リウマチ学の専門ジャーナル(電子版)にニンニクの成分による抗炎症作用・抗リウマチ作用を示した基礎研究が報告されていました。
(
Arthritis Res Ther. 2009 Sep 30;11(5):R145.)
ニンニクサプリメントは,脂質異常症や高血圧に対する効果が示されており,米国では売り上げ上位の定番サプリメントです。
日本でも,
ニンニクや
黒ニンニク,
ニンニク+卵黄などが伝統的な機能性食品成分として利用されています。
ニンニクに含まれる成分として含硫化合物があり,抗炎症作用などが知られています。
今回の研究では,それらのうち,比較的最近単離されたチアクレモノンthiacremononeについて,抗炎症作用および抗リウマチ作用の検討が行われています。
具体的には炎症に関与する分子であるNF-kBへの作用を指標として,炎症/関節リウマチ疾患モデル動物を用いて,チアクレモノンが投与されました。
チアクレモノンの外用投与(1 or 2 μg/ear)の結果,実験的浮腫の抑制,炎症の抑制,iNOS やCOX-2の抑制が認められたということです。
また,LPS誘導性NO産生の抑制,NF-kB転写抑制なども見出されています。
チアクレモノンによる抗炎症作用・抗リウマチ作用のメカニズムとして,NF-kB活性の抑制とNO産生の抑制が主な機序であることが示唆されます。
今後,臨床的意義の検討が期待される分野です。
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