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小児の脂質異常症に対する紅麹の効果 [2010年02月22日(月)]
今月の循環器学の専門ジャーナル(電子版)に,小児の高コレステロール血症に対する紅麹とポリコサノールの効果を示した臨床研究が,イタリアのグループから報告されていました。
(Nutr Metab Cardiovasc Dis. 2010 Feb 10.)



紅麹は,有効成分としてモナコリン類がLDLコレステロール合成を抑制し,脂質異常症改善作用を示します。




スタチン剤と同等の効果があり,スタチン不耐症(副作用のためにスタチン剤が投与できない場合)でも,紅麹が有効であることが知られています。


ポリコサノールは,米ぬか抽出物に含まれる成分で,中性脂肪の合成を抑制することにより,LDLの小型化を抑制し,LDLコレステロール値を低下させる作用を有しています。



今回の研究では,原発性脂質異常症の小児における紅麹とポリコサノールの有効性と許容性が検証されています。


具体的には,家族性高コレステロール血症(FH)(ヘテロ型)の小児24名と,家族性複合型脂質異常症(FCH)の小児16名の合計40名(8-16歳)を対象に,1日あたり200mgの紅麹(モナコリン類3mg含有)+10mgのポリコサノールの複合剤,あるいは偽薬が8週間投与されました。

(ランダム化二重盲検偽薬対照クロスオーバー法。Wash-outは4週間。)




紅麹+ポリコサノール併用投与の結果,偽薬群に比べて,総コレステロール値は18.5% (p<0.001)低下,LDL値は25.1% (p<0.001)低下,アポリポタンパクBは25.3% (p<0.001)低下したということです。


なお,FHとFCHの2タイプの患者群では,両群における効果について,有意差は認められていません。


また,HDLコレステロール値とアポリポタンパクA-1値については,偽薬群と実薬群とで有意差は示されませんでした。



紅麹+ポリコサノール併用投与の許容性は高く,特に問題となる有害事象,AST,ALT,CKといった検査値の変化などは認められていません。



以上のデータから,紅麹とポリコサノールの併用は,小児における遺伝性脂質異常症の改善作用を有すると考えられます。



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