今月の栄養学の専門ジャーナルに,米国軍隊において,代替食(フォーミュラ食)による減量効果を示した臨床研究が報告されていました。
(
J Am Diet Assoc. 2010 Feb;110(2):268-73.)
代替食(フォーミュラ食)とは,高タンパク質低エネルギーの食事で,1日3食のうち1食から2食を置き換えることで減量効果が得られます。
(例えば,
プロティンダイエットが該当します。)
ビタミンやミネラルを含む特長があり,必須微量栄養素を確実に補いつつ,健康的な体重調整が可能です。
今回の研究では,米国の兵士を対象に,代替食による減量効果が検証されています。
具体的には,兵士113名(男性76名,女性37名)を対象に,軍隊独自の体重管理プログラムである"Weigh to Stay"をベースに,代替食の利用の有無によって2群に分けて,体重や脂質代謝に対する作用が調べられました。
1日2食の代替食を6ヶ月間利用した結果,試験を完了した46名は両群とも減量しています。
(体重管理プログラムのみの群では2.7±4.3 kgの減量であったのに対して,代替食の利用群では,3.8±3.5 kgの減量効果を認めました。)
このとき,HDLコレステロール値の改善も認められていますが,両群間での有意差はありませんでした。
(プログラムのみの群;13±9 mg/dL ,代替食群;8±7 mg/dL,P<0.05)
ITT解析では,体重管理プログラム群に比べて代替食併用群のほうが,有意に優れた減量効果を示したということです。
(つまり,より大きな体重減少効果(1.2±0.5 kg),より大きな体脂肪率の減少効果(1.0%±0.4%),より大きな体脂肪量の減量効果(0.8±0.4 kg)が認められています。)
以上のデータから,代替食・フォーミュラ食の減量効果が支持されます。
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