オリーブに含まれるポリフェノールのオレユロペンによる心筋保護作用を示した基礎研究が、ギリシアのグループから報告されていました。
(Andreadou et al. PA404)
心筋梗塞などの虚血性心疾患では、虚血・再還流に伴う酸化ストレスによる障害が問題になります。
この障害に対して、抗酸化作用を有するファイトケミカルによる予防や改善作用が期待されます。
今回の研究では、心筋梗塞のモデル動物を対象に、オリーブポリフェノールの1種であるオレユロペンを経口投与(10あるいは20gm/kg体重/日)し、虚血に対する影響が検討されました。
3週間あるいは6週間のオレユロペン投与の結果、対照群に比べて、血漿中の過酸化脂質およびタンパク質の酸化が有意に低下したということです。
また、高用量投与群では、梗塞巣の減少が認められました。
その他、6週間の投与では、中性脂肪の低下など脂質代謝の減少も示されています。
今後の臨床研究の進展が期待される分野です。
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