サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

2020年01月  >
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
カテゴリアーカイブ
最新記事
青少年期のベジタリアン食:ドイツ小児科学会ポジションペーパー [2019年11月19日(火)]
今月の小児科学の専門ジャーナルに、青少年期のベジタリアン食に関するポジションペーパーが、ドイツ小児/青年医学会(German Society for Paediatric and Adolescent Medicine, DGKJ)から報告されていました。
(Mol Cell Pediatr. 2019 Nov 12;6(1):4.)


欧米諸国では、

ベジタリアン食は、

非ベジタリアン食と比べて、

エネルギー、飽和脂肪酸、動物性タンパク質の摂取量が少なく、

食物繊維やファイトケミカルの摂取量が多いとされています。

ベジタリアン食については、日本ではまだ多くの

一般に、
植物性食品を中心とするベジタリアン食では、
抗酸化作用や抗炎症作用を含む機能性食品素材により、がんをはじめとする生活習慣病の予防効果が考えらます。



これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。


ベジタリアン食が糖尿病を改善する:メタ解析



肉食による環境問題に対する消費者の行動:系統的レビュー




ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用



ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析




欧米の研究では、

ベジタリアンは、

非ベジタリアンよりも、

社会経済的地位が高いことが多く、身体活動が高い健康志向のライフスタイルを有し、禁煙週間も少ないことが知られています。


一般に、
成長期の青少年での栄養需要は、

バランスの取れた植物性食品の食事で充足できます。

ただし、

体重1キログラムあたりの栄養所要量が高いため、

ベジタリアンの子供は、ベジタリアンの成人よりも

栄養不足を発症するリスクは高いと考えられます。




例えば、
ベジタリアン食では、

オメガ3脂肪酸のドコサヘキサエン酸(DHA)などの一部の栄養素の平均摂取量が、非ベジタリアン食やペスコベジタリアン食よりも低くなります。

また、

鉄や亜鉛などの他の栄養素では、フィチン酸塩や食物繊維が多いと、

植物性食品からのバイオアベイラビリティが低下します。

したがって、

ベジタリアン食では、
ビタミンCの摂取量が多いにもかかわらず、

鉄欠乏症のリスクを高めることもあり得ます。



さらに、

ビタミンB12は、動物性食品にのみ含まれています。


ビタミンB12は、動物食品をとらず、厳格なビーガンダイエットを行うすべての年齢層の人々ではサプリメントとして摂取する必要があります。



小児期および青年期でのベジタリアン食には、

必要に応じて、適切にトレーニングをうけた食事の専門家と連携して、

小児科医による適切な情報とアドバイスが必要です。




アメリカ栄養士会(栄養と食事のアカデミー)の機関ジャーナルに、ベジタリアン食に関するポジションステートメントが掲載されています。

--- 米国・栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics、前米国栄養士会から改名)は、
「適切に準備されたベジタリアン食及びビーガン食は、健康的であり、栄養学的に十分であり、いくつかの病気の予防や治療のために、健康上の好影響をもたらす、」
と考えます。

-- ベジタリアン食は、ライスサイクルのすべてのステージ、妊娠中、授乳中、乳幼児、小児、青少年、高齢者、アスリートのいずれにも適切です。

-- 植物性食品を中心とする食事は、動物性食品を多く摂る食事に比べて、より環境的に持続可能なものです。
(more environmentally sustainable)
 その理由は、より少ない天然資源を利用するため、環境負荷がより少ないことです。

-- ベジタリアン食およびビーガン食は、虚血性心疾患、2型糖尿病、高血圧、あるタイプのがん、肥満といった、いくつかの疾患のリスクを低下させます。

-- 飽和脂肪酸の摂取が少なく、野菜・果物・全粒穀類、豆類、大豆製品、種実類(これらはいずれも食物繊維とファイトケミカルが豊富)の摂取が多いことが、ベジタリアン食やビーガン食の特長であり、このため、総コレステロール値やLDL(悪玉)コレステロールが低く、血糖コントロールにも好影響を与えます。
これらの要因が、慢性疾患リスク低減に寄与します。

-- ただし、ビーガン食は、信頼性の高い、ビタミンB12の供給源(強化食品やサプリメント)の利用が必要です。


拙著でもベジタリアン食について、まとめています。

ときどきベジタリアン食のすすめ ビーガン、マクロビオテックから総合栄養学まで






なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル





------------------------------------------------------------------

DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果

------------------------------------------------------------------
posted at 23:56 | この記事のURL
肉食による環境問題に対する消費者の行動:系統的レビュー [2019年09月27日(金)]
昨日の地球温暖化を生じるステーキ [2019年09月26日(木)]に続いて、


環境問題と食事の選択の話題についての論文を読んでみました。


公衆衛生学の専門ジャーナルに、肉食によって生じる環境負荷への懸念に対する、消費者の態度について検証した系統的レビューが、米国のグループ(Loma Linda University)から報告されていました。
(Int J Environ Res Public Health. 2019 Apr 5;16(7).)



肉の消費は、地球温暖化の原因の一つです。

これは、ヒトの生存に必要なたんぱく質を、植物性食品から摂る場合、魚介類から摂る場合、畜産の肉から摂る場合で比較すると、

水資源などの使用による環境への負荷を比較した結果、

それぞれが、1:3:10の比であることから、よく知られている話題です。


一般に、健康に良い食事として、

地中海食の有用性が確立しており、

その特長は、

野菜や果物、ナッツ/豆類、魚介類、オリーブオイル、赤ワイン、(全粒穀類)の摂取が中心で、
畜産品は少ないことです。

また、赤身肉や加工肉の摂取は、がんリスクを高めることも確立しています。

したがって、

肉食は、環境から公衆衛生まで、多くの問題を生じうる選択肢です。


一方で、

食の嗜好などもあり、

消費者の食に対する行動変容を生じるには、

理由や動機に基づくポジティブな態度が必要です。


そこで、今回の系統的レビューでは、

環境問題への懸念に関連して、

肉の消費に対する消費者の態度や行動を調べた34報が対象となり、検証されました。


解析の結果、

消費者は、

肉食によって生じる地球環境への負荷を認識している消費者、

環境の理由から、、
すすんで、肉食を止める、
あるいは、
肉食を減らすという消費者、

さらに、

環境負荷への懸念という理由で、すでに、肉食を止めた、という消費者は、

まだ、少数派であることが見出されました。


しかし、

環境負荷に関連した動機付けは、

すでに欧米の消費者において、特定の肉の削減するための戦略を十分に訴えていることも見出されました。


なお、

環境負荷への懸念という理由で、

肉食を減らした人の特徴は、

・女性、

・若年者、

・(ビーガンやベジタリアンを自任するのではなく)単に肉食を減らした人、

・エコロジー志向の高い人、

・米国よりも欧州とアジアに住んでいる人

でした。


地球温暖化を生じるステーキ



肉食が地球温暖化の一因であることは、ずいぶん前から知られており、

私も、20年前に刊行した拙著「ベジタリアンの健康学」(丸善、1999年)で紹介しました。

その後、

「ベジタリアンの医学」(平凡社、2005年)


「ときどきベジタリアン食のすすめ ビーガン、マクロビオテックから総合栄養学まで」(日本評論社、2011年)

などの拙著でも記載しています。


食事の選択に関しては、

「健康にいい」かどうか、という話題が先行しがちですが、

温室効果ガス、フードマイレージなど、、環境問題も関係してきます。

(食品ロス削減、プラスチック容器の廃止なども。)


ベジタリアン食を選ぶ理由についても、

欧米では、

自らの健康のため、という理由が多く、

それに加えて、環境問題から、

という理由も知られています。

(これ以外では思想信条もあります。)




これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用



ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析


ベジタリアン食が糖尿病を改善する:メタ解析



アメリカ栄養士会(栄養と食事のアカデミー)の機関ジャーナルに、ベジタリアン食に関するポジションステートメントが掲載されています。

--- 米国・栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics、前米国栄養士会から改名)は、
「適切に準備されたベジタリアン食及びビーガン食は、健康的であり、栄養学的に十分であり、いくつかの病気の予防や治療のために、健康上の好影響をもたらす、」
と考えます。

-- ベジタリアン食は、ライスサイクルのすべてのステージ、妊娠中、授乳中、乳幼児、小児、青少年、高齢者、アスリートのいずれにも適切です。

-- 植物性食品を中心とする食事は、動物性食品を多く摂る食事に比べて、より環境的に持続可能なものです。
(more environmentally sustainable)
 その理由は、より少ない天然資源を利用するため、環境負荷がより少ないことです。

-- ベジタリアン食およびビーガン食は、虚血性心疾患、2型糖尿病、高血圧、あるタイプのがん、肥満といった、いくつかの疾患のリスクを低下させます。

-- 飽和脂肪酸の摂取が少なく、野菜・果物・全粒穀類、豆類、大豆製品、種実類(これらはいずれも食物繊維とファイトケミカルが豊富)の摂取が多いことが、ベジタリアン食やビーガン食の特長であり、このため、総コレステロール値やLDL(悪玉)コレステロールが低く、血糖コントロールにも好影響を与えます。
これらの要因が、慢性疾患リスク低減に寄与します。

-- ただし、ビーガン食は、信頼性の高い、ビタミンB12の供給源(強化食品やサプリメント)の利用が必要です。


拙著でもベジタリアン食について、まとめています。

ときどきベジタリアン食のすすめ ビーガン、マクロビオテックから総合栄養学まで




なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル




------------------------------------------------------------------

DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果

------------------------------------------------------------------

posted at 23:58 | この記事のURL
地球温暖化を生じるステーキ [2019年09月26日(木)]
ニューヨークで、国連気候行動サミットに出席した日本の環境大臣が、

ステーキ店に入って、毎日でも食べたい、

という発言をしたことが話題になっています。




肉食が地球温暖化の一因であることは、ずいぶん前から知られており、

私も、20年前に刊行した拙著「ベジタリアンの健康学」(丸善、1999年)で紹介しました。


その後、

「ベジタリアンの医学」(平凡社、2005年)


「ときどきベジタリアン食のすすめ ビーガン、マクロビオテックから総合栄養学まで」(日本評論社、2011年)


などの拙著でも記載しています。


食事の選択に関しては、

「健康にいい」かどうか、という話題が先行しがちですが、

温室効果ガス、フードマイレージなど、環境問題も関係してきます。

(より最近の話題では、食品ロス削減、プラスチック容器の廃止なども。)


ベジタリアン食を選ぶ理由について、

欧米では、

自らの健康のため、という理由が多く、

それに加えて、環境問題から、

という理由も知られています。

(これ以外では思想信条もあります。)



そのため、

今週、
国連気候行動サミットに出席した日本の環境大臣がステーキ店に入った、

という行動はちょっと、

ということになり、一部のメディアが報道しています。


(注目される政治家は、何をしてもいろいろ言われるので、つくづく大変な仕事だと思います。)


さて、改めて、肉食と地球温暖化に関する論文を読んでみました。


気候変動研究の専門ジャーナルに、温室効果ガスの排出に対する肉食、魚食、ベジタリアン食、ヴィーガン食の影響を検証した研究が、オックスフォード大学のグループから報告されていました。
(Clim Change. 2014;125(2):179-192)



畜産業などによる動物性食品の生産は、

植物性食品の生産と比べて、

温室効果ガス(greenhouse gas, GHG)の排出が多いことが知られています。




そこで、

今回の研究では、

肉食、魚食、ベジタリアン食、ビーガン(ヴィーガン)食について、GHG排出の相違が検証されました。


具体的には、

英国でのコホート研究(EPIC-Oxford cohort study)の一環として、


20-79歳の、

非ベジタリアン(肉食)29,589名

魚食(ペスコベジタリアン)8,123名、

ベジタリアン15,751名、

ビーガン2,041名を対象に、

質問票での食事調査が行われ、

英国で一般的な94品目の食品について、2,000kcalの食事と仮定して、GHG排出データが計算されました。



解析の結果、

年齢と性別で補正後、


一日あたりのGHG排出が、二酸化炭素(kg)に換算され、
(kgCO2e/day)


肉食の多い人(100 g以上/日)では、

7.19 (7.16, 7.22),


肉食が中程度の人(50-99 g/d)では、

5.63 (5.61, 5.65)


肉食が少ない人(50 g未満/d)では

4.67 (4.65, 4.70)


魚食では、
3.91 (3.88, 3.94)

ベジタリアン食では、
3.81 (3.79, 3.83)


ビーガンでは
2.89 (2.83, 2.94)

となっていました。

したがって、

温室効果ガスの排出量の視点から、

肉食が最も環境負荷が大きく、

魚食、

ベジタリアン食、

ビーガン食の順番に少なくなることが示唆されます。




これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用



ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析


ベジタリアン食が糖尿病を改善する:メタ解析



アメリカ栄養士会(栄養と食事のアカデミー)の機関ジャーナルに、ベジタリアン食に関するポジションステートメントが掲載されています。

--- 米国・栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics、前米国栄養士会から改名)は、
「適切に準備されたベジタリアン食及びビーガン食は、健康的であり、栄養学的に十分であり、いくつかの病気の予防や治療のために、健康上の好影響をもたらす、」
と考えます。

-- ベジタリアン食は、ライスサイクルのすべてのステージ、妊娠中、授乳中、乳幼児、小児、青少年、高齢者、アスリートのいずれにも適切です。

-- 植物性食品を中心とする食事は、動物性食品を多く摂る食事に比べて、より環境的に持続可能なものです。
(more environmentally sustainable)
 その理由は、より少ない天然資源を利用するため、環境負荷がより少ないことです。

-- ベジタリアン食およびビーガン食は、虚血性心疾患、2型糖尿病、高血圧、あるタイプのがん、肥満といった、いくつかの疾患のリスクを低下させます。

-- 飽和脂肪酸の摂取が少なく、野菜・果物・全粒穀類、豆類、大豆製品、種実類(これらはいずれも食物繊維とファイトケミカルが豊富)の摂取が多いことが、ベジタリアン食やビーガン食の特長であり、このため、総コレステロール値やLDL(悪玉)コレステロールが低く、血糖コントロールにも好影響を与えます。
これらの要因が、慢性疾患リスク低減に寄与します。

-- ただし、ビーガン食は、信頼性の高い、ビタミンB12の供給源(強化食品やサプリメント)の利用が必要です。


拙著でもベジタリアン食について、まとめています。

ときどきベジタリアン食のすすめ ビーガン、マクロビオテックから総合栄養学まで



なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル




------------------------------------------------------------------

DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果

------------------------------------------------------------------

posted at 23:52 | この記事のURL
ベジタリアン食は肉食に比べて脂肪組織の炎症を抑える [2019年08月18日(日)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、脂肪組織の炎症に対して、ベジタリアン食と非ベジタリアン食を比較した予備的な臨床研究が、メイヨー・クリニックのグループから報告されていました。
(Nutr J. 2019 Aug 12;18(1):45.__ 31405384)

メタボリック症候群・内臓脂肪症候群では、内臓脂肪からさまざまなサイトカインが産生され、「慢性炎症」を惹起します。

慢性炎症は、動脈硬化を促進し、さまざまな代謝性疾患、生活習慣病の発症に関与します。

したがって、メタボリック症候群や肥満対策のサプリメントとして、

減量という機能性よりも、慢性炎症を抑制することで、肥満に伴う生活習慣病のリスクを低減できると考えられます。

また、食事についても、単に摂取エネルギー量や三大栄養素のPFCバランスだけではなく、炎症を惹起する成分が多いか、あるいは、抗炎症作用を有する食品成分が多いかによって、より健康的な食事かどうかが決まってきます。



今回の研究では、

ベジタリアン食と、非ベジタリアン食との間で、利用される脂質の違いから、

肥満のベジタリアンのほうが、肥満の非ベジタリアンよりも、

脂肪組織での慢性炎症が少ないのでは、という仮説が検証されました。



具体的には、

肥満のベジタリアン8名(男性1名)と、

肥満の非ベジタリアン8名(男性1名)について、

食事調査、体組成の測定、皮下脂肪組織と筋肉の生検が行われ、

血漿および脂肪組織中の遊離脂肪酸、

筋セラミドプロフィール、

脂肪組織マクロファージなどが調べられました。

(肥満に伴って、マクロファージが脂肪組織に浸潤し、慢性炎症を生じることがわかっています。)


解析の結果、

まず、2群間について、

被験者の年齢
(38 ± 8 vs. 39 ± 8歳),

BMI
(32.2 ± 2.6 vs. 33.3 ± 1.9 kg/m2)

体脂肪率
(44 ± 8 vs. 45 ± 4)

について、有意差はありませんでした。

次に、

食事調査では、

ベジタリアンは、

非ベジタリアンに比べて、

飽和脂肪酸の摂取量が42%少なく
42% (P = 0.02)

コレステロールの摂取量が50%少ない
(P = 0.04)
ことがわかりました。


血中の遊離脂肪酸は、

ベジタリアンでは、パルミチン酸が有意に少なく
(24 ± 3 vs. 29 ± 4%, P = 0.02)


また、

大腿の脂肪組織において、マクロファージ浸潤が、

ベジタリアンは、非ベジタリアンよりも有意に少ないことが見出されました。
(3.6 ± 2.8 vs. 7.9 ± 4.4 per 100 adipocytes, respectively; P = 0.02)


その他、

非ベジタリアンは、腹部脂肪において、

炎症惹起サイトカインであるTNFmRNA発現が50%、有意に亢進していました。
(P = 0.01)

なお、筋セラミドについては両群間で有意差はありませんでした。


以上のデータから、

同じ肥満者であっても、

ベジタリアン食のほうが、非ベジタリアン食よりも、炎症を抑制することが示唆されます。


今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。


欧米のベジタリアンは、
亜麻仁油(フラックスシードオイル)など植物性オメガ3系脂肪酸であるαリノレン酸を摂ることから、炎症を抑える作用が期待できます。

非ベジタリアンでは、動物性食品の飽和脂肪酸が炎症を惹起する作用があります。


なお、ベジタリアン食では、魚類が含まれないため、

今回の研究では、

EPAやDHAといったオメガ3系脂肪酸の有用性が評価されていません。




慢性炎症は、がんや動脈硬化性疾患を引き起こす病態の一つです。
先行研究では、コエンザイムQ10による抗炎症作用が示唆されています。


コエンザイムQ10(CoQ10)による慢性炎症抑制効果:メタ解析



コエンザイムQ10の抗炎症作用:メタ解析




ウコンには有効成分としてクルクミンが存在し、抗酸化作用や抗炎症作用を示します。

分子メカニズムは、NF-κB抑制を介した抗炎症作用です。


先行研究では、次の報告があります。


クルクミンによるアディポネクチンとレプチンへの働き@メタボリック症候群


生活習慣病や内臓脂肪型肥満に伴う病態の本質は、「慢性炎症」です。

したがって、機能性食品成分による病気の予防のためには、抗炎症作用を有し、かつ、安全性が確立し、かつ、経済性(費用対効果)の高い製品の利用が進められます。


食品成分で、抗炎症作用を有し、かつ、多くの臨床研究において有用性が示されているのは、ビタミンD、コエンザイムQ10、オメガ3系必須脂肪酸(EPAやDHA)、ウコン、グルコサミンなどです。

コエンザイムQ10は、ベーシックサプリメントとして広く摂取が推奨できます。

もちろん私もDHCのコエンザイムQ10サプリメントを毎日、摂っています。





コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。




還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。




------------------------------------------------------------------

DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果

------------------------------------------------------------------

posted at 23:56 | この記事のURL
週に1回のフライドチキンで死亡率が13%上昇 [2019年02月24日(日)]
健康にいい油としては、エクストラバージンオリーブオイルのエビデンスが最も豊富です。

ココナッツオイル、エゴマオイル、亜麻仁油(フラックスシードオイル)、MCTなどいろいろといわれていますが、そこまでのエビデンスはありませんし、無駄に高価になっています。

現時点のエビデンスを俯瞰するとき、日常的につかう油は、調理用からサラダ用まですべて、エクストラバージンオリーブを使うのが最も合理的です。

天ぷらや揚げ物をどうするのか、という質問を受けることがありますが、基本的に揚げ物自体が好ましくないようです。
(オリーブオイルでてんぷらや揚げ物というのであればいいのかもしれませんが。)


英国医学ジャーナル(BMJ)に、フライドチキンや魚介類の揚げ物の摂取と、全死亡率との関連を示した疫学研究が、米国のグループ(University of Iowa)から報告されていました。
(BMJ. 2019 Jan 23;364:k5420.)


今回の研究では、

米国の女性において、

揚げ物の摂取と、全死亡率および疾患別死亡率との関連が検証されました。


具体的には、
前向きコホート研究として、


米国の40カ所の診療センターにて行われたWHI(Women's Health Initiative)という研究の一環として、

1993年9月から1998年の間にエントリーした50−79歳の閉経後の女性106 966名を対象に、

2017年2月までのフォローアップが行われました。

アウトカムは、

全死亡率、心血管疾患死亡率、がん死亡率

です。


1 914 691人年のフォローアップ期間中、

31 558名の死亡が見出されました。


揚げ物全般の摂取について、

非摂取群に比べて、1日あたり1皿(1サービングサイズ)の摂取群では、

全死亡率が8%、有意に上昇、
(HR, 1.08, 95% CI 1.01 to 1.16)

心血管死亡率が8%、有意に上昇
(1.08、 0.96 to 1.22)

という相関が見出されました。

次に、

フライドチキンの摂取について、

非摂取群に比べて、

1週間に1皿(1サービング)のフライドチキン摂取群では、

全死亡率が13%有意に上昇、
(HR;1.13, 1.07 to 1.19)

心血管死亡率が12%有意に上昇、
(HR 1.12, 1.02 to 1.23)

という相関が認められました。

また、

魚介類の揚げ物(魚、エビ、カキ、フィッシュサンド)の摂取では、

全死亡率が7%上昇、
(HR;1.07, 1.03 to 1.12)

心血管死亡率が13%上昇
(HR;1.13、 1.04 to 1.22)

という相関が見出されました。

なお、
揚げ物の摂取と、がん死亡率との間には有意な相関は認められませんでした。


以上のデータから、

米国の閉経後の女性において、

フライドチキンや魚介類の揚げ物の摂取が多いと、

全死亡率及び心血管死亡率が上昇するという相関が示唆されます。


ただし、この研究では、揚げ物について、揚げ方や油の情報などが限られているため、

さらに検証が必要とも考えられます。

一般に、

高温の調理では、AGEが多くなりますし、

炎症を惹起する種類のオメガ6系の脂質が揚げ物の油として使われていることを考えると、

フライドチキンや揚げ物の魚介類などの摂取が多いほど、全死因死亡率が上昇することに因果関係があると思われます。


現時点のエビデンスを俯瞰するとき、日常的な調理オイルは、エクストラバージンオリーブがベストの選択です。



近年の研究では、
単なるオリーブオイルではなく、
オリーブ由来のポリフェノールが豊富なエクストラバージンオリーブオイルのほうが、優れた機能性を有することが分かってきました。


ただし、日本では、JAS基準のオリーブオイルが出回っており、エクストラバージンオリーブオイルの品質が国際基準と比べて、高くありません。


エクストラバージンオリーブオイルの基準は、
IOC(国際オリーブ協会)では酸度0.8%以下、
JASの基準では酸度が2%未満です。


DHCのエクストラバージンオリーブオイルは、
酸度はわずか0.2%以下となっています。




------------------------------------------------------------------

DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



はじめまして、DHC健康食品です



「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定



DHC医薬品通販

医師や薬剤師など専門スタッフがしっかりサポート、DHCの医薬品は、かぜ薬、消炎・鎮痛剤、外皮用薬など商品も充実。



------------------------------------------------------------------
posted at 23:56 | この記事のURL
ベジタリアン食と非ベジタリアン食の食事の質の比較:系統的レビュー [2019年01月26日(土)]
今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、ベジタリアン食と非ベジタリアン食の質の比較を行った系統的レビューが、米国のグループ(University of Rhode Island)から報告されていました。
(Nutr Rev. 2019 Jan 8.)



一般に、

植物性食品を中心とするベジタリアン食では、

抗酸化作用や抗炎症作用を含む機能性食品素材により、がんをはじめとする生活習慣病の予防効果が考えらます。


例えば、次の報告があります。

ベジタリアン食が糖尿病を改善する:メタ解析


さて、
今回の系統的レビューでは、

ベジタリアン食と非ベジタリアン食との食事の質の比較が行われました。

具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(Web of Science and PubMed)

ベジタリアン食と非ベジタリアン食を摂取した成人の食事の質に関する論文が検索され、

12報が解析の対象となりました。


食事の質は、
Healthy Eating Index 2010 [HEI-2010]
を用いています。


解析の結果、

12報中9報において、

ラクトオボベジタリアン食あるいはビーガン(ヴィーガン)食は、

非ベジタリアン食に比べて、

高い食事の質が示されました。
(4.5-16.4 points higher on the Healthy Eating Index 2010 [HEI-2010])



ベジタリアン食が、高いHEI-2010スコアを示したのは、


全粒の穀類、果物、魚介類、植物性タンパク質といった食材の推奨に対する高い順守率によるものでした。


これに対して、

非ベジタリアン食では、

精製された穀類、タンパク質に関する摂取により、低いスコアとなっています。


以上のレビューより、

ベジタリアン食のほうが、非ベジタリアン食に比べて、より健康的な食材のスコアになっていることが、健康増進・疾病予防に有用であることの理由と考えられます。






これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用




ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析



昨年12月、アメリカ栄養士会(栄養と食事のアカデミー)の機関ジャーナルに、ベジタリアン食に関するポジションステートメントが掲載されています。

--- 米国・栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics、前米国栄養士会から改名)は、
「適切に準備されたベジタリアン食及びビーガン食は、健康的であり、栄養学的に十分であり、いくつかの病気の予防や治療のために、健康上の好影響をもたらす、」
と考えます。

-- ベジタリアン食は、ライスサイクルのすべてのステージ、妊娠中、授乳中、乳幼児、小児、青少年、高齢者、アスリートのいずれにも適切です。

-- 植物性食品を中心とする食事は、動物性食品を多く摂る食事に比べて、より環境的に持続可能なものです。
(more environmentally sustainable)
 その理由は、より少ない天然資源を利用するため、環境負荷がより少ないことです。

-- ベジタリアン食およびビーガン食は、虚血性心疾患、2型糖尿病、高血圧、あるタイプのがん、肥満といった、いくつかの疾患のリスクを低下させます。

-- 飽和脂肪酸の摂取が少なく、野菜・果物・全粒穀類、豆類、大豆製品、種実類(これらはいずれも食物繊維とファイトケミカルが豊富)の摂取が多いことが、ベジタリアン食やビーガン食の特長であり、このため、総コレステロール値やLDL(悪玉)コレステロールが低く、血糖コントロールにも好影響を与えます。
これらの要因が、慢性疾患リスク低減に寄与します。

-- ただし、ビーガン食は、信頼性の高い、ビタミンB12の供給源(強化食品やサプリメント)の利用が必要です。


拙著でもベジタリアン食について、まとめています。

ときどきベジタリアン食のすすめ ビーガン、マクロビオテックから総合栄養学まで




なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル







------------------------------------------------------------------

DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。


グルコサミンの風評被害by整形外科医 


サプリメントがファーストラインとなる病態:レビュー 


研究と利害の衝突@抗インフルエンザウイルス剤


研究と利害の衝突についてのルール作成


コクランの妥当性



はじめまして、DHC健康食品です



「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定


サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報


DHC医薬品通販

医師や薬剤師など専門スタッフがしっかりサポート、DHCの医薬品は、かぜ薬、消炎・鎮痛剤、外皮用薬など商品も充実。



------------------------------------------------------------------

posted at 23:54 | この記事のURL
ベジタリアン食が糖尿病を改善する:メタ解析 [2018年07月14日(土)]
臨床栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、ベジタリアン食の摂取による糖尿病患者での血糖コントロールに対する作用を検証した系統的レビュー/メタ解析が、カナダのグループ(University of Toronto)から報告されていました。
(Clin Nutr. 2018 Jun 13.)



一般に、
植物性食品を中心とするベジタリアン食では、
抗酸化作用や抗炎症作用を含む機能性食品素材により、がんをはじめとする生活習慣病の予防効果が考えらます。


今回の研究では、

欧州糖尿病学会(EASD)の栄養療法に関するクリニカルプラクティスガイドラインのアップデートとして、

糖尿病患者において、

ベジタリアン食による血糖コントロールおよび心血管リスクファクターへの作用が調べられました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(MEDLINE, EMBASE, Cochrane)

2018年2月26日までに掲載された論文が検索され、

糖尿病患者において、ベジタリアン食の作用を調べた3週間以上の期間のランダム化比較試験を対象に、HbA1cを主アウトカムとして、系統的レビュー/メタ解析が行われました。


副アウトカムは、
血糖コントロール指標、脂質代謝指標、体重/体脂肪、血圧
です。


9報のRCTから、664名のデータがメタ解析の対象となりました。


解析の結果、

ベジタリアン食の摂取によって、

HbA1cの有意な低下(改善)、
(MD = -0.29% [95% CI: -0.45, -0.12%])


空腹時血糖値の有意な低下(改善)、
(MD = -0.56 mmol/L [95% CI: -0.99, -0.13 mmol/L]),

LDLコレステロール値の有意な低下(改善)、
(MD = -0.12 mmol/L [95% CI: -0.20, -0.04 mmol/L]),

非HDLコレステロール値の有意な低下(改善)、
(MD = -0.13 mmol/L [95% CI: -0.26, -0.01 mmol/L]),

体重の有意な減少、
(MD = -2.15 kg [95% CI: -2.95, -1.34 kg]),

BMIの有意な低下、
(MD = -0.74 kg/m2 [95% CI: -1.09, -0.39 kg/m2])

ウエスト周囲長の有意な減少
(MD = -2.86 cm [95% CI: -3.76, -1.96 cm])

が見出されたということです。


なお、空腹時インスリン値、HDL、中性脂肪、血圧には有意な変化は認められませんでした。

以上、メタ解析のデータから、

論文著者らは、

糖尿病患者において、

ベジタリアン食の摂取により、血糖コントロールの改善、LDLおよび非HDLコレステロール値の低下、体重や体組成の改善が認められることから、


ベジタリアン食が、糖尿病の管理にお行ける栄養療法として支持される、と考察しています。




これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用




ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析



昨年12月、アメリカ栄養士会(栄養と食事のアカデミー)の機関ジャーナルに、ベジタリアン食に関するポジションステートメントが掲載されています。

--- 米国・栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics、前米国栄養士会から改名)は、
「適切に準備されたベジタリアン食及びビーガン食は、健康的であり、栄養学的に十分であり、いくつかの病気の予防や治療のために、健康上の好影響をもたらす、」
と考えます。

-- ベジタリアン食は、ライスサイクルのすべてのステージ、妊娠中、授乳中、乳幼児、小児、青少年、高齢者、アスリートのいずれにも適切です。

-- 植物性食品を中心とする食事は、動物性食品を多く摂る食事に比べて、より環境的に持続可能なものです。
(more environmentally sustainable)
 その理由は、より少ない天然資源を利用するため、環境負荷がより少ないことです。

-- ベジタリアン食およびビーガン食は、虚血性心疾患、2型糖尿病、高血圧、あるタイプのがん、肥満といった、いくつかの疾患のリスクを低下させます。

-- 飽和脂肪酸の摂取が少なく、野菜・果物・全粒穀類、豆類、大豆製品、種実類(これらはいずれも食物繊維とファイトケミカルが豊富)の摂取が多いことが、ベジタリアン食やビーガン食の特長であり、このため、総コレステロール値やLDL(悪玉)コレステロールが低く、血糖コントロールにも好影響を与えます。
これらの要因が、慢性疾患リスク低減に寄与します。

-- ただし、ビーガン食は、信頼性の高い、ビタミンB12の供給源(強化食品やサプリメント)の利用が必要です。


拙著でもベジタリアン食について、まとめています。

ときどきベジタリアン食のすすめ ビーガン、マクロビオテックから総合栄養学まで



なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル









------------------------------------------------------------------

DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。


グルコサミンの風評被害by整形外科医 


サプリメントがファーストラインとなる病態:レビュー 


研究と利害の衝突@抗インフルエンザウイルス剤


研究と利害の衝突についてのルール作成


コクランの妥当性



はじめまして、DHC健康食品です



「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定


サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報


DHC医薬品通販

医師や薬剤師など専門スタッフがしっかりサポート、DHCの医薬品は、かぜ薬、消炎・鎮痛剤、外皮用薬など商品も充実。



------------------------------------------------------------------

posted at 23:53 | この記事のURL
ベジタリアン食による心臓病リスク低減作用 [2018年02月04日(日)]
公衆衛生学の専門ジャーナルに、ベジタリアン食による心臓病リスク低減作用を示した疫学研究が、スロバキアのグループ(Slovak Medical University)から報告されていました。
(Cent Eur J Public Health. 2017 Dec;25(4):299-302.)

一般に、
植物性食品を中心とするベジタリアン食では、
抗酸化作用や抗炎症作用を含む機能性食品素材により、がんをはじめとする生活習慣病の予防効果が考えらます。


今回の研究では、

ベジタリアン食と非ベジタリアン食による心血管危険因子への作用が比較検証されました。


具体的には、

ベジタリアン食を長期にわたり実践してる470名と、

非ベジタリアンの478名を対象に、

脂質代謝や動脈硬化指標関連因子が調べられています。


年齢階層別での解析の結果、


非ベジタリアン群に比べて、

ベジタリアン食の摂取群では、

総コレステロール値、

LDLコレステロール値、

インスリン値、

インスリン抵抗性(HOMA-IR)が全年齢階層において、有意に低値でした。


また、

ベジタリアン食摂取群では、

非ベジタリアン群に比べて、

40歳代から70歳代において、
中性脂肪値も有意に低値でした。


その他、

ベジタリアン食摂取群では、

非ベジタリアン群に比べて、

全年齢層で、脂質代謝の指標が低く、


非ベジタリアン群では、

50歳から70歳代において総コレステロール値が高く(>5.2 mmol/l)、


70歳代においてLDLコレステロール値が高い(>3.3 mmol/l)

と相関が見出されました。


ベジタリアン食摂取群と、

非ベジタリアン群での脂質代謝の差は、

総コレステロール値:4.01–4.59 vs. 4.48–5.67 mmol/l,

中性脂肪値:1.00–1.33 vs. 1.13–1.74 mmol/l,


LDLコレステロール値: 2.03–2.58 vs. 2.43–3.49 mmol/l,

動脈硬化指数: 2.72–3.31 vs. 3.05–4.21

インスリン抵抗性(HOMA-IR): 0.99–1.15 vs. 1.15–1.84.


以上のデータから、

非ベジタリアン群に比べて、

ベジタリアン食の摂取群では、心血管リスク因子が抑制されていることが示唆されます。

一般に、
植物性食品を中心とするベジタリアン食では、
抗酸化作用や抗炎症作用を含む機能性食品素材により、がんをはじめとする生活習慣病の予防効果が考えらます。



これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用




ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析



昨年12月、アメリカ栄養士会(栄養と食事のアカデミー)の機関ジャーナルに、ベジタリアン食に関するポジションステートメントが掲載されています。

--- 米国・栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics、前米国栄養士会から改名)は、
「適切に準備されたベジタリアン食及びビーガン食は、健康的であり、栄養学的に十分であり、いくつかの病気の予防や治療のために、健康上の好影響をもたらす、」
と考えます。

-- ベジタリアン食は、ライスサイクルのすべてのステージ、妊娠中、授乳中、乳幼児、小児、青少年、高齢者、アスリートのいずれにも適切です。

-- 植物性食品を中心とする食事は、動物性食品を多く摂る食事に比べて、より環境的に持続可能なものです。
(more environmentally sustainable)
 その理由は、より少ない天然資源を利用するため、環境負荷がより少ないことです。

-- ベジタリアン食およびビーガン食は、虚血性心疾患、2型糖尿病、高血圧、あるタイプのがん、肥満といった、いくつかの疾患のリスクを低下させます。

-- 飽和脂肪酸の摂取が少なく、野菜・果物・全粒穀類、豆類、大豆製品、種実類(これらはいずれも食物繊維とファイトケミカルが豊富)の摂取が多いことが、ベジタリアン食やビーガン食の特長であり、このため、総コレステロール値やLDL(悪玉)コレステロールが低く、血糖コントロールにも好影響を与えます。
これらの要因が、慢性疾患リスク低減に寄与します。

-- ただし、ビーガン食は、信頼性の高い、ビタミンB12の供給源(強化食品やサプリメント)の利用が必要です。


拙著でもベジタリアン食について、まとめています。

ときどきベジタリアン食のすすめ ビーガン、マクロビオテックから総合栄養学まで



なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル






------------------------------------------------------------------

DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



はじめまして、DHC健康食品です



「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定


サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報


DHC医薬品通販

医師や薬剤師など専門スタッフがしっかりサポート、DHCの医薬品は、かぜ薬、消炎・鎮痛剤、外皮用薬など商品も充実。



------------------------------------------------------------------

posted at 23:58 | この記事のURL
ナッツ(種実)摂取の効果はベジタリアンよりも肉食で顕著 [2017年11月17日(金)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、ナッツ(種実)類の摂取による生活習慣病リスクへの影響について、非ベジタリアン、ベジタリアン、ビーガン別で調べた研究が、ニュージーランドのグループ(University of Otago)から報告されていました。
(Nutrients. 2017 Nov 6;9(11).)


ナッツ(種実)類の摂取は、慢性疾患・生活習慣病の予防に有用です。

今回の研究では、

食事パターン別に、ナッツ類の摂取による影響が検証されました。


具体的には、

英国の女性コホート研究(UKWCS)から、


34,831名の女性での食事調査データを用いた横断研究として、

自己申告による肉食群(非ベジタリアン群)、ベジタリアン群、ビーガン群の層別解析が行われています。

解析の結果、

ナッツ類の摂取が多い群では、

体重が少なく
(高い群と低い群の差は、6.1 kg; 95% CI: 4.7, 7.6)


BMIが低値であり、
(BMI, 2.4 units difference; 95% CI: 1.9, 2.9)

ウエスト周囲径が低値であることが示されました。
(2.6 cm difference; 95% CI: 1.4, 3.8)
(all p for linear trend < 0.001)


また、
ナッツ類の摂取が多いと、

高コレステロール血症や高血圧の罹患率が有意に低値であり、


心疾患や糖尿病、胆石症の既往歴が少なく、

食事の質が高いということも見出されています。

(all adjusted p for linear trend &#8804; 0.011)


ナッツ類の摂取が多いことによるこれらの好影響は、

ベジタリアン群やビーガン群よりも、非ベジタリアン群において、顕著であったということです。


以上のデータから、

種実(ナッツ)の摂取による生活習慣病リスク低減効果が示唆されます。

また、この効果は、相対的に健康的な食事パターンのベジタリアン食よりも、健康的ではない非ベジタリアン食の摂取群において、より顕著であると考えられます。

一般に、
植物性食品を中心とするベジタリアン食では、
抗酸化作用や抗炎症作用を含む機能性食品素材により、がんをはじめとする生活習慣病の予防効果が考えらます。



これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用




ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析



昨年12月、アメリカ栄養士会(栄養と食事のアカデミー)の機関ジャーナルに、ベジタリアン食に関するポジションステートメントが掲載されています。

--- 米国・栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics、前米国栄養士会から改名)は、
「適切に準備されたベジタリアン食及びビーガン食は、健康的であり、栄養学的に十分であり、いくつかの病気の予防や治療のために、健康上の好影響をもたらす、」
と考えます。

-- ベジタリアン食は、ライスサイクルのすべてのステージ、妊娠中、授乳中、乳幼児、小児、青少年、高齢者、アスリートのいずれにも適切です。

-- 植物性食品を中心とする食事は、動物性食品を多く摂る食事に比べて、より環境的に持続可能なものです。
(more environmentally sustainable)
 その理由は、より少ない天然資源を利用するため、環境負荷がより少ないことです。

-- ベジタリアン食およびビーガン食は、虚血性心疾患、2型糖尿病、高血圧、あるタイプのがん、肥満といった、いくつかの疾患のリスクを低下させます。

-- 飽和脂肪酸の摂取が少なく、野菜・果物・全粒穀類、豆類、大豆製品、種実類(これらはいずれも食物繊維とファイトケミカルが豊富)の摂取が多いことが、ベジタリアン食やビーガン食の特長であり、このため、総コレステロール値やLDL(悪玉)コレステロールが低く、血糖コントロールにも好影響を与えます。
これらの要因が、慢性疾患リスク低減に寄与します。

-- ただし、ビーガン食は、信頼性の高い、ビタミンB12の供給源(強化食品やサプリメント)の利用が必要です。


拙著でもベジタリアン食について、まとめています。

ときどきベジタリアン食のすすめ ビーガン、マクロビオテックから総合栄養学まで



なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル




------------------------------------------------------------------

DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



はじめまして、DHC健康食品です



「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定


サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報
------------------------------------------------------------------

posted at 23:55 | この記事のURL
ベジタリアン食による乳がんリスク低減作用 [2017年10月17日(火)]
今月の公衆衛生学の専門ジャーナルに、アジア人において、ベジタリアン食と乳がんリスクとの関連を検証した研究が、台湾のグループ(Buddhist Tzu Chi University)から報告されていました。
(BMC Public Health. 2017 Oct 10;17(1):800.)



一般に、

植物性食品を中心とするベジタリアン食では、

抗酸化作用や抗炎症作用を含む機能性食品素材により、がんをはじめとする生活習慣病の予防効果が考えらます。



これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用




ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析


ただし、アジア人での乳がんリスクとベジタリアン食との関連については、研究は多くはありません。

そこで、

今回の研究では、

アジア人における乳がんリスクと
ベジタリアン食の摂取との関連が検証されました。


具体的には、

症例対照研究として、

乳がん患者233名と、対称群236名を対象に、


ベジタリアン食および食事内容に関する調査が行われました。

(両群の被験者に、年齢や教育、家族歴、経口避妊薬の服用歴、運動習慣などでの差は認められていません。ただし、がん罹患群では、BMIが高く、初産の年齢が高いという差があります。)

27項目の食事調査から、
5つの食事パターンとして、

肉類、加工肉、野菜・果物・大豆製品、デザート・糖類、発酵食品に分けて、多変量解析が行われました。


解析の結果、

まず、
肉類/脂肪、加工肉類の摂取と、乳がんリスクとのお有意な相関が認められました。

肉類/脂肪の摂取は、リスクが2.22倍、
加工肉の摂取は、リスクが1.49倍でした。

(OR: 2.22, 95% CI 1.67-2.94, P < 0.001)
(OR: 1.49, 95% CI 1.09-2.04, P = 0.013)

一方、

ベジタリアン食、イソフラボンの高摂取、アルブミンの高値は、

乳がんリスクと有意な負の相関が見出されました。
(P < 0.05)

また、
ベジタリアンの被験者では、非ベジタリアン群に比べて、

大豆イソフラボンの摂取量が有意に高値でした。
(25.9 ± 25.6 mg vs. 18.1 ± 15.6 mg, P < 0.001)


以上のデータから、

ベジタリアン食による乳がんリスク低減、

肉類や加工肉の摂取による乳がんリスク上昇作用が示唆されます。


一般に、
植物性食品を中心とするベジタリアン食では、
抗酸化作用や抗炎症作用を含む機能性食品素材により、がんをはじめとする生活習慣病の予防効果が考えらます。

昨年12月、アメリカ栄養士会(栄養と食事のアカデミー)の機関ジャーナルに、ベジタリアン食に関するポジションステートメントが掲載されています。

--- 米国・栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics、前米国栄養士会から改名)は、
「適切に準備されたベジタリアン食及びビーガン食は、健康的であり、栄養学的に十分であり、いくつかの病気の予防や治療のために、健康上の好影響をもたらす、」
と考えます。

-- ベジタリアン食は、ライスサイクルのすべてのステージ、妊娠中、授乳中、乳幼児、小児、青少年、高齢者、アスリートのいずれにも適切です。

-- 植物性食品を中心とする食事は、動物性食品を多く摂る食事に比べて、より環境的に持続可能なものです。
(more environmentally sustainable)
 その理由は、より少ない天然資源を利用するため、環境負荷がより少ないことです。

-- ベジタリアン食およびビーガン食は、虚血性心疾患、2型糖尿病、高血圧、あるタイプのがん、肥満といった、いくつかの疾患のリスクを低下させます。

-- 飽和脂肪酸の摂取が少なく、野菜・果物・全粒穀類、豆類、大豆製品、種実類(これらはいずれも食物繊維とファイトケミカルが豊富)の摂取が多いことが、ベジタリアン食やビーガン食の特長であり、このため、総コレステロール値やLDL(悪玉)コレステロールが低く、血糖コントロールにも好影響を与えます。
これらの要因が、慢性疾患リスク低減に寄与します。

-- ただし、ビーガン食は、信頼性の高い、ビタミンB12の供給源(強化食品やサプリメント)の利用が必要です。


拙著でもベジタリアン食について、まとめています。

ときどきベジタリアン食のすすめ ビーガン、マクロビオテックから総合栄養学まで



なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル



ところで、最近の研究によって、糖質制限食・低炭水化物食よる減量・ダイエット効果や2型糖尿病での血糖コントロール改善効果が明らかとなっています。


また、
植物性たんぱく質および植物性脂質による心臓病リスク低減作用が知られています。



医学的に適切ではない糖質制限食のパターンとして、「糖質制限食・低炭水化物食では、‘焼き肉・ステーキ’食べ放題」があります。
動物性たんぱく質や動物性脂質の過剰摂取は、心血管疾患リスクを高めることが懸念されます。


植物性食品をベースにした糖質制限食・低炭水化物食による体重と脂質代謝への効果として、

エコアトキンスダイエットの減量と脂質代謝改善作用



といった研究もあります。


DHCでは、

肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、

「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。



最新の科学的根拠を俯瞰すると、

「緩やかな糖質制限食・低炭水化物食」を基本とした食生活が、

「ヘルシーエイジング(健康長寿)」

「ダイエット(適正体重の維持)」

「アンチエイジング(抗加齢)」

に有用であると考えられます。






------------------------------------------------------------------

DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



はじめまして、DHC健康食品です



「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定


サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報
------------------------------------------------------------------
posted at 23:55 | この記事のURL
ベジタリアン食に関する米国・栄養と食事のアカデミーの声明 [2016年12月15日(木)]
本日、東大自主ゼミ「2016 年度 Aセメスター開講自主ゼミ」

『動物と生きる我々が知っておくべこと』にて、

「医学・栄養学見地からのベジタリアン食」として出講いたしました。


学会や研究会で行くのはいつも本郷キャンパスなのですが、今日の自主ゼミは駒場キャンパスのほうで、昔の大学の建物、という雰囲気の教室でした。



さて、本日の私的なお勉強日記です。

今月のアメリカ栄養士会(栄養と食事のアカデミー)の機関ジャーナルに、ベジタリアン食に関するポジションステートメントが掲載されていました。


一般に、
植物性食品を中心とするベジタリアン食では、
抗酸化作用や抗炎症作用を含む機能性食品素材により、がんをはじめとする生活習慣病の予防効果が考えらます。



概要は以下の通りです。


--- 米国・栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics、前米国栄養士会から改名)は、
「適切に準備されたベジタリアン食及びビーガン食は、健康的であり、栄養学的に十分であり、いくつかの病気の予防や治療のために、健康上の好影響をもたらす、」
と考えます。

-- ベジタリアン食は、ライスサイクルのすべてのステージ、妊娠中、授乳中、乳幼児、小児、青少年、高齢者、アスリートのいずれにも適切です。

-- 植物性食品を中心とする食事は、動物性食品を多く摂る食事に比べて、より環境的に持続可能なものです。
(more environmentally sustainable)
 その理由は、より少ない天然資源を利用するため、環境負荷がより少ないことです。

-- ベジタリアン食およびビーガン食は、虚血性心疾患、2型糖尿病、高血圧、あるタイプのがん、肥満といった、いくつかの疾患のリスクを低下させます。

-- 飽和脂肪酸の摂取が少なく、野菜・果物・全粒穀類、豆類、大豆製品、種実類(これらはいずれも食物繊維とファイトケミカルが豊富)の摂取が多いことが、ベジタリアン食やビーガン食の特長であり、このため、総コレステロール値やLDL(悪玉)コレステロールが低く、血糖コントロールにも好影響を与えます。
これらの要因が、慢性疾患リスク低減に寄与します。

-- ただし、ビーガン食は、信頼性の高い、ビタミンB12の供給源(強化食品やサプリメント)の利用が必要です。

(ここまで。)



これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用




ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析


拙著でもベジタリアン食について、まとめています。

ときどきベジタリアン食のすすめ ビーガン、マクロビオテックから総合栄養学まで


なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル



ところで、最近の研究によって、糖質制限食・低炭水化物食よる減量・ダイエット効果や2型糖尿病での血糖コントロール改善効果が明らかとなっています。


また、
植物性たんぱく質および植物性脂質による心臓病リスク低減作用が知られています。



医学的に適切ではない糖質制限食のパターンとして、「糖質制限食・低炭水化物食では、‘焼き肉・ステーキ’食べ放題」があります。
動物性たんぱく質や動物性脂質の過剰摂取は、心血管疾患リスクを高めることが懸念されます。


植物性食品をベースにした糖質制限食・低炭水化物食による体重と脂質代謝への効果として、

エコアトキンスダイエットの減量と脂質代謝改善作用



といった研究もあります。


DHCでは、

肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、

「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。



最新の科学的根拠を俯瞰すると、

「緩やかな糖質制限食・低炭水化物食」を基本とした食生活が、

「ヘルシーエイジング(健康長寿)」

「ダイエット(適正体重の維持)」

「アンチエイジング(抗加齢)」

に有用であると考えられます。




------------------------------------------------------------------
「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定


DHCが日本のサプリを健康にします。


サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報


医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】



【健康食品FAQ】


DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)

------------------------------------------------------------------



posted at 23:54 | この記事のURL
ペスコベジタリアン食によるがんリスク低減効果:メタ解析 [2016年10月25日(火)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、ベジタリアン食と、乳がん、大腸がん、前立腺がんリスクとの関連を調べた系統的レビュー/メタ解析が、イタリアのグループ(Azienda Ospedaliero Universitaria)から報告されていました。
(J Hum Nutr Diet. 2016 Oct 6.)



一般に、

植物性食品を中心とするベジタリアン食では、

抗酸化作用や抗炎症作用を含む機能性食品素材により、がんをはじめとする生活習慣病の予防効果が考えらます。



今回の研究では、

ベジタリアン食の摂取と、乳がん、大腸がん(結腸がんと直腸がん)、前立腺がんとの関連について、

前向きコホート研究の系統的レビューとメタ解析が行われました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(Pubmed とEMBASE)


ベジタリアン食、セミベジタリアン食、ペスコベジタリアン食と、非ベジタリアン食を比べた前向きコホート研究が検索され、

それぞれのがんとの関連が調べられています。


合計9報がメタ解析の対象となりました。

6報のコホート研究では、

686 629 名の対象者, and 3441名の乳がん, 4062名の大腸がん(結腸がん・直腸がん)、 1935名の前立腺がんが解析されています。


まず、全般的な解析では、

いずれのがんに関しても、

非ベジタリアン食と、ベジタリアン食との間に有意な相関は認められませんでした。

次に、

各ベジタリアン食の層別解析では、

大腸がんについて、

非ベジタリアン食と比べて、

セミベジタリアン食の摂取群では、14%有意に低く、
(RR = 0.86, 95% CI = 0.79-0.94; I2 = 0%, Pheterogeneity = 0.82)

ペスコベジタリアン食では、33%低いことが見出されたということです。
(RR = 0.67, 95% confidence interval = 0.53, 0.83; I2 = 0%, Pheterogeneity = 0.46)




以上のデータから、

前向きコホート研究に基づく今回のデータでは、

セミベジタリアン食やペスコベジタリアン食による抗がん作用が示唆されます。




これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用




ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析



なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル



ところで、最近の研究によって、糖質制限食・低炭水化物食よる減量・ダイエット効果や2型糖尿病での血糖コントロール改善効果が明らかとなっています。


また、
植物性たんぱく質および植物性脂質による心臓病リスク低減作用が知られています。



医学的に適切ではない糖質制限食のパターンとして、「糖質制限食・低炭水化物食では、‘焼き肉・ステーキ’食べ放題」があります。
動物性たんぱく質や動物性脂質の過剰摂取は、心血管疾患リスクを高めることが懸念されます。


植物性食品をベースにした糖質制限食・低炭水化物食による体重と脂質代謝への効果として、

エコアトキンスダイエットの減量と脂質代謝改善作用



といった研究もあります。


DHCでは、

肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、

「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。



最新の科学的根拠を俯瞰すると、

「緩やかな糖質制限食・低炭水化物食」を基本とした食生活が、

「ヘルシーエイジング(健康長寿)」

「ダイエット(適正体重の維持)」

「アンチエイジング(抗加齢)」

に有用であると考えられます。





------------------------------------------------------------------
「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定


DHCが日本のサプリを健康にします。


サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報


医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】



【健康食品FAQ】


DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)

------------------------------------------------------------------

posted at 23:54 | この記事のURL
草食系男子の精子機能 [2016年07月16日(土)]
産婦人科・生殖医学の専門ジャーナルに、精子機能とベジタリアン食との関連を調べた臨床研究が米国のグループ(Loma Linda University)から報告されていました。
(Eur J Obstet Gynecol Reprod Biol. 2016 May 30;203:112-115)



今回の研究では、

長期間のベジタリアン食の摂取による男性の生殖能と、ロマリンダブルーゾーンとして知られている長寿地域でのベジタリアン食について検証が行われました。


具体的には、

横断研究として、2009年から2013年にかけて、

474名の男性の精子が解析されました。

被験者の内訳は、生涯にわたってラクトオボベジタリアン26名、

ビーガン5名。

非ベジタリアン443名でした。

解析の結果、

ラクトオボベジタリアンでは、非ベジタリアンに比べて、精子濃度が有意に低かったということです。
(50.7±7.4M/mL versus non-vegetarians 69.6±3.2M/mL, mean±S.E.M.)


また、

精子の運動能は、

非ベジタリアン群に比べて、
(58.2±1.0%)


ラクトオボベジタリアンあるいはビーガン群において、

有意に低値であったということです。

(それぞれ33.2±3.8% and 51.8±13.4%)


ビーガンでは最も低い運動能が示されています。

(ビーガン;0.8±0.7% 、

ラクトオボベジタリアン:5.2±1.2%

非ベジタリアン:4.8±0.3%)


なお、精子の形態は、3群とも有意差は認められませんでした。



以上のデータから、

植物性食品の摂取が多いと、精子機能の低下が示唆されます。


ただし、今回の研究では、各群の被験者数に大きな開きがあることから、今後、さらに質の高い研究による臨床的意義の検証が期待されます。

(したがって、草食系男子の精子機能に関しては、さらに検討が必要です。)



一般に、植物性食品を多くとるベジタリアン食に関しては、

これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用




ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析



なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。





男性不妊症に対する機能性食品素材としては、コエンザイムQ10の効果が報告されています。



コエンザイムQ10による男性不妊症改善作用



コエンザイムQ10による抗酸化作用@男性不妊症



コエンザイムQ10 による男性不妊症の改善作用




還元型コエンザイムQ10による乏精子症(精子無力症)改善効果



コエンザイムQ10+ビタミンEによる精子機能の改善と妊娠率向上



特発性精子無力症に対するサプリメントの効果



還元型コエンザイムQ10による精子機能改善作用



コエンザイムQ10 による男性不妊症の改善作用



αリポ酸による精子機能改善作用



ビタミンDによる精子運動機能の改善作用



トンカットアリによる男性のQOLとリビドー改善作用





DHCでは、マカトンカットアリを製品化しています。





------------------------------------------------------------------
「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定


DHCが日本のサプリを健康にします。


サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報


医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】



【健康食品FAQ】


DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)

------------------------------------------------------------------



posted at 23:55 | この記事のURL
玄米菜食による血糖コントロール改善作用 [2016年06月11日(土)]
今月の科学誌に、糖尿病での血糖コントロールに対して、玄米ヴィーガン食と、糖尿病の標準治療食との比較を行った臨床研究が、韓国のグループから報告されていました。
(PLoS One. 2016 Jun 2;11(6):e0155918)



先行研究では、ベジタリアン食やヴィーガン食(ビーガン食)による生活習慣病の予防や改善作用、2型糖尿病患者における血糖コントロール改善作用が示唆されています。

しかし、アジア人において、2型糖尿病の血糖コントロールへの働きを調べたランダム化比較試験はあまり知られていません。


そこで、

今回の研究では、

2型糖尿病患者において、

ヴィーガン食と糖尿病の標準治療食との比較が行われました。


具体的には、

2型糖尿病患者を対象に、

・ヴィーガン食:46名、

・標準治療食(韓国の糖尿病学会2011の指針):47名

の2群について、12週間の介入が行われています。


開始時、4週間後、12週間後に、HbA1cが測定されました。



ヴィーガン食に対しては、次のような指示が行われました。

・未精製のコメ(玄米)食を摂取

・白米は避ける

・精製された穀類は避ける(白い小麦粉製品)

・卵や乳製品、魚類も含めて、あらゆる動物性食品を避ける

・低GI食品の摂取を推奨



解析の結果、

0週, 4週, 12週の各時点でのHbA1c値は、

ヴィーガン食投与群では、

7.7%, 7.2%, 7.1%


標準治療食投与群では、

7.4%, 7.2%, 7.2%

という経過でした。



両群とも、

試験開始時に比べて、介入後では

HbA1c値の有意な減少(改善)が認められましたが、

標準治療食に比べて、

ヴィーガン食投与群のほうが、

より顕著な減少を示しています。
(-0.5% vs. -0.2%; p-for-interaction = 0.017)


また、
食事療法について、高い遵守率の被験者のみを対象にした解析では、

HbA1cの低下幅の両群間の差はさらに大きくなっています。
(-0.9% vs. -0.3%)


ヴィーガン食による糖代謝への好影響は、
総エネルギー摂取量やウエスト周囲径といった交絡因子で補正後も、有意に認められています。



以上のデータから、

糖尿病の標準治療食も、

玄米菜食によるヴィーガン食も、

2型糖尿病における血糖コントロール改善が示唆されること、



また、

玄米菜食のヴィーガン食のほうが、優れた糖代謝改善作用を有する、

と考えられます。


今後、玄米菜食による糖代謝改善の分子メカニズムについて、特定の機能性食品成分などの解明が期待される分野です。


DHCでは、

発芽玄米

を扱っています。





DHCの製品で、低炭水化物食・低GI食・低GL食に相当するのは、


DHCプロティンダイエット
です。



DHCプロティンダイエットは、減量のため、あるいはリバウンド予防のための食品(フォーミュラ食・置き換え食)として考えられていますが、


コエンザイムQ10やポリフェノール、食物繊維などの機能性食品成分を含んでおり、

ヘルシーエイジングのための低カロリー・低炭水化物食品として、食事代わりに利用できます。






------------------------------------------------------------------
「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定


DHCが日本のサプリを健康にします。


サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報


医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】



【健康食品FAQ】


DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)

------------------------------------------------------------------


posted at 23:55 | この記事のURL
ビーガン食による乳がんリスク低下効果 [2016年05月01日(日)]
東京に遊びに来ていたアメリカ人の友人夫妻が、ベジタリアンなので、都内のビーガン、ベジタリアンレストランをいくつか回りました。

仏教の精進料理から、マクロビオティック、台湾の素食などを試しました。



さて、本日の私的なお勉強日記です。

今月の栄養学の専門ジャーナルに、乳がんの低リスク群において、ビーガン食による乳がんリスク低下効果を示した臨床研究が、米国のグループ(Loma Linda University)から報告されていました。
(Br J Nutr. 2016 May;115(10):1790-7.)



米国人の女性では、

乳がんは、罹患率および死亡率がいずれも第2位であり、予防/リスク低減、再発予防に関する研究が進めされています。


日本人は、欧米人/白人に比べると、乳がんの罹患率は低いとされていますが、

日本の女性の乳がん粗罹患率,年齢調整罹患率は、いずれも1975年以降増加傾向が続いています。


2010年の乳がん(上皮内がんを含む)の粗罹患率は、他の癌種に比べ 最も高い(人口10万対115.7人)ことが知られています。

また、、年齢調整罹患率も、乳がんが最多です(人口10万対88.7人)。


年齢別にみると、女性の乳がん罹患率は、30歳代から増加し、

40歳代後半でピークに達し、

その後、ほぼ一定に推移、

60代後半から次第に減少します。



これまでの研究では、食事と乳がんリスクとの関連について、さまざまなデータが報告されています。

人種による差やエピジェネティックな変化など補正に限界のある交絡因子があるため、必ずしも一定の結果とはなっていません。



今回の研究では、

米国の女性において、

乳がん罹患率に対するベジタリアン食と非ベジタリアン食の相違が検証されました。

(アドベンティストヘルススタディ-2, AHS-2という研究の一環です。)


具体的には、

2002年から2007年に試験登録した96,001名を対象に、

食事調査が行われ、

ビーガン、ラクトオボベジタリアン、ペスコベジタリアン、セミベジタリアン、非ベジタリアンの分類され、

48州の米国がん登録データとの比較が行われています。


女性の参加者50,404名(うちベジタリアン26,193名)、

ベジタリアン群で478名の乳がんが見出されています。

全部のベジタリアン群と非ベジタリアンの比較では、

乳がん罹患率に有意差は認められませんでした。

(HR; 0.97; CI 0.84, 1.11; P=0.64)


次に、ベジタリアンの中での層別解析では、

ビーガン群では、

非ベジタリアン群に比べて、

一定した乳がん罹患率低下作用が見出されています。
(all cases: HR 0.78; CI 0.58, 1.05; P=0.09)


以上のデータから、

米国人女性において、

セミベジタリアンやペスコベジタリアン、ラクトオボベジタリアンを含む全体のベジタリアン群では、非ベジタリアン群と比べて乳がん罹患率に差は認められませんが、

ビーガン群では、罹患率の低下が示唆されます。



一般に、

植物性食品を中心とするベジタリアン食では、

抗酸化作用や抗炎症作用を含む機能性食品素材により、がんをはじめとする生活習慣病の予防効果が考えらます。


また、魚油に豊富なオメガ3系脂肪酸のEPAやDHAでは、抗炎症作用によるがんリスク低下作用が知られています。

実際、EPAによる乳がんリスク低下作用が知られています。



一方、赤身肉や加工肉の摂取が、がんリスクを高めることはコンセンサスが得られており、がん予防のために、赤身肉・加工肉の摂取を減らすことが推奨されています。


今回の研究のように、

ラクトオボベジタリアンやセミベジタリアンを含めての解析では、炭水化物や乳製品の摂取による影響があるため、ベジタリアン食による乳がんリスク低下作用が検出されなかったと考えられます。



乳がんリスクに有用な機能性食品に関する研究として、次の報告があります。


大豆の摂取が多いと乳がんリスクが低下@日本人女性


大豆イソフラボンによる乳がんリスク低下作用@アジア人


血中カロテノイドが高いと乳がんリスクが低い


オメガ3系必須脂肪酸(EPA/DHA)による乳がん予防効果


リコピンによる乳がん細胞増殖抑制作用


ビタミンB群摂取と乳がんリスクの低下



葉酸による乳がんの予後改善




抗酸化サプリメントの摂取と乳がんリスクとの関連




エクストラバージンオリーブオイルによるアロマターゼ阻害活性・乳がん抑制作用



クロレラによるQOL改善作用@乳がん患者



マルチビタミンミネラル利用者では浸潤性乳がんの死亡率が低い




マイタケによる乳がん細胞抑制作用




魚油による乳がんリスク低減効果



魚摂取による乳がんリスクの低下


転移性乳がん・進行性乳がんに対するウコン(クルクミン)の投与


アブラナ科の野菜と乳がんのリスク


高GI食・高GL食と乳がんの関係


葉酸が乳がんを抑制する


乳がんとカルシウム・ビタミンD摂取の関係



オリーブオレユロペンによる乳がん細胞抑制作用




------------------------------------------------------------------
「DHCの遺伝子検査 元気生活応援キット」で体質や疾患感受性を判定


DHCが日本のサプリを健康にします。


サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報


医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】



【健康食品FAQ】


DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)

------------------------------------------------------------------


posted at 23:55 | この記事のURL
ヴィーガン食は全がんリスクを15%低下させる:メタ解析 [2016年02月10日(水)]
今月の食物科学の専門ジャーナル(電子版)に、ベジタリアン食およびヴィーガン(ビーガン食)による健康アウトカムへの影響を検証したメタ解析が、イタリアのグループから報告されていました。
(Crit Rev Food Sci Nutr. 2016 Feb 6)




今回の研究では、

ベジタリアン食、ヴィーガン食と

慢性疾患リスク、全死亡率、主要疾患別の死亡率が調べられました。


具体的には、
主要医学データベースを用いて、
(Medline, EMBASE, Scopus, The Cochrane Library, Google Scholar)


横断研究86報

前向きコホート研究10報が抽出されました。


解析の結果、

まず、
非ベジタリアン食に比べて、

ベジタリアン食およびヴィーガン食では、

BMIの有意な減少、総コレステロール値、LDL値、血糖値の有意な低下が見出されました。


前向きコホート研究からのデータ解析によると、

虚血性心疾患の罹患率および死亡率が25%低下、
(RR 0.75; 95% CI, 0.68 to 0.82)

全がん罹患率が8%低下、
(RR 0.92; 95% CI 0.87 to 0.98)

という相関が見出されています。

なお、心血管疾患及び脳血管疾患、全死亡率、がん死亡率、部位別のがんでは有意な関連は示されていません。


ヴィーガン食に関する解析では、

全がん死亡率の15%低下という相関が示されました。
(RR 0.85; 95% CI, 0.75 to 0.95)


以上のデータから、

ベジタリアン食による虚血性心疾患の罹患率及び死亡率の25%低下、
全がん罹患率の8%低下、

ヴィーガン食による全がん罹患率の15%低下作用が示唆されます。



これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用




ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析



なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル



ところで、最近の研究によって、糖質制限食・低炭水化物食よる減量・ダイエット効果や2型糖尿病での血糖コントロール改善効果が明らかとなっています。


また、
植物性たんぱく質および植物性脂質による心臓病リスク低減作用が知られています。



医学的に適切ではない糖質制限食のパターンとして、「糖質制限食・低炭水化物食では、‘焼き肉・ステーキ’食べ放題」があります。
動物性たんぱく質や動物性脂質の過剰摂取は、心血管疾患リスクを高めることが懸念されます。


植物性食品をベースにした糖質制限食・低炭水化物食による体重と脂質代謝への効果として、

エコアトキンスダイエットの減量と脂質代謝改善作用



といった研究もあります。


DHCでは、

肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、

「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。



最新の科学的根拠を俯瞰すると、

「緩やかな糖質制限食・低炭水化物食」を基本とした食生活が、

「ヘルシーエイジング(健康長寿)」

「ダイエット(適正体重の維持)」

「アンチエイジング(抗加齢)」

に有用であると考えられます。




------------------------------------------------------------------
サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報


DHCが日本のサプリを健康にします。


医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】



【健康食品FAQ】


DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)

------------------------------------------------------------------


posted at 23:53 | この記事のURL
ベジタリアンと非ベジタリアンの比較:ビタミン・ミネラル摂取状況 [2015年10月31日(土)]
今週、加工肉の摂取が、がんリスクを高める、というニュースがありました。

新たな研究データが示されたということの紹介で、話題性があったようですが、

加工肉や赤身肉の摂取ががんと相関するというのは、特に目新しい話ではありません。

実際、10年以上前から、AICRなどがん予防指針では、赤肉や加工肉の摂取によるがんリスク増大が示されています。

(つまり、がん予防のための生活習慣として、加工肉や赤身肉は避けるように、という食事ガイドラインが示されています。)


さて、今日の私的なお勉強日記です。

今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、ベジタリアンと非ベジタリアンにおいて、ビタミンやミネラルの摂取状況を調べた調査研究が、スイスのグループから報告されていました。
(Eur J Nutr. 2015 Oct 26.)




スイスでは、ベジタリアン食およびビーガン(ヴィーガン)食が人気となっていることから、

今回の研究では、

スイス居住のベジタリアンおよびビーガンの成人において、

ビタミンとミネラルの摂取状況が検証されました。


具体的には、

18歳から50歳の健常者から、

非ベジタリアン100名、

ベジタリアン100名、

ビーガン53名を対象に、


BMI、

血中のビタミンA, C, E, B1, B2, B6, B12,

血中の葉酸、パントテン酸、ナイアシン、ビオチン、βカロテン、

血中の鉄、マグネシウム、亜鉛、

尿中のヨウ素

が測定されました。

また、3日間の食事記録、身体活動、生活習慣も調べられています。



解析の結果、

3群のうち、

非ベジタリアンでは、

マグネシウム、ビタミンC、ビタミンE、ナイアシン、葉酸の摂取量が最低でした。


次に、

ビーガンでは、カルシウムの摂取量が少なく、ビタミンDとビタミンB12が境界域でした。



各栄養素別の解析で、

最も欠乏している人の割合が多いビタミンやミネラルは、

非ベジタリアン群では葉酸の58 %、

ベジタリアン群では、ビタミンB6とナイアシン(それぞれ58 and 34 %)

ビーガン群では、亜鉛の47 %

でした。



ビーガン群では、

ビタミンB12の摂取はほとんど認められませんでしたが、

サプリメントが広く利用されていることから、

いずれのグループでもビタミンB12欠乏は認められていません。


また、鉄欠乏の割合について、群間の差は認められませんでした。



以上のデータから、

ベジタリアン、ビーガン、非ベジタリアンでは、ビタミンやミネラルの摂取状況に大きな違いがあり、不足しやすい栄養素が異なることが見出された一方で、

サプリメントや栄養素強化食品が広く利用されているために、

実際には、ビタミンやミネラルはほぼ充足されている、

と推察されます。






これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用




ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析



なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル



ところで、最近の研究によって、糖質制限食・低炭水化物食よる減量・ダイエット効果や2型糖尿病での血糖コントロール改善効果が明らかとなっています。


また、
植物性たんぱく質および植物性脂質による心臓病リスク低減作用が知られています。



医学的に適切ではない糖質制限食のパターンとして、「糖質制限食・低炭水化物食では、‘焼き肉・ステーキ’食べ放題」があります。
動物性たんぱく質や動物性脂質の過剰摂取は、心血管疾患リスクを高めることが懸念されます。


植物性食品をベースにした糖質制限食・低炭水化物食による体重と脂質代謝への効果として、

エコアトキンスダイエットの減量と脂質代謝改善作用



といった研究もあります。


DHCでは、

肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、

「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。



最新の科学的根拠を俯瞰すると、

「緩やかな糖質制限食・低炭水化物食」を基本とした食生活が、

「ヘルシーエイジング(健康長寿)」

「ダイエット(適正体重の維持)」

「アンチエイジング(抗加齢)」

に有用であると考えられます。





------------------------------------------------------------------
サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報


医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】


業界最大手の責任として――ここまでやるのが、DHC品質


【DHC健康食品相談室】


【DHCの研究開発】


【健康食品FAQ】


DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)

------------------------------------------------------------------

posted at 23:55 | この記事のURL
ベジタリアン食による内分泌代謝指標への働き [2015年09月18日(金)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、ベジタリアン食による内分泌代謝指標への好影響を示した臨床研究が、台湾のグループ(National Health Research Institutes)から報告されていました。
(Br J Nutr. 2015 Sep 10:1-8.)



先行研究(横断研究)では、ベジタリアン食は非ベジタリアン食に比べて、内分泌代謝指標へ好影響を与えることが示唆されています。

今回の研究では、縦断研究として、ベジタリアン食による脂質代謝への作用が検証されました。


具体的には、1994年から2008年までの台湾での健康スクリーニングデータベースから、

ラクトオボベジタリアン4,415名、
ラクトベジタリアン1,855名、
ビーガン1,913名、
と、
年齢や性別、地域を一致させた非ベジタリアンが対象となっています。

縦断的なフォローアップの解析の結果、

非ベジタリアン食に比べて、

ビーガン食では、肥満リスクが1年ごとに7%低下、
(7 %; 95 % CI 0&#183;88, 0&#183;99)

ラクトベジタリアン食では、
収縮期血圧上昇のリスクが1年ごとに8%低下、
(8 %; 95 % CI 0&#183;85, 0&#183;99)

血糖値の上昇リスクが1年ごとに7%低下、
(7 %; 95 % CI 0&#183;87, 0&#183;99)


ラクトオボベジタリアン食では、
HDL値の増加が1年ごとに7%
(7 %; 95 % CI 1&#183;03, 1&#183;12)
という結果でした。


また、横断研究データの比較では、

いずれのベジタリアン食でも、非ベジタリアンに比べて、
HDL値とTG値以外に、内分泌代謝関連指標への有意な好影響が認められたということです。

なお、HDLやTGについては、ベジタリアン食の中で、炭水化物や果糖の摂取が過剰になっているためと考えられます。


以上のデータから、
栄養学的に適切なベジタリアン食であれば、
内分泌代謝指標に対する好影響が考えられます。




生活習慣病とライフスタイルとの関連については,下記の研究が知られています。



地中海食で死亡率が半減する



低炭水化物(糖質制限)食と地中海食は低脂肪食よりも有効



オリーブオイルの摂取10gで全死亡率が7%低下



地中海食がメタボを抑制



バージンオリーブオイルとナッツ類を含む地中海食の抗炎症作用



バージンオリーブオイルの心臓病予防作用




ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用




ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析




なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル



ところで、最近の研究によって、糖質制限食・低炭水化物食よる減量・ダイエット効果や2型糖尿病での血糖コントロール改善効果が明らかとなっています。


また、
植物性たんぱく質および植物性脂質による心臓病リスク低減作用が知られています。



医学的に適切ではない糖質制限食のパターンとして、「糖質制限食・低炭水化物食では、‘焼き肉・ステーキ’食べ放題」があります。
動物性たんぱく質や動物性脂質の過剰摂取は、心血管疾患リスクを高めることが懸念されます。


植物性食品をベースにした糖質制限食・低炭水化物食による体重と脂質代謝への効果として、

エコアトキンスダイエットの減量と脂質代謝改善作用



といった研究もあります。


DHCでは、

肥満・糖尿病・アンチエイジング・ヘルシーエイジング(健康長寿)のための食事として、

「‘ゆるやか’糖質制限」(緩やかな糖質制限食・低炭水化物食)を推奨しています。



最新の科学的根拠を俯瞰すると、

「緩やかな糖質制限食・低炭水化物食」を基本とした食生活が、

「ヘルシーエイジング(健康長寿)」

「ダイエット(適正体重の維持)」

「アンチエイジング(抗加齢)」

に有用であると考えられます。




------------------------------------------------------------------
サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報


医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】


業界最大手の責任として――ここまでやるのが、DHC品質


【DHC健康食品相談室】


【DHCの研究開発】


【健康食品FAQ】


DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)

------------------------------------------------------------------
posted at 23:53 | この記事のURL
ベジタリアンにおけるカルニチン投与の意義 [2015年01月26日(月)]
今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、ベジタリアンにおけるL-カルニチンサプリメント投与の働きを調べた臨床研究が、スイスのグループから報告されていました。
Eur J Nutr. 2015 Jan 23.)



カルニチンは、アミノ酸誘導体で、食肉(ラム肉)や乳製品に豊富に存在します。



カルニチン(L-カルニチン)は、脂肪の代謝に必要な機能性成分です。

(長鎖脂肪酸は、L-カルニチンと結合することでミトコンドリアに入ります。)




L-カルニチンに関する研究では、中性脂肪やVLDLコレステロールの低下作用、肝臓での脂肪蓄積の抑制、運動能向上作用、肥満での減量など、多彩な働きが示されています。




例えば、

カルニチンによる運動耐用能の亢進@アスリート

という研究も知られています。


また、特定の病態において、治療と併用されることもあります。

例えば、腎疾患患者の血球減少症に対する効果、糖尿病患者での代謝の改善、慢性疲労症候群患者の症状改善、C型肝炎のインターフェロン療法の補助療法などが報告されています。

特に、腎不全によって慢性維持透析を受けている病態では、カルニチン欠乏による障害が知られており、L-カルニチンの摂取が推奨されます。




体内のカルニチンの95%は、骨格筋に局在しており、

エネルギー代謝において作用しています。


ベジタリアンは、

非ベジタリアンに比べて、

食事からのカルニチンおよびカルニチン前駆体の摂取量が少なく、

血中カルニチン値が低値です。


今回の研究では、

ベジタリアンの男性および対照群の非ベジタリアン群について、

L-カルニチンサプリメントの投与前後における、
血中および骨格筋中のカルニチン値、
運動能への影響が検証されました。


具体的には、

ベジタリアン16名、

非ベジタリアン8名の2群について、

L-カルニチンサプリメント(2g/日)が12週間投与されています。


解析の結果、


カルニチンサプリメント投与前には、

ベジタリアン群では、

非ベジタリアン群に比べて、
血中カルニチン値が10%低値でしたが、

骨格筋のカルニチン値は維持されていました。



また、
骨格筋のクレアチンリン酸(リン酸化されたクレアチンであり、骨格筋でのエネルギー貯蔵)、ATP、グリコーゲン、乳酸の値には、

ベジタリアン群と非ベジタリアン群と間に有意差は認められていません。


運動負荷時の

全身の持久力の指標となる最大酸素摂取量 / VO2maxや、体重あたりのワークロードについても、両群間で有意差は認められませんでした。



75 % VO2maxの運動強度での1時間の運動負荷でも、呼吸商や血中乳酸値、筋肉中の代謝物に関して、両群間に差は認められませんでした。




L-カルニチンサプリメントによって、

血中カルニチン値の有意な上昇、
(非ベジタリアン群;24 %、ベジタリアン群;31 %s)

骨格筋中のカルニチン値のベジタリアン群での有意な上昇(13 %)が見出されました。


ただし、
この上昇にもかかわらず
VO2maxやワークロードP max、筋中クレアチンリン酸、乳酸、グリコーゲン値には投与後にも有意な変化は示されていません。



以上のデータから、

ベジタリアン男性では、

非ベジタリアンと比べて、

血中カルニチン値が低値であるものの、

骨格筋中のカルニチンや骨格筋の運動能には差は認められないことが示唆されます。


今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。









------------------------------------------------------------------

医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】


業界最大手の責任として――ここまでやるのが、DHC品質


【DHC健康食品相談室】


【DHCの研究開発】


【健康食品FAQ】


DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)

------------------------------------------------------------------


posted at 23:55 | この記事のURL
ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用 [2014年10月27日(月)]
今月の科学誌プロスワンに、ベジタリアン職による心血管疾患リスク低下作用を示した臨床研究が、インドのグループから報告されていました。
(PLoS One. 2014 Oct 24;9(10))



これまでの多くの研究によって、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食は、生活習慣病の予防や改善に有効であることが示されています。


また、AICRなどがん予防指針では、赤肉や加工肉の摂取によるがんリスク増大が示されています。


さらに、最近では、エコロジー、環境保護、環境負荷の少ない食事、持続可能性・サステナビリティといった視点から、ベジタリアン食という選択が注目されるようになりました。




さて、今回の研究では、

ベジタリアン食による心血管疾患リスクへの影響が検証されました。


これまでの欧米・西洋諸国での先行研究でも、ベジタリアン食による心血管リスク低下・心臓病予防効果が示されています。

ただし、それらの国や地域では、ベジタリアン食が非常に多数を占めるというほどではありません。


そこで、多数の人々にベジタリアン食が日常的に利用されているインドの4地域において検証が行われています。

(35%がベジタリアン食を選ぶ、ということです。なお、欧米では数%から10%程度のようです。)



具体的には、

都市部への移住者、地方の兄弟姉妹、都市部の住民といった区分を含む対象者6555名(平均年齢40.9歳)において、

半定量的な食事調査が行われています。


(Lucknow, Nagpur, Hyderabad, Bangaloreの4地域が対象です)



また、飲酒、喫煙、身体活動、既往歴、血圧、糖代謝、脂質代謝、体組成関連指標も測定されました。



ベジタリアン食の定義は、

ラクトベジタリアン食です。

(卵、魚介類、家禽類、肉類を摂取しませんが、乳製品は摂取するタイプです。)



被験者の32.8%を占めるベジタリアン群は、

非ベジタリアン群と比べて、年齢、BMI、糖尿病や高血圧といった交絡因子に有意差は認められていません。



解析の結果、

ベジタリアン群では、

生活の質が高く、

喫煙や飲酒は有意に低く(p<0.0001)、

身体活動も有意に低い(p&#8202;=&#8202;0.04)

というデータでした。



多変量解析の結果、


非ベジタリアン群に比べて、

ベジタリアン群は、

総コレステロール値が有意に低く、
(β&#8202;=&#8202;-0.1 mmol/L (95% CI: -0.03 to -0.2), p&#8202;=&#8202;0.006),

中性脂肪値が有意に低値、
(β&#8202;=&#8202;-0.05 mmol/L (95% CI: -0.007 to -0.01), p&#8202;=&#8202;0.02),

LDLコレステロール値が有意に低値 (β&#8202;=&#8202;-0.06 mmol/L (95% CI: -0.005 to -0.1), p&#8202;=&#8202;0.03)

拡張期血圧が有意に低値
(β&#8202;=&#8202;-0.7 mmHg (95% CI: -1.2 to -0.07), p&#8202;=&#8202;0.02).

収縮期血圧が有意に低値
(β&#8202;=&#8202;-0.9 mmHg (95% CI: -1.9 to 0.08), p&#8202;=&#8202;0.07)

空腹時血糖値が有意に低値
(β&#8202;=&#8202;-0.07 mmol/L (95% CI: -0.2 to 0.01), p&#8202;=&#8202;0.09)

でした。



以上のデータから、

ベジタリアン食(ラクトベジタリアン食)による心血管リスク低下作用が示唆されます。





なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル






------------------------------------------------------------------

医療関係者のための健康食品情報サイト【DHCサプリメント研究所】


業界最大手の責任として――ここまでやるのが、DHC品質


【DHC健康食品相談室】


【DHCの研究開発】


【健康食品FAQ】


DHCが第1位@利用している(利用したい)メーカー(経産省の調査)

------------------------------------------------------------------


posted at 23:53 | この記事のURL
| 次へ
プロフィール


医学博士 蒲原聖可
自己紹介
ブログ
リンク集

http://www.dhcblog.com/kamohara/index1_0.rdf
ログイン
Mypagetopに戻る