セントジョーンズワートによる抗ストレス作用を示した基礎研究が、米国とドイツのグループから報告されていました。
(Pl Med 74:2008;935, SL110)。
セントジョーンズワートは、うつ病に対して用いられるハーブです。
多くのヒト臨床試験によって、軽症から中等度のうつ病に対する効果が示されています。
一般に、慢性的なストレスは、不安やうつの一因と考えられることから、今回の研究では、セントジョーンズワートによる抗ストレス作用が検討されました。
ストレス負荷モデル動物を用いて、体内の抗酸化活性や炎症マーカーが測定された結果、セントジョーンズワートあるいはSSRI(抗うつ剤)による作用が認められています。
実験では、抗ストレスホルモンの変化やIL-6といった炎症マーカーの変動と、セントジョーンズワートの投与との関連が示されました。
今後、ヒト臨床研究による作用機序の解明が期待されます。
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