今月の栄養学の専門ジャーナルに,プロバイオティクス・乳酸菌による肥満改善作用を示した臨床研究が,日本のグループ(Snow Brand Milk Products Co)から報告されていました。
(
Eur J Clin Nutr. 2010 Jun;64(6):636-43.)
乳酸菌に代表されるプロバイオティクスには,整腸作用や免疫調節作用など多彩な効果が知られています。
今回の研究では,肥満に対する乳酸菌(ガセリ菌SBT2055)の作用が検証されました。
具体的には,BMI高値(24.2-30.7)(内臓脂肪面積81.2-178.5 cm2)の87名を対象に,
実薬群:発酵乳+ LG2055(n=43)
対照群:発酵乳のみ(n=44)
の2群に分けて,1日あたり200gの用量で12週間の介入試験が行われています。
(ランダム化二重盲検偽薬対照試験)
その結果,乳酸菌投与群(実薬群)では,内臓脂肪と皮下脂肪の面積が,投与前に比べて有意な低下が認められたということです(P<0.01)。
(内臓脂肪面積;平均4.6%減少 CI: -5.8 (-10.0, -1.7) cm2, 皮下脂肪面積;平均3.3% 減少CI: -7.4 (-11.6, -3.1) cm2)
また,
体重は1.4% (-1.1 (-1.5, -0.7) kg)減少,
BMIは1.5% (-0.4 (-0.5, -0.2) kg/m(2))減少,
ウエスト周囲径1.8% (-1.7 (-2.1, -1.4) cm)減少
も認められています。
一方,偽薬群では,有意な変化は示されていません。
その他,高分子のアディポネクチン値も有意に増加しています。
以上のデータから,プロバイオティクス・乳酸菌(LG2055)による抗肥満作用が示唆されます。
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(LGというのはガセリ菌の意味でしょうか?)
ヨーグルトでのダイエットは、ヘタするとカロリーオーバーになっちゃって太ったりすることがあるのが怖いですが、1日200gは、ほどほどな量ですね。
試してみたいような気がしました。