今月の毒物学の専門ジャーナル(電子版)に,フコイダンの認容性を検討した基礎研究が,韓国のグループから報告されていました。
(
Toxicology. 2009 Nov 7.)
フコイダンは,モズクやワカメ,昆布などの海藻類に存在する多糖類で,海藻のヌルヌルした成分です。
近年,生活習慣病対策の機能性食品成分として,サプリメントに利用されるようになりました。
基礎研究では,抗凝固作用や抗腫瘍作用,抗ウイルス作用などが知られています。
さて,今回の研究では,フコイダンの認容性を検討するために毒性試験が行われました。
具体的には,Sprague Dawleyラットを用いて,フコイダンが1,350mg/kg体重/日の用量で4週間投与された結果,対照群に比べて,特に有意な毒性は認められなかったということです。
(指標として,体重,血清検査,尿検査,組織学的検査などが行われています。)
また,フコイダン投与によって,PTTやAPTTなど血液凝固系の指標にも変化は認められていません。
以上のデータから,フコイダンの高い許容性が示唆されます。
なお,今回用いられたフコイダンは,ワカメ(学名
Undaria Pinnatifida)に由来します。
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