今月の循環器病学の専門誌に、カムカムの抗酸化作用および抗炎症作用を示したヒト臨床研究が報告されていました。
(
J Cardiol. 2008 Oct;52(2):127-32.)
カムカム(英名Camu-camu、学名
Myrciaria dubia)とは、アマゾン原産のフトモモ科の常緑樹で、果実にビタミンCが多く含まれています。
カムカム(果実)には抗酸化作用があると考えられますが、人を対象にした臨床研究はあまり知られていません。
そこで、今回の研究では、カムカムの作用を検討する目的で、男性喫煙者20名を対象に、1日あたり70mlのカムカム果汁(ビタミンCを1,050mg含有)投与群(n=10)、あるいは1,050mgのビタミンC投与群(n=10)の2群に分けて7日間の投与が行われました。
(一般に、喫煙者では、非喫煙者に比べて酸化障害が多いと考えられます。)
その結果、カムカム投与群では、酸化ストレスマーカーである尿中8-OhdG(P<0.05)および総ROS(P<0.01)の有意な低下(改善)、炎症マーカーである血中hsCRP(P<0.05)、IL-6(P<0.05)、IL-8(P<0.01)の有意な低下(改善)が認められました。
一方、ビタミンC投与群では、特に有意な変化は示されていません。
以上のデータから、カムカム果汁には、強力な抗酸化作用および抗炎症作用があると考えられます。
そしてこれらの作用は、果汁に含まれるビタミンC以外の成分(各種のファイトケミカル類)によると考えられます。
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カムカムを含む化粧品を製品化しています。
果物っていうのはすごい力がありますね。
それにしても、臨床研究を行なうのに喫煙者に対して行なったのがまた興味深かったです。やっぱりタバコは酸化が進んで老化も進む、本当によくないことなんだなぁと改めて思いました。