栄養学の専門ジャーナルに,桑葉の食後血糖降下作用を示した基礎研究が,韓国のグループから報告されていました。
(
Nutr Res Pract. 2009 Winter;3(4):272-8.)
桑(学名
Morus alba L.)の葉には,炭水化物の分解に働くαグルコシダーゼという酵素の活性を阻害する成分が存在し,食後過血糖を抑制する作用を有することから,糖尿病対策のハーブとして知られています。
今回の研究では,非肥満の2型糖尿病モデルラット(GKラット)を用いて,桑葉抽出物の血糖値への作用が検討されました。
まず,桑葉抽出物の単回経口投与によって,血糖値への影響が検討された結果,マルトース負荷時の食後過血糖を有意に抑制することが示されました(P < 0.05)。
これは,小腸におけるαグルコシダーゼ阻害活性による働きを示唆します。
次に,グルコース負荷時でも,桑葉抽出物投与によって,食後30分の血糖値が有意に抑制されました(P < 0.01)。
一方,8週間の投与を行ったところ,空腹時血糖値が4−5週後の時点で有意に低下し,その後,対照群と同程度に戻ったということです。
なお,インスリン値,インスリン抵抗性の指標,CRP,中性脂肪は,桑葉抽出物投与によって低下傾向が認められています。
以上のデータから,非肥満糖尿病モデルにおける桑葉抽出物の糖代謝改善作用が示唆されます。
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