オリーブリーフ(オリーブ葉)の主要成分の働きに関する基礎研究が、ドイツのグループから報告されていました。
(Pl Med 74;929:2008, SL93)
南欧の民間療法では、オリーブ葉が心血管疾患に用いられてきました。
オリーブ葉は、抗酸化作用を有することから、動脈硬化性疾患などの生活習慣病予防作用が期待されており、現在、サプリメントにも利用されています。
今回の研究では、市販のオリーブ葉抽出物製品を用いて、オレユロペンやチロソール、ヒドロキシチロソール、アピゲニン、ルテオリンといった成分について分析が行われています。
心筋に対する薬理作用が検討された結果、用量依存的に左室収縮機能の抑制と心拍数の低下、冠血流の増加が認められたということです。
また、細胞レベルの機序として、voltage clampによるカルシウムチャネルの抑制といった作用も示されています。
今回のデータは、オリーブ葉による心臓疾患予防作用を示唆する基礎研究です。
今後、臨床的意義の検討が期待される分野と思われます。
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