Neko

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日本人ですっ! [2006年12月28日(木)]

さっきテレビで特殊メイクで変装してひとをだますというバラエティー番組が放送されていた。いまの特殊メイク技術には目を見張るものがあり、メイクメイクでは全くの別人といっていい出来だった。

特殊メイクの話ではないが、わたしにも自分の容姿絡みでおもしろい話がある

わたしは、まんなかにそびえる高いわし鼻{鳥}を中心にかなり濃い顔をしている。
ソース顔というより、バタ臭い「異形」の顔つきをしている。

学生時代の友だちに、「初対面の時、外人だと思ったよ
とまで言わしめた異形の顔つきだ
もっとも彼曰く、「外人といっても欧米系でなく、中近東系」)。

さすがに社会に出てからは、内心思うことはあっても、彼のようにあからさまに
面と向かって、ひとの「異形」性を口にするものはいなかった。

したがって、その事実をあまり自覚することなく過ごしてきたのだが、
二、三年ほど前、その事実を改めて思い知らされる出来事があった

その日わたしは、お昼にパンを買おうと思い、高輪プリンスのベーカリーに入った。
いつものようにトレイに菓子パンを載せ、レジに行くと、いつもの女性店員ではなく、
若い男性店員がいた。

彼は、パンを袋に詰め、合計を計算し、たどたどしくこう言った。

「Seven humdred・・・」

わたしの内心の叫び   えーっ、なにこの店員、ぼくのこと外国人だと思ってるわけ ちょっと変わって見えるかもしれないけど、日本人だろ、ここは日本だし

それでも気の弱いわたしはここで日本語で応対して、彼に恥をかかせては
悪いなと思い、いつもならにこにこしながら一声掛けてから、代金を出すところ
無言のままで千円札を差し出し、おつりを受け取り帰り際、「ドーモ」などと
怪しげな言葉をかけて、店を出た。

お昼にパンを食べながら、改めて「日本人だろ、日本人」とこころのなかで
つぶやいた。


そのあと、何回もその店にパンを買いに行っているが、彼に会うことはない。