補完代替医療(CAM)の専門ジャーナルに、腰痛を有する女性のCAM利用状況を調べた臨床研究が、オーストラリアのグループから報告されていました。
(
Complement Ther Med. 2015 Dec;23(6):782-8.)
今回の研究では、
オーストラリアでの横断調査として、
60歳から65歳の女性を対象に、
腰痛の有病者によるCAMの利用状況について、
CAM療法士への相談や受診、および、セルフケアのCAMの利用状況が調べられました。
解析の結果、
まず、
腰痛に罹患している女性が相談・受診していたCAM療法士・施術者に関する利用率は、
マッサージ療法士(41.4%, n=578)
カイロプラクター(37.3%, n=488)
鍼灸師(13.3%, n=174)
でした。
次に、
セルフケアとしてのCAMの利用率は、
サプリメントでは、59.2%(,n=776)、
ビタミン・ミネラル類は45.2% (n=592)、
ハーブサプリメントは13.1%(n=172)でした。
また、
身体/健康の管理のためにCAMを利用している女性では、
CAMを健康管理にあまり活用していない女性に比べて、
カイロプラクターの受診率が4.21倍、
(OR=4.21; 95% CI; 2.16, 8.19)
セルフケアとしてのサプリメント利用が2.38倍
(OR=2.38; 95% CI: 1.05, 3.49)
ということです。
自然療法あるいはホリスティックなアプローチを好む女性では、
セルフケアとしてのビタミンやミネラルサプリメントの利用率が高いことも見出されました。
その他、
CAMのエビデンス(科学的根拠)に関する知識を示す女性では、
ハーブサプリメントの利用が有意に高率でした。
以上のデータから、
腰痛の有病女性ではさまざまなCAMが広く利用されていること、
自らの健康管理に対する考え方によりCAM利用の種類や頻度が異なること
が考えられます。
CAM療法士のうち、
日本では、あんまマッサージ師と鍼灸師は国家資格です。
カイロプラクティックは、米国をはじめ、欧米主要国では公的資格が確立しています。
一方、日本では、国際基準に相当するカイロプラクター(カイロプラクティックの施術者)は1,000名ほどです。
(これに対して、街中のカイロプラクティック/いわゆる整体などの看板は、1万から3万とされています。)
国際基準を満たすカイロプラクターの名簿は、登録機構を介して、厚労省の医事課に提出されています。
(
日本でのカイロプラクターは
「日本カイロプラクティック登録機構」
で検索できます。
ちなみに私は、
カイロプラクティック新橋外来センター
で受けています。)
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