今月のスポーツ栄養学の専門誌に、アスタキサンチンによる男性更年期改善作用を示唆したヒト臨床研究が報告されていました。
(
J Int Soc Sports Nutr. 2008 Aug 12;5(1):12.)
男性では、加齢に伴う内因性テストステロンの減少が、筋肉の減少や生理機能の低下をもたらし、男性更年期の諸症状の一因と考えられています。
一方、医薬品やサプリメントでは、男性ホルモンの調節に関与する5α-還元酵素活性を阻害する成分が知られています。
この阻害作用によって、血中テストステロンの増加やジヒドロテストステロンの減少といった働きが期待できます。
サプリメントの成分では、アスタキサンチンやノコギリヤシがこの作用を有しています。
さて、今回の研究では、アスタキサンチンとノコギリヤシの複合剤による性ホルモンへの調節作用が検討されています。
具体的には、37歳から70歳までの健康な男性42名が2群に分けられ、アスタキサンチンとノコギリヤシの複合剤が、1日あたり800mgあるいは2000mgの用量にて12日間投与されました。
その結果、投与前値に比べて、血中テストステロン値の増加、ジヒドロテストステロンの低下が認められたということです。
以上のデータから、アスタキサンチンとノコギリヤシの併用投与によるホルモン調節作用が示唆され、男性更年期症状に対する効果が期待されます。
アスタキサンチンも
ノコギリヤシも、それぞれサプリメントとして製品化されています。