薬理学の専門ジャーナルに,アロエベラによる免疫調節作用を示した基礎研究が,韓国のグループから報告されていました。
(
Arch Pharm Res. 2010 Mar;33(3):451-6.)
アロエには,aloctin Aやacemannanといった免疫機能に作用するとされる成分が存在します。
しかし,これまでの実験は主に
in vitro系・培養細胞での研究,あるいは
in vivo系では腹腔投与や筋肉内投与による研究でした。
そこで,今回の研究では,マウスを用いて,アロエベラ(Aloe vera gel)の経口摂取による免疫系への働きが検討されています。
アロエベラ経口投与の結果,カンジダ(C. albicans)を静脈投与したマウス(カンジダ感染モデルマウス)の脾臓および腎臓におけるカンジダの増殖が有意に抑制されたということです。
また,カンジダ感染・糖尿病モデルマウスにおいても,アロエベラ投与によるカンジダ増殖の有意な抑制作用が認められました。
さらに,アロエベラ投与は,正常マウスにおける細胞傷害性Tリンパ球を増加させることはない一方,高脂肪食負荷糖尿病モデルマウスにおいて増加を生じました。
以上のデータから,アロエベラの経口投与による
in vivoでの免疫調節作用が示唆されます。
今後,臨床的意義の検証が期待される分野です。
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