今月の皮膚科学の専門ジャーナルに、ビタミンDサプリメントによるアトピー性皮膚炎の症状改善効果を示した臨床研究が報告されていました。
(
J Drugs Dermatol. 2012 Mar 1;11(3):327-30.)
さまざまな生活習慣病や慢性疾患において、血中ビタミンDの低値が見出されており、
ビタミンDサプリメント投与による改善作用が知られています。
今回の研究では、アトピー性皮膚炎におけるビタミンDサプリメントの意義が検証されました。
具体的には、アトピー性皮膚炎患者60名を対象に、
・1日あたり1,600 IUのビタミンDサプリメント投与群(n=30)、
・偽薬投与群(n=30)
の2群について、
60日間の介入が行われています。
(ランダム化二重盲検偽薬対照試験)
アトピー性皮膚炎の重症度が、
SCORAD (Scoring Atopic Dermatitis) と
TIS (Three Item Severity score)
の2種類の指標にて評価されました。
介入の前後で指標が解析された結果、
SCORAD と TISのいずれのスコアも、
ビタミンD投与群の被験者において有意な改善が認められたということです (P<0.05) 。
(この効果は、アトピー性皮膚炎の重症度にかかわりなく見出されています。)
このとき、偽薬群では、有意な変化は示されていません(P>0.05)。
以上のデータから、ビタミンDサプリメント投与によるアトピー性皮膚炎の症状改善効果が示唆されます。
ビタミンDは、骨の健康維持や骨粗鬆症予防の必須栄養素として知られています。
近年、ビタミンDの機能性として、免疫調節作用や抗がん作用、インフルエンザ予防作用なども見出されてきました。
また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。
(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000 IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)
今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。
日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。
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