欧州糖尿病学会の学術大会で、ブドウ種子抽出物による2型糖尿病の改善作用を示したヒト臨床研究の発表がありました。
本日の基調講演に続いて行われた口演の1つで、「2型糖尿病の新しい治療法」という最初のセッションの演題です。
6題のうち5題が、抗肥満薬リモナバンや経口インスリン製剤などの薬物治療に関する発表で、最後の1題がブドウ種子抽出物を用いた臨床研究データでした。
(なお、座長は、「栄養療法の一つとして」、という紹介を行っていましたが、栄養療法というよりは生薬・サプリメント療法というのが適切だったと思います。)
研究は、2型糖尿病患者32名を対象に、600mgのブドウ種子抽出物あるいは偽薬を4週間投与した結果、抗炎症作用および脂質代謝改善作用が認められたというものです。
(ランダム化偽薬対照二重盲検クロスオーバー試験。)
欧州糖尿病学会の「2型糖尿病の新しい治療法」という口演セッションにて、サプリメント成分による臨床研究が取り上げられるようになったことで、副作用の少ない治療法としての認知が高まると考えられます。
今後、サプリメントの適正使用にむけて、エビデンスの構築が期待されます。
|