今月の専門ジャーナルに、豪州におけるハーブサプリメントの利用調査がRMIT大学から発表されていました。
(Pharmacoepidemiol Drug Saf. 2008 Sep 25;17(10):1006-1013.)
今回の調査研究は、2007年に豪州ビクトリア州において2526名を対象に実施されました。
その結果、22.6%が過去1年間に1種類以上のハーブを摂取したというデータが示されています。
アロエベラ、ガーリック(ニンニク)、緑茶がもっとも利用度の高いハーブサプリメントであり、それぞれ10%の回答者が利用していました。
ハーブサプリメントを利用する理由として、69.6%が健康増進をあげており、最多であった一方、特定の疾患や病態の改善を上げた人も比較的多かったということです。
90%以上の回答者が、ハーブサプリメントが、非常に、あるいは、ある程度、有用である、としています。
46.6%が、ハーブサプリメントに伴う潜在的な有害事象のリスクを認識していると回答しています。
また、回答者の大多数が、ハーブサプリメントを利用するかどうかについて、医療従事者のアドバイスを受け入れるという姿勢を示したというデータも報告されています。
豪州は移民によって構成されるため、各種のCAM(補完代替医療)やTM(伝統医療)に対して比較的寛容な制度を持っています。(州によっても異なりますが。)
CAMの利用状況調査では、各国の背景が反映されて興味深いのですが、一方で、国際的なCAM分類が統一されていないため、国際比較が容易ではないという研究上の問題もあります。
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