今月の栄養学の専門ジャーナルに、ストロベリーのアントシアニン類に関するヒト臨床研究データが、アメリカのグループから報告されていました。
(J. Nutr. 2008 138: 897-902.)
この研究は、ストロベリーに由来するアントシアニン類について、用量依存性や代謝を検討する目的で行われています。
アントシアニンというとブルーベリー/ビルベリー由来のものがよく知られていますが、ストロベリーにも存在します。
健常者12名を対象に、ストロベリー・ピューレを100g、200g、400gの用量(アントシアニン類の含有量はそれぞれ15μmol、30μmol、60μmol)にて摂取させ、尿中のアントシアニン代謝物が測定されました。
(主なアントシアニンは、ペラルゴニジンpelargonidin 3-glucosideであり、3種類の代謝物を測定。)
その結果、アントシアニン代謝物の尿中への排泄量は、用量依存的な増加を示したということです。
また、データからは60μmolでは飽和に達していないことも示唆されています。
今後、臨床的意義の研究が期待される分野です。
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