補完代替医療の専門ジャーナルに、ザクロ摂取による放射線暴露後の神経障害に対する抑制効果を示した基礎研究が、米国のグループ(Loma Linda University)から報告されていました。
(
Evid Based Complement Alternat Med. 2013;2013:940830.)
航空機での飛行中などを含めて、
放射線暴露は、身体面や精神面に負荷となり、認知機能にも影響を与えると考えられています。
(なお、論文著者らは、NASAが計画する、宇宙での長期滞在を想定して、仮説の検証を進めています。)
放射線による細胞レベルでの障害に対して、抗酸化剤の有用性が示唆されます。
そこで、今回の研究では、放射線による認知機能への影響に対するザクロの働きが調べられました。
具体的には、C57BL/6マウスを用いて、
・ザクロ投与群(n=48)
・対照群(n=48)
の2群に対して、2Gyの放射線照射(陽子照射)を行い、
照射後2か月間にわたり、行動指標によって、認知機能や運動機能が評価されています。
解析の結果、
まず、
放射線照射によって、対照群では、うつ病に類似した行動障害が見出されたのに対して、
ザクロ投与群ではその障害が抑制されたということです。
また、全般に、雌に比べて、雄では、
ロータロッドテスト(マウスでの運動機能の協調性や平衡感覚の指標)における悪化が見出され、
ザクロ投与によって、この障害も軽減されています。
以上のデータから、
陽子照射によって生じる行動異常は、雌よりも雄において顕著に生じること、
これらの変化は、抗酸化作用を有するザクロの投与によって抑制されうること、
が示唆されます。
今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。
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