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オメガ3系脂肪酸による精神疾患の予防効果 [2010年02月23日(火)]
今月の精神病学の専門ジャーナルに,オメガ3系脂肪酸による精神疾患の予防効果を示した臨床研究が,オーストリアのグループから報告されていました。
(Arch Gen Psychiatry. 2010 Feb;67(2):146-54.)



オメガ3系脂肪酸の投与は,統合失調症や双極性障害などの症状改善に有効であることが知られています。



今回の研究では,オメガ3系脂肪酸による精神疾患に対する予防効果が検証されました。


具体的には,精神疾患の高リスク群81名(13歳から25歳)を対象に,二重盲検ランダム化偽薬対照試験として,1日あたり1.2グラムのオメガ3系脂肪酸あるいは偽薬が12週間投与され,40週間の観察期間が設定されています。
(2004年から2009年にかけて実施。)


66名(93.8%)が試験を完了し,試験終了(12ヶ月間)までに,オメガ3系脂肪酸投与群の41名中2名(4.9%),偽薬群の40名中11名(27.5%)が精神疾患を発症しました(P = .007)。



精神症状の累積リスクは,両群間において22.6%の相違が認められています(95% CI, 4.8-40.4)。


また,オメガ3系脂肪酸の投与は,偽薬投与群に比べて,陽性症状や陰性症状,一般症状といった精神症状を有意に減少させることも示されました。


なお,有害事象については,両群間で有意差は示されていません。



以上のデータから,オメガ3系脂肪酸の投与は,若年者において,統合失調症などの精神疾患の発症を予防する作用が示唆されます。



精神疾患の予防を目的とした向精神薬の投与には議論があるのに対して,オメガ3系脂肪酸の投与は,有効性と安全性の面から選択肢の一つとして推奨できると考えられます。


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