東大紛争の安田講堂事件について,当時の当事者(大学側)から話題が出ていました。


安田講堂は,最近,改装されているのですが,学会場としての使い勝手は他の施設のほうがいいように感じました。




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ビタミンB6不足と貧血 [2009年11月20日(金)]
今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に,妊婦における貧血がビタミンB6の欠乏に関係するという報告が,(日本の)国立成育医療センターのグループから掲載されていました。
(Eur J Clin Nutr. 2009 Nov 18.)


妊娠中の貧血で最も多い原因は,鉄欠乏です。


そのため,妊婦の貧血に対しては,医薬品の鉄剤や鉄サプリメントが利用されます。

(なお,古典的な教科書では,鉄分の多い食材の摂取を勧めるのかもしれませんが,サプリメントも上手に利用することで手軽にメリットが得られます。)



さて,今回の研究は,鉄剤に反応しない(鉄の投与では改善しない)妊婦の貧血(の1部)は,ビタミンB6欠乏が原因であるという報告です。


論文によると,ビタミンB6欠乏を原因とする貧血を有する妊婦では,ビタミンB6の投与によって貧血の改善が認められたということです。


前向き研究では,健康な妊婦においても,妊娠後期(third trimester)には,鉄,フェリチン(=鉄結合タンパク質),ビタミンB6が,非妊娠女性の正常範囲の下限に低下しやすいことが示されています。



論文著者らは,妊娠中の貧血に関して,鉄だけではなく,ビタミンB6の欠乏も考慮するべきと考察しています。




栄養摂取はバランスの取れた食事から,というのは,妊娠中でも基本ですが,個別の栄養素を検討すると,現実的には困難という場合もあります。


食事を基本にしつつ,妊娠中でもサプリメントを上手に利用することが大切です。

(具体的には,マルチビタミンやマルチミネラル,ヘム鉄,ビタミンBミックス,カルシウムマグ,DHA,フィッシュオイルなどでしょうか。

なお,主治医に相談/申告することが前提です。)



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トンカットアリによる精子機能改善作用 [2009年11月19日(木)]
生薬学の専門ジャーナルに,トンカットアリによる精子機能改善作用を示した基礎研究が,マレーシアのグループから報告されていました。
(Nat Prod Commun. 2009 Oct;4(10):1331-6.)



トンカットアリ(学名Eurycoma longifolia)は,東南アジア原産のハーブで,マレーシアの民間療法では強壮・催淫薬として用いられてきました。


近年,マレーシアを中心に,トンカットアリに関する研究が進められています。


さて,今回の研究では,正常および不妊症モデルラットを用いて,トンカットアリ標準抽出物による精子機能への働きが検証されました。



トンカットアリ標準抽出物(メタノール抽出物)には,主な成分のクワシノイド(quassinoid,変形テルペノイド)として,

-- eurycomanone(ユーリコマノン)

--13alpha(21)-epoxyeurycomanone

--13alpha,21-dihydroeurycomanone

-- eurycomanol

が含まれています。



この標準抽出物を, 50, 100, 200 mg/kgで投与した正常ラット群,および,実験的に不妊症を誘導しトンカットアリ標準抽出物を投与したラット群に関して解析が行われています。



48日間連続投与の結果,トンカットアリ標準抽出物を投与された正常ラット群では,対照群に比べて,精子数の有意な増加が認められました(p < 0.01)。

(50, 100, 200 mg/kgの各群で,それぞれ78.9, 94.3, 99.2%増加。)



また,不妊症誘導モデルラットで示された精子の異常(精子数の低下,運動能の低下,形態学的な異常)は,トンカットアリ標準抽出物の投与によって,有意な改善が示されたということです(p < 0.001)。



血中テストステロン値は,トンカットアリ200mg/kg投与正常群において,対照群および不妊症モデル群に比べて,有意に増加しています(p < 0.01)。


ラット精巣のHPLCおよびLC/MSによる解析では,eurycomanone(ユーリコマノン)が見出されており,精子の質の改善に関与している成分であることが推察されています。




以上のデータから,トンカットアリによる精子機能改善作用・不妊症改善作用が示唆されます。


今後,臨床的意義の検討が期待される分野です。



不妊症に対するハーブ,強壮作用のあるハーブとしては,マカが知られており,予備的な臨床試験によるデータも集積されつつあります。

マカについてはペルーのグループが中心となり,研究を進めています。


一方,トンカットアリは,マレーシアのグループが研究を推進しており,科学誌natureにもニュース記事が掲載されたことがあります。




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エキナセアは肝薬剤代謝酵素を誘導しない [2009年11月18日(水)]
今月の補完代替医療の専門ジャーナル(電子版)に,エキナセアおよびその成分は肝臓の薬剤代謝酵素に影響を与えないとする研究が,ロンドン大学のグループから発表されていました。
(Evid Based Complement Alternat Med. 2009 Nov 11.)



エキナセア(ムラサキバレンギク)は,免疫調節作用を有する北米原産のハーブで,普通感冒やインフルエンザの予防や症状軽減に広く利用されています。


有効成分として,アルキルアミド類やエキナコシド類が見出されています。


ハーブの利用に際しては,一部で医薬品との併用による相互作用の発現が問題になることがあります。


(ハーブではセントジョーンズワートによる肝薬剤代謝酵素の誘導や阻害を介した医薬品との相互作用がよく知られています。ただし,医薬品との相互作用は,ハーブやサプリメントに限ったことではなく,食品一般に共通する問題です。)



薬剤代謝酵素として,肝臓のチトクロームP450という酵素群があります。



今回の研究では,エキナセアによるチトクロームP450への作用の有無が検討されました。


具体的には,肝細胞培養系(HepG2)を用いて,市販のエキナセアサプリメント(Echinaforce)および4種類のアルキルアミド類によるCYP3A4への作用が測定されています。


(アルキルアミド類は,エキナセアの免疫調節作用に関与する成分と考えられています。また,CYP3A4は,チトクロームP450の主な分子種です。)


臨床での用量(投与濃度)に相当するエキナセア抽出物およびアルキルアミド類を投与した結果,96日間の刺激でもCYP3A4 のmRNA発現量に有意な変化は認められませんでした。


(このとき,ポジティブ対照薬のrifampicinは,50μMの投与にて3.8倍の誘導作用を示しています。)



以上のデータから,論文著者らは,臨床的にエキナセアサプリメント(Echinaforce)がCYP3A4を有意に誘導することはなく,医薬品との相互作用を生じる可能性を指示するデータはない,と考察しています。



実際,エキナセアサプリメントに関して,医薬品との相互作用による有害事象報告は知られていません。

(ノコギリヤシなども,医薬品との相互作用に関する報告は知られておらず,高い安全性が示されています。




ハーブと医薬品の相互作用による有害事象というトピックスは,サプリメントについてのネガティブ情報として一人歩きしています。


ただし,相互作用は,医薬品どうし,医薬品と食品との組み合わせでも起こることが知られています。


相互作用があるから一律に好ましくないということではなく,肝薬剤代謝酵素に関連する科学的根拠の構築によって,サプリメントの適正使用により,効果を得ることが期待されます。




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単価不飽和脂肪酸による加齢黄斑変性症リスクの低下 [2009年11月17日(火)]
今月の眼科学の専門ジャーナルに,脂質の摂取と加齢黄斑変性症(AMD)リスクとの関連を調べた調査研究が,ニューヨーク大学のグループから報告されていました。
(Arch Ophthalmol. 2009 Nov;127(11):1483-93.)



加齢性黄斑変性症は,高齢者における失明の主な原因です。


機能性食品成分では,ルテイン/ゼアキサンチンといったカロテノイドの摂取による予防効果が知られています。



さて,今回の研究では,食事に由来する脂質とAMD発症リスクとの関連が調べられました。


具体的には,50歳から79歳までの女性を対象に,1994年から98年の間に食事調査を行い,2001年から2004年の間にAMDに関する検査が実施されています。
(Carotenoids in Age-Related Eye Disease Study;CAREDS)


脂質との関連が調査された結果,オメガ6系とオメガ3系の多価不飽和脂肪酸摂取はAMDとの相関が認められました(r = 0.8)。


5分位の上位と下位の比較ではAMDが2倍となっています。



一方,単価不飽和脂肪酸の摂取は,AMDリスク低下との相関が認められています。



年齢との相関も見出されており,75歳未満の女性(n = 1325)では,全脂質および飽和脂肪酸の摂取が,AMDリスクの上昇と相関していました。


これに対して,より高齢の女性では,逆の相関が示されています。



以上のデータから,一部の脂質の摂取が多いとAMDのリスクを高めること,単価不飽和脂肪酸の摂取はAMDのリスクを低減することが示唆されます。




なお,単価不飽和脂肪酸の代表はオレイン酸であり,オリーブオイルやキャノーラオイルなどに豊富です。


また,オメガ3系脂肪酸は,一般に摂取不足であり,DHAやEPAなどは1グラム以上の摂取が推奨されています。


これらを考慮した上で,オメガ6系脂肪酸,飽和脂肪酸,脂質を取りすぎないように注意が必要と考えられます。


ルテインは,抗酸化作用および青色光の吸収作用を介して,AMDリスクを低減する働きがあり,サプリメントとして利用できます。




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バージンオリーブオイルによる血圧と脂質代謝改善作用 [2009年11月16日(月)]
今月の農芸化学の専門ジャーナル(電子版)に,2型糖尿病患者におけるバージンオリーブオイルの高血圧と脂質代謝改善作用を示した臨床研究が,スペインのグループから報告されていました。
(J Agric Food Chem. 2009 Nov 10.)



オリーブオイルは,単価不飽和脂肪酸であり,地中海食で頻用されます。


地中海食は心臓病などの動脈硬化性疾患のリスクを低減することから,オリーブオイルによる効果が推定されています。



最近の研究では,オリーブオイルの中でも,バージンオリーブオイルにはヒドロキシチロソールといったファイトケミカルが豊富に含まれており,抗酸化作用を介した疾病予防効果が考えられています。



さて,今回の研究では,2型糖尿病患者における血圧および脂質代謝に対するバージンオリーブオイルの効果が検証されました。


具体的には,2型糖尿病患者群17名,健康な高齢者の対照群23名を対象に,バージンオリーブオイルの豊富な食事を4週間摂取させ,血圧や脂質代謝関連マーカーが測定されています。



バージンオリーブオイル摂取の結果,糖尿病群と健常者群の両群において,収縮期血圧の低下が認められました。


また,バージンオリーブオイル投与群では,糖尿病群におけるLDL酸化の抑制,ジホモ-γ-リノレン酸(DGLA)値の回復といった作用も示されています。

(DGLAは,オメガ6系脂肪酸の1種で抗炎症作用を有する機能性成分です。)




以上のデータから, 2型糖尿病におけるバージンオリーブオイルの疾病予防効果が示唆されます。




この作用メカニズムとして,バージンオリーブオイルに含まれるファイトケミカルの抗酸化作用が推測されます。




バージンオリーブオイルの研究では,動脈硬化性疾患や心臓病の予防や改善に関する研究が多く知られています。


今後,今回のように2型糖尿病における効果を検証するための臨床試験の充実が期待されます。





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コエンザイムQ10による高血圧改善作用 [2009年11月15日(日)]
コクラン共同計画のレビューで,コエンザイムQ10による高血圧の改善作用が検証されていました。
(Cochrane Database Syst Rev. 2009 Oct 7;(4):CD007435.)



これまでの研究によって,コエンザイムQ10の欠乏が心血管疾患の発生に関与すること,コエンザイムQ10の投与が高血圧を改善することが示唆されています。



今回のレビューでは,コエンザイムQ10による高血圧(primary hypertension/原発性高血圧)症の改善作用が検証されていました。



各種のデータベースから,原発性高血圧症患者にコエンザイムQ10が3週間以上投与されたランダム化二重盲検試験が検索された結果,合計96名の被験者を含む3報がレビューの対象となっています。


解析の結果,偽薬投与群に比べて,コエンザイムQ10投与群では,収縮期血圧が11mmHg(95% CI 8, 14),拡張期血圧が7 mmHg (95% CI 5, 8),それぞれ低下したという結果が得られました。

(投与前の被験者の血圧は,収縮期が140mmHg以上,拡張期が90mmHg以上です。)




臨床的には数mmHgの血圧低下で疾病予防の意義があると考えられますので,今回のデータから,コエンザイムQ10による高血圧症改善作用が示唆されます。


(なお,コクランのレビューですので,結論は他の多くの論文と同じで,質の高い研究が十分ではなく,長期的な効果についてはよくわからない,といったことになっています。)




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亜鉛による肝機能の改善 [2009年11月14日(土)]
今月の臨床栄養学の専門ジャーナルに,亜鉛の投与が慢性肝疾患患者における肝機能の改善作用をもたらすというデータが,日本大学のグループから報告されていました。
(J Clin Biochem Nutr. 2009 Nov;45(3):292-303.)


今回の研究では,慢性C型肝炎および肝硬変に対する,亜鉛含有製剤であるポラプレジンク(亜鉛含有胃潰瘍治療剤,15%ポラプレジンク)の長期投与の効果が検証されています。


具体的には,患者62名を対象に,32名に対して1グラムのポラプレジンクが投与され,30名の非投与群と比較が行われました。


血中亜鉛濃度,AST,ALTが測定された結果,ポラプレジンク投与群では,非投与群に比べて,ASTおよびALTが有意に低値であったということです,


また,非投与群に比べて,投与群では,血小板減少の抑制も認められています。


さらに,亜鉛含有製剤投与群をレスポンダーとノンレスポンダーに分けたとき,レスポンダーのほうが,肝癌の発症率が顕著に低いことが示されました。



以上のデータから,C型肝炎および肝硬変患者に対する亜鉛投与の長期的な効果が示唆されます。



(日本で亜鉛がサプリメント成分/食品成分としての利用が認められる前(10年ほど前)には,亜鉛不足に対して,この医薬品が投与されていたことがあります。)



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前立腺がんに対するリコピンの働き [2009年11月13日(金)]
前立腺疾患の専門ジャーナルに,前立腺がんに対するリコピンの作用を検証した系統的レビューが,イギリスのグループから発表されていました。
(Prostate Cancer Prostatic Dis. 2009;12(4):325-32.)



リコピン(リコペン)は,カロテノイド系ファイトケミカルの1種で,トマトに豊富に含まれます。


これまでの研究では,リコピンの摂取が多いと,前立腺がんのリスクが低くなることが示されています。



今回の研究では,前立腺がんに罹患した状態に対して,リコピンの働きが検証されています。

(系統的レビューなので,既報の論文のデータに基づいた解析です。)



2009年1月までに報告された前立腺がん進展とリコピンに関する論文を検索した結果,8報の介入試験が見出されました。

(8報の内訳は,対照群のない介入試験5報,対照群(unmatched control group)のある試験1報,ランダム化比較試験2報となっています。)



解析の結果,6報において,リコピンの摂取とPSA値の間に負の相関が認められました。



前立腺がん進行について,骨スキャンによる検証を行ったRCTでは,精巣摘除術にリコピン併用投与を行った群における進行抑制が認められています。



また,リコピン投与は,前立腺がんに関連した臨床症状(疼痛や尿路系症状)を抑制しています。


リコピン投与に関して,問題となる有害事象は認められず,高い許容性が示されました。




以上のデータから,前立腺がんの予防だけではなくて,前立腺がんに罹患している状態でも,リコピンの摂取による効果が示唆されます。



今後,適切な用量用法の設定に関して,ランダム化比較試験による検証が期待されます。




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転移性乳がん・進行性乳がんに対するウコン(クルクミン)の投与 [2009年11月12日(木)]
がん治療学の専門ジャーナル(電子版)に,転移性乳がん・進行性乳がんに対して,ウコン抽出物(クルクミン)を化学療法と併用した臨床試験が,フランスのグループから報告されていました。
(Cancer Biol Ther. 2010 Jan 21;9(1))



乳がんに対する標準治療では,外科療法の他,化学療法として分子標的薬などが開発されています。


一方,サプリメント研究の分野では,ウコン(主成分はクルクミン)による抗がん作用に関する知見が集積されており,例えば,進行性膵臓がんで化学療法に反応しない患者に対する臨床試験が行われています。


さて,今回の研究では,乳がんなどの治療に用いられるドセタキセル(docetaxel)と,クルクミン(ウコン,Curcuma longaの根塊由来)の併用投与に関する臨床試験(安全性の検証)が行われています。


転移性乳がんあるいは進行性乳がんの患者14名を対象に,オープンラベルの第1相臨床試験として,ドセタキセルが3週間毎に6サイクル投与され,クルクミンは500mg/日の用量で7日間連続投与から開始し,許容量設定のために漸増されました。


まず,主アウトカムである標準治療としてのドセタキセルとクルクミンの併用時におけるクルクミンの最大許容量の設定では,1日あたり8,000mgとされました。


次に,副アウトカムである安全性,VEGFおよび腫瘍マーカー,主観的および臨床的反応に関しては,多くの患者において,生物学的あるいは臨床的な改善効果が示唆されたということです。



以上のデータから,論文著者らは,ドセタキセルの標準治療(用量用法)との併用に際しては,クルクミンを6,000mg/日の用量で3週間毎に7日間連続投与するプロトコールを推奨しています。



今後,第2相臨床試験による検討が期待される分野です。


(なお,他の癌や慢性疾患に対するウコン/クルクミンの第2相臨床試験は既に開始されており,1日あたり8,000mgといった投与量が設定されています。)



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スピルリナによる糖尿病治療薬の副作用軽減 [2009年11月11日(水)]
今月の糖尿病学の専門ジャーナル(電子版)に,スピルリナの投与が糖尿病治療薬による骨代謝への副作用を軽減する,という基礎研究が報告されていました。
(Diabetes Res Clin Pract. 2009 Nov 4.)




糖尿病治療薬のうち,チアゾリジン系と呼ばれる治療薬の一部は,骨代謝に影響を与え,骨密度の低下や骨折リスクの上昇をもたらすことが知られています。


例えば,最近のメタ分析(CMAJ 2008)では,ロシグリタゾンやアクトスを服用している女性の糖尿病患者では,骨密度が低下し,骨折リスクが2倍に上昇するというデータが示されています。


(糖尿病治療薬は,長期間摂取する場合が多く,かつ,男性に比べて骨粗鬆症のリスクが高い女性では特に問題が生じやすいと考えられます。)



そこで,今回の研究では,スピルリナ(Spirulina fusiformis)投与によるロシグリタゾン誘導性の骨粗鬆症(骨喪失)およびロシグリタゾンの薬物動態への影響が検討されています。


具体的には,インスリン抵抗性/高血糖/脂質異常を示すモデルラットを用いて,

・対照群

・糖尿病群

・糖尿病+ロシグリタゾン投与群

・糖尿病+スピルリナ投与群

・糖尿病+ロシグリタゾン+スピルリナ投与群

の5群(各群n=6)での比較が行われました。


血中脂質代謝・糖代謝マーカーは21日目,骨関連指標は45日目に測定された結果,糖尿病+ロシグリタゾン投与群では骨密度の有意な低下(p<0.05)が認められています。


一方,ロシグリタゾンにスピルリナを併用投与した群では,骨吸収の改善が見出されたということです。

このとき,カルシウムやリンの含有量の増加による骨強度の改善作用も示されています。



この他,スピルリナ投与群では,インスリン抵抗性ラットにおける空腹時血糖値やLDL,TGの低下が認められています。

(論文著者らは,この作用機序として,スピルリナに含まれるクロムやγリノレン酸の働きを推察しています。)



以上のデータから,スピルリナは,ロシグリタゾンによる骨喪失などの骨代謝における副作用を防ぐ働きが示唆されます。



スピルリナに特異的な成分による作用なのか,あるいは,ビタミン/ミネラル/ファイトケミカルのシナジーによる代謝改善作用なのか,分子メカニズムの解明が待たれます。


今後,臨床的意義の検証も期待されます。


(なお,現段階では,チアゾリジンの副作用軽減を目的としてスピルリナの併用をファーストラインとするといった推奨には不十分と考えます。
もちろん,一般的な健康保持の目的で併用することは問題ありません。)




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