サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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ビタミンDと過敏性腸症候群でのQOL [2016年01月06日(水)]
消化器学の専門ジャーナルに、ビタミンDサプリメントによる炎症性腸疾患でのQOL(生活の質)への影響を検証した臨床研究が、英国のグループ(University of Sheffield)から報告されていました。
(BMJ Open Gastroenterol. 2015 Dec 21;2(1))


ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗炎症作用を有しており、さまざまな生活習慣病やいわゆる難治性疾患に対して、補完療法として広く利用されるようになりました。

また、未病や生活習慣病では、ビタミンDが不足していることも知られています。

今回の研究では、
過敏性腸症候群(IBS)に対するビタミンDサプリメントの意義が検証されました。


具体低には、
ランダム化二重盲検試験として、

・ビタミンD投与群、

・偽薬投与群、

・ビタミンD+プロバイオティクス投与群の3群について介入が行われ、

被験者のビタミンD充足度の相違による層別化の解析が行われています。


解析の結果、

まず、
IBS(過敏性腸症候群)患者では、ビタミンD摂取不足が顕著でした。

また、
試験開始時の血中ビタミンD濃度と、

QOL(IBSがどの程度、生活に影響しているか)との間に有意な相関が認められました。

次に、
偽薬群と比べて、
ビタミンDサプリメント投与により、血中ビタミンDは有意に増加(改善)しました。

ただし、IBS関連症状の改善に関しての有意差は認められていません。
(検出力不足による偽陰性と考察されています。)


以上のデータから、

IBS(過敏性腸症候群)患者では、ビタミンD摂取不足が顕著であること、

ビタミンD不足と、IBSにおける生活の質(QOL)低下が相関していること

が示唆されます。

今回は、有意な改善作用は検出されていませんが、評価方法や介入方法について、検討の余地があると思われます。

今後、ビタミンDサプリメント投与による臨床的意義の検証が期待される分野です。




近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。


一般に、
健康保持や疾病予防、ヘルシーエイジングを目的としたビタミンD3サプリメントは、

1日あたり

25マイクログラム(1,000 IU)から、50マイクログラム(2,000 IU)が推奨されます


ビタミンD3サプリメントは、安全性、有効性、経済性に優れていますので、健康保持や疾病予防、あるいは多くの疾患での栄養状態を改善する前提条件に、ベーシックサプリメントとして広く利用されることが推奨できます。



多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。

米国での関連学会は、下記の推奨をしています。


米国老年医学会は、1日あたり4,000 IUを推奨

米国老年医学会(AGS)では、高齢者における転倒や骨折を予防するために、血中ビタミンD値(25OH-D)が30 ng/mL (75 nmol/L)は必要としています。

そして、ビタミンDの推奨量は、1日あたり4,000 IUとしています。

(これは、食事、サプリメント、日光暴露による総量です。
なお、この量は、現実的には食事のみからでは不可能であるため、サプリメントを利用することになります。)


米国内分泌学会は、1日あたり1,500 IU〜2,000 IUを推奨

米国内分泌学会のガイドラインでは、1日あたりの所要を男女とも年齢によって、次の3段階に分けています。
1歳未満の乳児は400〜1,000 IU、
1歳〜18歳では600〜1,000 IU、
19歳以上では1,500 IU〜2,000 IU


サプリメントでは、ビタミンD3が用いられます。





日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。




DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。




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