栄養学の専門ジャーナル(電子版)に,がん患者における代替医療(CAM)・サプリメントの利用状況を調べた研究が,イギリスのグループから発表されていました。
(J Hum Nutr Diet. 2009 Sep 25. PMID: 19788709)
今回の研究では,がん患者群98名,対照群92名を対象に,CAMの利用状況とその理由が質問票を用いて調査されています。
各群は平均年齢が62.7歳と59.7歳,CAMの利用率は47%(がん患者)と53%(対照群)でした。
広く利用されているCAMとしてあげられたのは,
果物・野菜あるいは果汁の大量摂取,
マルチビタミン類,
魚油,
グルコサミン
などです。
CAM利用の理由として,免疫賦活,QOLの改善,疼痛の軽減といった点があげられています。
今回の調査結果から,論文著者らは,食事療法に関連したCAMは,がん患者および同年齢の対照者において広く利用されており,ベネフィットが多く示され,副作用は少なかったと考察しています。
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