今日11月23日(毎年11月第4木曜日)は、アメリカでは「感謝祭(サンクスギビング・デイ Thanksgiving Day)」です。
家族や親類で集まり、食事をともにする習慣があります。
(なお、「感謝祭」の起源は、最初の入植者たちが収穫を感謝して・・・云々といったことですが。)
現代のアメリカ社会では、日本のお正月に近い感じでしょうか。
先月末のハローウィンが終わると、ホリデイシーズンとしての意識になり、それがクリスマスまで続きます。
このホリデイシーズンの真ん中にあるのが、「感謝祭」です。
近年のクリスマスは、商業化の影響を大きく受けている印象があります。
それに対して、感謝祭は、アメリカ人、特に白人社会では重要な意味をもっているようです。
さて、このホリデイシーズンの間、アメリカのメディアをにぎわすテーマは、2つあります(勝手な私見ですが)。
まず、一つめは、ターキー(七面鳥)の焼き方、グレービーソースなどの作り方といった料理関連の話題です。
以前、私が所属していたロックフェラー大学(@ニューヨーク)でも、感謝祭の前日には、ターキーの準備を始めるから、といって早めに帰宅する同僚がいました。
(私も毎年、どこかに呼ばれてお邪魔していましたが、確かに料理の種類と量が多いので、準備する側の大変さは想像できました。)
もう一つのテーマは、「ダイエット」です。
ホリデイシーズン中は、ホームパーティや外食などの機会が増えるからでしょうか、食べ過ぎによる体重増加が気になる時期でもあるようです。
それにあわせて、「ホリデイシーズンに増えてしまった体重をいかに減らすか」といったトピックが、いろいろなメディアで必ず取り上げらます。
ダイエットは、一年を通してポピュラーなテーマではありますが、この時期のアメリカでは、普段以上にみかけるように感じます。
ところで、当然のことですが、日本の「勤労感謝の日」は、アメリカの「感謝祭」とは無関係です。
以前、アメリカの某健康雑誌を見ていたら、「いまでは感謝祭の習慣がアメリカだけではなく、世界各国に広がっている。例えば、日本など云々。」といった記載がありました。
これは、もちろん、ライターの明らかな誤認です。
「勤労感謝の日」と「感謝祭」については、それぞれの国における起源や言葉の意味をきちんと調べると、混同するはずはないのですが・・・。
アメリカでは、9月第1月曜日が「レイバー・デイ(Labor Day)」の祝日です。
「労働の日」とでも訳すのでしょうか。
こちらが、日本の11月23日の「勤労感謝の日」に相当する休みになると思います。
あるいは、アメリカ以外では、5月1日の「メーデー・MayDay・労働祭」が、相当するかもしれません。
(一般に、レイバー・デイは、「夏の終わりの日」として、アメリカでは認識されているように思います。)
もちろん、アメリカの「感謝祭」に相当する「祝日」は、日本では存在しません。
(収穫に感謝する、あるいは収穫を祝う、といったことに関連する伝統儀式は、各地の伝統文化や、宮内庁管轄の儀礼などに残っていると想像されますが。)
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