コーヒーの摂取量が多いと、尿酸値が低下するという疫学研究が報告されています。
(Arthritis Rheum. 2007;57:816-21.)
(ちなみに高尿酸血症では痛風を生じます。)
今回の研究では、コーヒー、紅茶、カフェインの摂取量と、血清尿酸値との関連について、14,758名の成人男女を対象にした食品摂取調査が解析されました。
その結果、コーヒーの摂取量が多くなるほど、血清尿酸値が低下するという相関関係が認められました。
年齢や性別で補正後、血清尿酸値は、コーヒーを摂取しない群に比べて、コーヒーの摂取量が、1日あたり4カップから5カップの群では0.26mg/dl、6カップ以上の群では0.43mg/dl低くなっていました。
逆相関の傾向がもっとも顕著になったのは、カフェイン抜きのコーヒーの摂取量と血清尿酸値です。
一方、コーヒー由来のカフェイン摂取量、紅茶の摂取量などとの間には有意な相関は認められていません。
コーヒーを摂取しない群に比べて、1日あたり6カップ以上摂取する群では、高尿酸血症の多変量オッズ比が0.57という結果になっています。
このデータから、カフェイン以外のコーヒーの成分が、高尿酸血症を予防・改善する働きを持つことが示唆されます。
今回の研究以外にも、これまでに何度か、コーヒーの摂取が高尿酸血症や痛風のリスクを低下させるというデータが報告されています。
とはいっても、「尿酸値が高いのでコーヒーをたくさん飲むようにする」、というのは無理があると思います。
例えば、有効成分を抽出してサプリメントなどとして投与する方法であれば、可能性として考えられますが。
(カフェイン以外のキサンチン誘導体、あるいはファイトケミカル類が有効成分と思われます。)
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