サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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最新記事
透析患者の疲労に対するアロマセラピーの働き [2019年08月20日(火)]
今月の補完療法の専門ジャーナルに、透析患者の疲労感に対するアロマセラピーの作用を検証した臨床研究が、イランのグループから報告されていました。
(Complement Ther Clin Pract. 2019 Aug;36:64-68.)

慢性維持透析患者では、さまざまな不定愁訴がみられます。

それらの症状に対して、補完代替医療の有用性が示唆されています。


今回の研究では、

透析患者にみられる疲労に対して、

ラベンダー精油とオレンジ精油を用いたアロマセラピーの有用性が検証されました。


具体的には、

維持透析患者90名を対象に、

・ラベンダー精油アロマテラピー実施群、
(5滴の吸収群)

・オレンジ精油アロマテラピー実施群、
(5滴の吸収群)

・対照群

の3群について、

疲労スケールが調べられました。


解析の結果、

ラベンダー精油あるいはオレンジ精油の吸収群では、

介入の前後の比較で、疲労スケールの有意な減少が認められました。

これに対して、

対照群では、有意な変化は認められませんでした。

また、

アロマテラピーの2群については、
介入後の疲労スコアでの有意差は認められませんでした。

以上のデータから、

慢性維持透析患者に認められる疲労に対して、

ラベンダー精油あるいはオレンジ精油の吸入による芳香療法としてのアロマテラピーの有用性が示唆されます。




アロマテラピーは、安全性が高く、補完療法として様々な分野に用いられています。



最近の研究では、

アロマセラピーによる認知症改善作用



アロマセラピーによる術後の鎮痛効果



アロマセラピーによるストレス軽減効果@看護師



アロマセラピーによる掻痒改善効果@慢性維持透析患者


も示されています。



なお、

日本では、アロマセラピーの精油(エッセンシャルオイル)は雑貨扱いになっており、
品質が玉石混淆です。


したがって、一定以上の品質を有する、質の高いアロマセラピー製品を選ぶ必要があります。


DHCでは、アロマセラピーの関連製品を扱っています。






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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
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ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果

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posted at 23:55 | この記事のURL
植物性食品を中心とした食生活が慢性腎臓病を予防する [2019年05月07日(火)]
臨床腎臓病学の専門ジャーナル(電子版)に、植物性食品を中心とした健康的な食生活が、慢性腎臓病リスクを低下させることを示した疫学研究が、米国のグループ(Johns Hopkins University)から報告されていました。
(Clin J Am Soc Nephrol. 2019 Apr 25.)


慢性腎臓病(CKD)とは、

蛋白尿や腎機能異常(eGFRで判定)といった腎機能障害が3ヵ月以上持続する病態です。

特定の症状が出現することはほとんどありませんが、

CKDは、心筋梗塞など心血管イベントのリスクが高いことが知られています。



これまでの研究により、

適切に準備されたベジタリアン食は、生活習慣病の予防や改善に有用であることが示されています。


一般に、

植物性食品を中心とするベジタリアン食では、

抗酸化作用や抗炎症作用を含む機能性食品素材により、がんをはじめとする生活習慣病の予防効果が考えらます。


例えば、次の報告があります。

ベジタリアン食が糖尿病を改善する:メタ解析


さて、
今回の研究では、
植物ベースの食生活と、慢性腎臓病のリスクおよび腎機能との関連が検証されました。



具体的には、

中高年の14,686名を対象に、

植物ベース食品インデックス、

健康な植物ベース食のインデックスといった食事調査が行われ、

慢性腎臓病(CKD)の発症率や

腎機能の指標(eGFR)との関連が調べられました。 

(Atherosclerosis Risk in Communities studyという研究の一環です。)


24年間(中央値)のフォローアップ期間中、

4343名のCKDが見出されました。


健康的な植物ベース食生活のスコアで5分位での最高群は、

最低群に比べて、

CKD罹患率が14%有意に低下していました。
(HRQ5 versus Q1, 0.86; 95%CI, 0.78 to 0.96; P for trend =0.001)


また、
ベジタリアン食に準じた食事(provegetarian diet)では、CKDの罹患率について、10%の有意なリスク低減が見出されました。
(HRQ5 versus Q1, 0.90; 95% CI, 0.82 to 0.99; P for trend =0.03)


これに対して、
健康的なスコアの低い植物ベース食では、11%のリスク上昇が見出されました。
(HRQ5 versus Q1, 1.11; 95% CI, 1.01 to 1.21; P for trend =0.04)


その他、

健康的な植物ベース食では、

腎機能(eGFR)の低下が有意に抑制されました。


健康的な植物ベース食の遵守によって、CKDの4.1% (95% CI, 0.6% to 8.3%)が予防できると推計されました。


以上のコホート研究データから、

健康的な植物ベース食の遵守による慢性腎臓病の予防効果が示唆されます。




これまでの多くの研究によって、ベジタリアン食摂取群では、非ベジタリアン食摂取群よりも、生活習慣病リスクが低いことが知られています。



ベジタリアン食による心血管疾患リスク低下作用



ベジタリアン食による血圧低下作用@メタ解析


ベジタリアン食が糖尿病を改善する:メタ解析



アメリカ栄養士会(栄養と食事のアカデミー)の機関ジャーナルに、ベジタリアン食に関するポジションステートメントが掲載されています。

--- 米国・栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics、前米国栄養士会から改名)は、
「適切に準備されたベジタリアン食及びビーガン食は、健康的であり、栄養学的に十分であり、いくつかの病気の予防や治療のために、健康上の好影響をもたらす、」
と考えます。

-- ベジタリアン食は、ライスサイクルのすべてのステージ、妊娠中、授乳中、乳幼児、小児、青少年、高齢者、アスリートのいずれにも適切です。

-- 植物性食品を中心とする食事は、動物性食品を多く摂る食事に比べて、より環境的に持続可能なものです。
(more environmentally sustainable)
 その理由は、より少ない天然資源を利用するため、環境負荷がより少ないことです。

-- ベジタリアン食およびビーガン食は、虚血性心疾患、2型糖尿病、高血圧、あるタイプのがん、肥満といった、いくつかの疾患のリスクを低下させます。

-- 飽和脂肪酸の摂取が少なく、野菜・果物・全粒穀類、豆類、大豆製品、種実類(これらはいずれも食物繊維とファイトケミカルが豊富)の摂取が多いことが、ベジタリアン食やビーガン食の特長であり、このため、総コレステロール値やLDL(悪玉)コレステロールが低く、血糖コントロールにも好影響を与えます。
これらの要因が、慢性疾患リスク低減に寄与します。

-- ただし、ビーガン食は、信頼性の高い、ビタミンB12の供給源(強化食品やサプリメント)の利用が必要です。


拙著でもベジタリアン食について、まとめています。

ときどきベジタリアン食のすすめ ビーガン、マクロビオテックから総合栄養学まで





なお、ベジタリアン食であれば何でも健康的になる、というわけではありません。


(例えば、野菜はナシで、パスタにチーズ、パンの組み合わせでも、ラクトオボにはなりますが。)


もちろん、栄養学的にバランスの取れた、適切なベジタリアン食を摂取することが重要です。



一般に、植物性食品の摂取が多いベジタリアン食では、ファイトケミカル・ポリフェノールの摂取が多く、抗酸化作用を介した生活習慣病の予防効果が想定されます。


北米の栄養士会が共同で発表した見解によると、「適切に準備されたベジタリアン食は、健康に有益であり、必要な栄養素を満たしており、いくつかの疾患の予防や治療にも利点がある」とされています。


実際、これまでの疫学研究によって、肉食をする人々に比べて、ベジタリアンでは生活習慣病が少ないことが示されています。

ベジタリアン食による具体的な効果として、肥満、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患、高血圧、脂質異常症、糖尿病、前立腺がん、大腸がんの発症リスクが低下します。

また、日本人ベジタリアンを対象にした調査でも、ベジタリアンは、非ベジタリアンと比べて、体格指数(BMI)、血圧、血中総コレステロール値、中性脂肪値が有意に低いことが見出されています。




DHCでは、良質の植物性食品として、
次のような関連製品を取り扱っています。



DHC発芽玄米



DHC発芽玄米麺



エクストラバージンオリーブオイル










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『天然葉酸』サプリメントは虚偽の表示



ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果

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posted at 23:53 | この記事のURL
糖尿病性腎症での腎機能に対するビタミンDの効果:メタ解析  [2019年03月07日(木)]
腎臓研究の専門ジャーナルに、糖尿病性腎症患者において、ビタミンDサプリメントによる腎機能への作用を検証したメタ解析が報告されていました。
(Kidney Blood Press Res. 2019 Feb 22;44(1):72-87)


ビタミンDは、抗炎症作用を有しており、

腎保護作用も知られています。


今回の研究では、

糖尿病性腎症の患者において、
ビタミンDサプリメント投与による腎機能、炎症マーカー、糖代謝関連指標への作用が検証されました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(Pubmed, Embase, Cochrane Library, and three major Chinese biomedical databases (CNKI, WANGFANG and VIP))

2007年9月から2018年7月の間に収載された論文から、

糖尿病性腎症患者に対して、

ビタミンDサプリメントあるいはその誘導体を投与し、関連指標を測定したランダム化比較試験が検索されました。

20報から、1,464名の糖尿病性腎症患者がメタ解析の対象となりました。


解析の結果、

ビタミンDサプリメント投与によって、

24時間尿中たんぱく質の有意な減少、
[MD = -0.26; 95% CI (-0.34, -0.17); P < 0.00001; I2 = 95%],

UAERの有意な減少、
[MD = -67.36; 95% CI (-91.96, -42.76); P < 0.00001; I2 = 97%],

hs-CRPの有意な減少、
[MD = -0.69; 95% CI (-0.86,-0.53); P < 0.00001; I2 = 0%],

TNF-αの有意な減少、
[MD = -56.79; 95% CI (-77.05, -36.52); P < 0.00001; I2 = 89%]

IL-6の有意な減少、
[MD = -0.73; 95% CI(-1.03, -0.44); P < 0.00001; I2 = 0%]

が見出されました。


一方、

ビタミンDサプリメント投与は、

血中クレアチニン
[MD = -0.83; 95% CI (-3.67,2.02); P = 0.57; I2 = 0%]

eGFR
[MD = 2.13; 95% CI (-2.06, 6.32); P = 0.32; I2 = 0%]

には有意な変化は認められませんでした。


その他、

ビタミンDサプリメントは糖代謝関連指標には有意な変化は認められませんでした。
HbA1c [MD = 0.01; 95% CI (-0.09, 0.11); P = 0.84; I2 = 0%]
FBG [MD = -0.05; 95% CI (-0.29, 0.20); P = 0.70; I2 = 0%]


なお、
ビタミンDサプリメントの種類による層別解析では、
カルシトリオール、alfacalcidol、ビタミンD3のいずれも有意差は認められませんでした。


以上のメタ解析のデータから、

糖尿病性腎症患者において、

ビタミンDサプリメントによる腎機能への好影響及び抗炎症作用が示唆されます。

今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。



近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。


一般に、
健康保持や疾病予防の目的で利用されるビタミンD3サプリメントの摂取量は、
1日あたり
25マイクログラム(1,000IU)から50マイクログラム(2,000IU)です。


ビタミンDは、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な作用を有する脂溶性ビタミンの1種です。

多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。



日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。


日本人2型糖尿病患者の90%以上がビタミンD不足


ビタミンDによるインスリン抵抗性改善作用@2型糖尿病



ビタミンDが2型糖尿病での糖代謝を改善する:メタ解析



ビタミンDによる妊娠糖尿病での糖代謝改善作用:メタ解析


ビタミンD低値が高血糖と相関する:メタ解析




DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。




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ビタミンMが認知症と脳卒中を防ぐ!―日本人が知らない健康長寿のための葉酸の効果


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posted at 23:56 | この記事のURL
葉酸が高血圧患者での慢性腎臓病CKDの進行を抑制@CSPPTサブ解析 [2019年02月16日(土)]
米国医学ジャーナル(JAMA)に、ACE阻害薬を服用中の高血圧患者において、葉酸サプリメントの追加が慢性腎臓病(CKD)での腎機能低下の抑制に有用であることを示した大規模研究が、中国のグループから報告されていました。
(JAMA Intern Med. 2016 Oct 1;176(10):1443-1450.)



葉酸サプリメントの投与によって、血中ホモシステイン値が低下し、

ホモシステインによる血管内皮障害が抑制されることで、

動脈硬化性疾患のリスクが低下すると考えられます。

(高ホモシステイン血症は、動脈硬化の確立したリスク因子です。)


先行研究であるCSPPTでは、高血圧患者において、降圧剤と葉酸(800&#13197;)の併用による初発の脳卒中の予防効果(一次予防効果)が示されています。
(中国脳卒中一次予防試験China Stroke Primary Prevention Trial [CSPPT])


さて、
今回の研究では、

葉酸強化策が行われていない状況において、

葉酸サプリメントによる腎機能への作用が検証されました。

(日本や中国を除く世界80カ国以上で、葉酸は穀類に強制添加されています。)


具体的には、

20,702名の高血圧患者を対象にした、

中国脳卒中一次予防試験(China Stroke Primary Prevention Trial)の一環として、


二重盲検臨床試験として、

CSPPT研究の被験者から、推算糸球体濾過量(eGFR)が30 mL/min/1.73 m2以上の15&#8239;104名(平均年齢60歳)を対象に、
(軽症から中等度の慢性腎臓病CKDを有する被験者1671名も含む)


・葉酸800&#13197;+エナラプリル10mg併用投与群:7,545名、

・エナラプリル10mg単独投与群: 7,559名

の2群について、4.4年間(中央値)の介入が行われ、


主アウトカムとして、
CKDの進展であり、
(試験開始時にeGFRが60 mL/min/1.73 m2以上であった被験者が30%以上減少した場合、あるいは60 mL/min/1.73 m2未満になった場合、もしくは、試験開始時に60 mL/min/1.73 m2未満であった群でeGFRが50%以上低下した場合、あるいは、末期腎不全ESRD発症となった場合のいずれかで定義)

副アウトカムは、
主アウトカムに加えて、全死亡率や腎機能の低下、eGFRの低下割合、およびこれらの複合イベントです。


解析の結果、


主アウトカムを生じた被験者は、

エナラプリル単独群では164名、

エナラプリル+葉酸併用群では 132名

でした。



降圧剤単独群に比べて、

葉酸併用群では、

主アウトカムになるリスク(つまりCKDの進行リスク)が21%有意に低下していました。
( OR, 0.79; 95% CI, 0.62-1.00)

また、併用群では、
年間のeGFRの低下率が、有意に抑制されていました。
(1.28% vs 1.42% per year; P&#8201;=&#8201;.02)


特に、
試験開始時にCKDであった被験者では、

葉酸の併用によって、

主アウトカムのイベントリスクが、56%減少しました。
(OR, 0.44; 95% CI, 0.26-0.75)

また、
腎機能の急速な低下リスクが33%有意に減少、
(OR, 0.67; 95% CI, 0.47-0.96)

複合イベントリスクが38%有意に減少
(OR, 0.62; 95% CI, 0.43-0.90)

しました。

さらに、
腎機能の低下速度が44%有意に減少しました。
(0.96% vs 1.72% per year, P&#8201;<&#8201;.001)


一方、
試験開始時にCKDではなかった群では、

主エンドポイントについて、両群間での有意差は見出されませんでした。

以上のデータから、

葉酸強制添加が行われていない地域では、

エナラプリル単独投与群よりも、

エナラプリル+葉酸併用群のほうが、

軽症から中等度のCKDの進行抑制に有用であると考えられます。




血中ホモシステイン値が低いと、脳卒中や心血管疾患の発症率が低いことが示されています。


葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析


葉酸サプリメントはACE阻害剤との併用で脳卒中を31%低減する


葉酸の摂取が多いと認知症が半減:フランスでの研究


また、

葉酸サプリメントによる認知症への作用を検討した研究もあります。

例えば、


葉酸サプリメントが軽度認知障害(MCI)を改善する 


葉酸サプリメントによる認知機能改善効果
といった報告があります。

今回の研究に関連した別のサブ解析も知られています。

葉酸が網膜アテローム性動脈硬化症リスクを予防@糖尿病合併高血圧症患者



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葉酸は、食品にも含まれますが、プテロイルポリグルタミン酸という形であり、利用効率は50%です。

一方、サプリメントに利用されている合成された葉酸は、プテロイルモノグルタミン酸であり、生体での利用効率が85%と高いことが特徴です。


葉酸サプリメントの利用は、中高年の動脈硬化予防の点からも推奨されます。


日本での食事摂取基準では、葉酸は、240&#13197;の摂取が推奨されています。
一方、葉酸代謝にかかわる遺伝子変異により、約16%の日本人では、多めの葉酸摂取が必要です。

そこで、天然型よりも安定して吸収率が高い合成型の葉酸サプリメントを400マイクログラムの摂取が推奨されます。


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posted at 23:52 | この記事のURL
食物繊維の摂取と糖尿病性腎臓病(DKD)の関係:系統的レビュー [2019年02月15日(金)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、食物繊維の摂取と、糖尿病性腎臓病(DKD)での腎機能への影響を調べた系統的レビューが報告されていました。
(Nutrients. 2019 Feb 6;11(2).)


糖尿病性腎臓病(DKD)は、糖尿病性腎症(DN)とは異なる新しい概念です。


DKDでは、DNの典型的な経過と異なり、顕性アルブミン尿を伴わないままGFRが低下します。


DKDには、加齢や高血圧を背景とした動脈硬化や脂質異常症の関与があることから、
典型的なDNを含む、糖尿病の病態が関与するCKD全般を包括した概念です。




食物繊維は、がんをはじめとする生活習慣病のリスク低減に有用です。

例えば、次の報告があります。



食物繊維10gで全死亡率が11%低下:メタ解析


食物繊維の摂取による心血管リスク低下効果:メタ解析



食物繊維の摂取が2型糖尿病リスクを低減する:メタ解析



食物繊維の摂取による高血圧リスク低減効果




食物繊維によるがんリスク低減効果:メタ解析



食物繊維の摂取は、食後血糖の上昇抑制作用を介して、糖尿病における非薬物療法、食事療法として意義があります。


今回の系統的レビューでは、

食物繊維の摂取と、糖尿病性腎臓病(DKD;diabetic kidney disease)との関連が検証されました。

具体的には、

主要医学データベースから、

糖尿病患者において、

DKDに対する食物繊維の摂取(食物繊維のサプリメント、あるいは食物繊維の豊富な食事)による腎機能へのアウトカム(アルブミン尿、タンパク尿、eGFR)を調べた研究が検索され、

1814研究から48報が調べられ、

最終的に、

7報、 161名の患者、 平均年齢58.3歳 49%が女性が対象となりました。

試験は、3つのカテゴリー

ベジタリアン食、

DASH食、

食物繊維サプリメントに分けられました。


2報はサプリメント、
5報が食事療法でした。

まず、
3試験において、
ベジタリアン食はアルブミン尿を減少しました。
(うち2試験は1型DM、もう1試験は2型DM患者)

1試験では、1型DMのeGFRの改善も認められました。


以上のデータから、

DKDに対するベジタリアン食としての食物繊維の摂取による腎機能への好影響が示唆されます。

ただし、さらに厳密な介入研究による検証が必要な分野と考えられます。



食物繊維は、がんをはじめとする生活習慣病のリスク低減に有用です。

最近の研究では、次の報告があります。

食物繊維10gで全死亡率が11%低下:メタ解析


食物繊維の摂取と全死亡率・心血管疾患死・がん死亡の低下



10グラムの食物繊維が膵臓がんリスクを12%低下:メタ解析



10グラムの食物繊維が乳がんリスクを4%低下:メタ解析


毎日10グラムの食物繊維摂取で大腸がんリスクが10%低下




食物繊維含有玄米食による2型糖尿病の血糖コントロール改善作用



厚労省による国民健康栄養調査では、
日本人の男女とも、一日あたりの食物繊維の摂取不足が示されています。

教科書的には、
もっと食物繊維をとりましょう
となりますが、実際に充足されていない状況が何十年も続いているわけですので、

補完的に、健康食品/サプリメントで食物繊維を補い、健康増進や疾病予防に利用することが合理的と考えます。



DHCでは、食物繊維含有サプリメントを製品化しており、1日1包の摂取で、日本人に不足している食物繊維の量が充足できるように設計されています。


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国民健康栄養調査では、男女とも食物繊維の摂取量が推奨量よりも数グラム程度、少ないことが示されています。DHC食物繊維1包の追加で不足分を満たすことができます。




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グルコサミンの風評被害by整形外科医 


サプリメントがファーストラインとなる病態:レビュー 


研究と利害の衝突@抗インフルエンザウイルス剤


研究と利害の衝突についてのルール作成


コクランの妥当性



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コエンザイムQ10が慢性腎臓病(CKD)の内分泌代謝指標を改善:メタ解析 [2018年11月23日(金)]
今月の薬理学研究の専門ジャーナル(電子版)に、慢性腎臓病(CKD)において、コエンザイムQ10による内分泌代謝改善作用を示した系統的レビュー/メタ解析が報告されていました。
(Curr Pharm Des. 2018 Nov 11.)


コエンザイムQ10は、内在性の脂溶性抗酸化成分であり、ミトコンドリア機能維持に重要な役割を果たしています。

コエンザイムQ10の機能性は、抗酸化作用とATP産生能を介して発揮されます。


コエンザイムQ10サプリメントは、ベーシックサプリメントとして、生活習慣病やヘルシーエイジングのために広く推奨できます。
(もちろん、私も摂っています。)


さて、
今回の系統的レビュー/メタ解析では、

慢性腎臓病(CKD)患者において、

コエンザイムQ10サプリメントによる内分泌代謝マーカーへの作用が検証されました。


具体的には、主要医学データベースを用いて、
(PubMed, Cochrane Library, and Web of Science databases, Scopus, EMBASE)

2018年7月までの収載論文が検索され、
721報の関連論文から、

ランダム化比較試験(RCT)7報が、メタ解析の対象となりました。


メタ解析の結果、

CKD患者において、

コエンザイムQ10サプリメントによって、

総コレステロール値の有意な低下、
(SMD=-0.58; 95% CI, -0.94, -0.21; P=0.002; I2: 54.9)

LDLコレステロール値の有意な低下
(SMD=-0.47; 95% CI, -0.78, -0.17; P=0.003; I2: 00.0)

MDAの有意な低下
(SMD=-3.0; 95% CI, -5.10, -0.90; P=0.005; I2: 95.4)


血中クレアチニン値の有意な低下、
(SMD=-1.65; 95% CI, -2.75, -0.54; P=0.003; I2: 95.0)

が見出されたということです。

なお、

中性脂肪値
(SMD=-0.35; 95% CI, -0.82, 0.12; P=0.14; I2: 72.3)

HDL-コレステロール値
(SMD=-0.00; 95% CI, -0.22, 0.21; P=0.97; I2: 47.3)

空腹時血糖値
(SMD=0.00; 95% CI, -0.60, 0.61; P=0.99; I2: 80.0), insulin

インスリン値
(SMD=-0.02; 95% CI, -1.03, 1.00; P=0.97; I2: 86.2),

インスリン抵抗性(HOMA-IR)
(SMD=0.11; 95% CI, -0.99, 1.22; P=0.84; I2: 88.3),

CRP値
(SMD=-0.20; 95% CI, -0.44, 0.04; P=0.10; I2: 0.00)

では、コエンザイムQ10投与による有意な変化は検出されませんでした。



以上、今回のメタ解析から、

慢性腎臓病(CKD)患者において、

コエンザイムQ10サプリメント投与による脂質代謝改善作用・抗酸化作用、腎機能への好影響が示唆されます。

(なお、糖代謝と炎症関連マーカーでは、有意な作用は検出されていませんが、効果がないということではなくて、あくまで、今回のメタ解析では、有意差をもって検出はできなかったということです。




生活習慣病や慢性消耗性疾患の患者では、同年代の健常者に比べて、内在性コエンザイムQ10が減少していることも示唆されています。


サプリメントのコエンザイムQ10には、酸化型コエンザイムQ10であるユビキノンと、

還元型コエンザイムQ10のユビキノールの2種類があります。

酸化型CoQ10は、摂取後に体内で還元型に変換されて、作用します。




コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。




還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。



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慢性維持透析におけるアロマセラピーの有用性:系統的レビュー [2018年08月05日(日)]
今月の補完療法の専門ジャーナルに、慢性維持透析患者において、アロマセラピー(芳香療法)の有用性を検証した系統的レビューが、イランのグループ(Zahedan University of Medical Sciences)から報告されていました。
(Complement Ther Clin Pract. 2018 Aug;32:130-138.)


昨日に続いて、アロマセラピーの論文を読んでみました。


慢性維持透析患者では、さまざまな不定愁訴が認められ、それらに対する補完代替医療の有用性が示唆されてきました。


今回の系統的レビューでは、

慢性維持透析に伴う合併に対するアロマセラピーの有用性に関する文献調査が行われました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(PubMed, Google Scholar, Web of Science, CINHAL, EMBASE and Scopus)


2017年12月30日までの収載論文が検索されました。


対象論文を解析の結果、

アロマセラピーによって、

慢性維持透析患者にみられる合併症の軽減、

具体的には、

不安、疲労、掻痒感、動静脈瘻の穿刺の疼痛、睡眠の質、うつ、ストレス、頭痛

に対する軽減作用が見出されたということです。


また、

QOLの改善を示した研究も知られています。


以上の系統的レビューから、

慢性維持透析患者にみられる合併症や不定愁訴に対して、

アロマセラピーによる有用性が示唆されます。


先行研究では、
次の報告があります。

アロマセラピーによる掻痒改善効果@慢性維持透析患者


も示されています。



なお、
日本では、アロマセラピーの精油(エッセンシャルオイル)は雑貨扱いになっており、
品質が玉石混淆です。


したがって、一定以上の品質を有する、質の高いアロマセラピー製品を選ぶ必要があります。


DHCでは、アロマセラピーの関連製品を扱っています。




機能性食品素材・サプリメントでは、抗炎症作用や抗酸化作用を有する成分があり、人工透析患者に対する効果が示唆されています。

(腎不全・維持透析患者のためのサプリメント)


例えば、疫学研究では、魚油/オメガ3系脂肪酸の摂取が多いと、人工透析患者の生存率が向上する、というデータが知られています。
(Am J Kidney Dis. 2011 Aug;58(2):248-56.)


また、腎不全患者の新規透析用動静脈グラフト術後経過に対する魚油サプリメントの効果を示したランダム化比較試験も示されています。


その他、次のような報告も知られています。


葉酸サプリメントによる末期腎不全患者の死亡率低下効果



腹膜透析患者におけるビタミンCとEの抗酸化作用



維持透析患者でのビタミンEの抗酸化作用



・慢性血液透析患者に対するビタミンD3サプリメントの有用性



・腎不全患者の透析用動静脈グラフトに対する魚油サプリメントの効果



・ビタミンD高値は腎結石症との相関なし




・還元型コエンザイムQ10による腎機能改善作用



・ビタミンD3+カルシウムサプリメントによる効果@慢性腎臓病患者



・ビタミンD不足の腎臓移植患者ではタンパク尿が認められる



・人工透析患者におけるαリポ酸の効果



・ビタミンDによる慢性腎臓病の死亡率低下作用



・末期腎疾患患者におけるビタミンDサプリメントの効果







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糖尿病性腎症でのビタミンEの抗酸化作用 [2018年06月15日(金)]
腎臓病研究の専門ジャーナルに、糖尿病性腎症患者において、高用量のビタミンEによる抗酸化作用や心血管リスク因子への働きを検証した臨床研究が、イランのグループから報告されていました。
(Iran J Kidney Dis. 2018 May;12(3):156-162.)


ビタミンEは、抗酸化作用を有しており、ベーシックサプリメントとして生活習慣病の予防作用が示唆されます。

糖尿病性腎症の患者では、ビタミンEの抗酸化作用による効果を享受できると考えられます。


そこで、今回の研究では、

高用量のビタミンEサプリメント投与による糖尿病性腎症患者での心血管リスクマーカー及び酸化ストレスマーカーへの作用が検証されました。


具体的には、

ランダム化比較試験として、

糖尿病性腎症患者54名を対象に、

・ビタミンE (800 IU/日)投与群、

・偽薬投与群

の2群について12週間の介入が行われ、

介入の前後で抗酸化及び内分泌代謝関連指標が調べられています。


解析の結果、

偽薬投与群に比べて、

ビタミンEサプリメント投与群では、

血中総コレステロール値の有意が減少、
(-14.3 ± 29.9 mg/dL versus -0.8 ± 13.1 mg/L, P = .03)

LDLコレステロール値の有意な減少、
(-16.4 ± 28.5 mg/dL versus 0.1 ± 17.2 mg/L, P = .01)

総コレステロール/LDL比の有意な減少、
(-0.5 ± 0.7 versus 0.1 ± 0.5, P = .001)

ビタミンE値の有意な上昇
(39.7 ± 12.4 nmol/mL versus -0.5 ± 1.3 nmol/mL, P < .001)

HDLコレステロール値の有意な上昇
(1.4 ± 3.7 versus -2.1 ± 5.1 mg/L, P = .006)、

血中グルタチオンの有意な上昇
といった変化が見出されたということです。


以上のデータから、

糖尿病性腎症患者において、
高用量のビタミンEの12週間投与による脂質代謝改善作用と抗酸化作用が示唆されます。

今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。


ビタミンEについては、下記の報告があります。

ビタミンEサプリメントによるCRP低下効果:メタ解析


ビタミンEのメタ分析:脳出血リスクと脳梗塞予防



抗酸化サプリメントと死亡率のメタ分析 


抗酸化サプリメントのメタ分析@コクランレビュー



ビタミンEによる前立腺がんリスク低下作用 


高用量のビタミンEは骨粗鬆症のリスクではない




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posted at 23:56 | この記事のURL
適度なアルコールの摂取は腎臓病のリスクを低下 [2018年04月18日(水)]
臨床腎臓学の専門ジャーナル(電子版)に、アルコールの摂取と、タンパク尿との関連について検証した観察研究が、大阪大学のグループから報告されていました。
(Clin Exp Nephrol. 2018 Mar 29.)


適度なアルコールの摂取は、生活習慣病リスクの低減と関連することが示唆されてきました。

慢性腎臓病では、アルコール摂取の用量依存性と疾患リスクとの相関について、明確なデータは示されていません。


そこで、今回のコホート研究では、

腎臓病の指標とアルコール摂取との関連が検証されました。


具体的には、

2008年4月〜2010年3月の間に、健康診断を受診した、
男性88,647名、女性88,925名を対象に、

尿検査で尿タンパクが陽性ではなく(&#8804;&#8201;±)、
eGFRが60 mL/min/1.73 m2以上の被験者について、

自己式食事調査でのアルコールの摂取と、

その後のタンパク尿(尿試験紙で&#8805;&#8201;1&#8201;+&#8201;or &#8805;&#8201;2&#8201;+)との関連が検証されました。


中央値で1.8年間のフォローアップの結果、


男性5416名 (6.1%)、女性3262名 (3.7%)が、尿タンパク陽性(&#8805;&#8201;1&#8201;+)となりました。


解析の結果、

まず、

男性では、

アルコールの摂取と尿タンパク陽性との間にU-shapeの相関が見出されました。

1日あたりのアルコール摂取量が、
飲酒は稀の群、
飲酒はときどきという群、
毎日摂取群:19グラム以下、
毎日摂取群:20-39グラム、
毎日摂取群:40-59グラム、
毎日摂取群:60グラム以上
の各群に対して、

罹患率はそれぞれ、
1.00 (reference), 0.86 (0.79-0.94), 0.70 (0.64-0.78), 0.82 (0.75-0.90), 1.00 (0.90-1.11), 1.00 (0.85-1.17)
でした。

また、
女性では、J-shapeの相関が見出されました。

[1.00 (reference), 0.81 (0.75-0.87), 0.74 (0.64-0.85), 0.93 (0.78-1.11), 1.09 (0.83-1.44), 1.45 (1.02-2.08)]


同様の相関は、
尿タンパクが2&#8201;+&#8201;以上の群でも、男女ともに認められています。



以上のデータから、

男女ともに、

適度なアルコールの摂取と、

タンパク尿リスク低減との間に有意な相関が見出されました。

なお、
女性では、1日あたり60グラムのアルコール相当量の飲酒は、タンパク尿リスクを上げる相関が示唆されます。
(男性では、U-shapeであったことから、女性のほうが、過度な飲酒でのリスク感受性が示唆されます。)



アルコール飲料と疾病リスク低減について、次の報告があります。



適度のアルコールの摂取が2型糖尿病リスクを低減:メタ解析


ビールの消費が多いとアルツハイマー病リスクが低減?


ワインの摂取がうつ病リスクを抑制



DHCでは、アルコール飲料の製造販売も行っています。


DHCビール








(注意:
未成年の飲酒は禁止されています。
妊婦の飲酒は胎児に悪影響を及ぼすため、妊娠を考えている場合や妊娠の可能性がある場合には飲酒は控えましょう。
一般成人でも、適量を超える飲酒は有害です。
また、医薬品服用時には相互作用を生じることがあります。)




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維持透析患者における亜鉛サプリメントでの栄養状態改善作用:メタ解析 [2018年02月24日(土)]
慢性維持透析患者において、亜鉛サプリメントによる栄養状態の改善作用を示した系統的レビュー/メタ解析が、中国のグループ(Guangzhou University of Chinese Medicine)から報告されていました。
(Biomed Res Int. 2017;2017:1024769.)



亜鉛は、必須ミネラルの1種であり、体内の様々な酵素反応に関与しています。

平均的な日本人では、亜鉛の摂取不足が厚労省の調査で示されています。




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さて、
今回の研究では、

慢性維持透析患者において、

亜鉛サプリメントの利用による栄養状態、脂質代謝、抗酸化・抗炎症への作用が検証されました。


具体的には、

亜鉛サプリメントを投与したランダム化比較対象試験を対象に系統的レビュー/メタ解析が行われ、

病態別の層別解析が行われています。


解析の結果、

亜鉛サプリメント投与によって、

血中亜鉛濃度の有意な上昇
(WMD = 28.489; P < 0.001)

食事からのたんぱく質の摂取の有意な増加、
(WMD = 8.012; P < 0.001)

抗酸化能の有意な亢進
(WMD = 357.568; P = 0.001)

炎症関連指標(CRP)の有意な低下、
(WMD = -8.618; P = 0.015)

過酸化脂質(MDA)の有意な低下、
(WMD = -1.275; P < 0.001)

が見出されました。

なお、脂質代謝指標では有意差は認められませんでした。

メタ回帰分析では、

血中亜鉛濃度は、介入時間との有意な相関が示されています。
(β = 0.272; P = 0.042)

また、人種間での差も示されました。
(P = 0.023)


以上のデータから、

慢性維持透析患者において、

亜鉛サプリメントの投与による栄養状態の改善作用が示唆されます。




機能性食品素材・サプリメントでは、抗炎症作用や抗酸化作用を有する成分があり、人工透析患者に対する効果が示唆されています。

(腎不全・維持透析患者のためのサプリメント)


例えば、疫学研究では、魚油/オメガ3系脂肪酸の摂取が多いと、人工透析患者の生存率が向上する、というデータが知られています。
(Am J Kidney Dis. 2011 Aug;58(2):248-56.)


また、腎不全患者の新規透析用動静脈グラフト術後経過に対する魚油サプリメントの効果を示したランダム化比較試験も示されています。


その他、次のような報告も知られています。


葉酸サプリメントによる末期腎不全患者の死亡率低下効果



腹膜透析患者におけるビタミンCとEの抗酸化作用



維持透析患者でのビタミンEの抗酸化作用



・慢性血液透析患者に対するビタミンD3サプリメントの有用性



・腎不全患者の透析用動静脈グラフトに対する魚油サプリメントの効果



・ビタミンD高値は腎結石症との相関なし




・還元型コエンザイムQ10による腎機能改善作用



・ビタミンD3+カルシウムサプリメントによる効果@慢性腎臓病患者



・ビタミンD不足の腎臓移植患者ではタンパク尿が認められる



・人工透析患者におけるαリポ酸の効果



・ビタミンDによる慢性腎臓病の死亡率低下作用



・末期腎疾患患者におけるビタミンDサプリメントの効果





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慢性維持透析患者でのポリフェノールによる内分泌代謝改善作用:メタ解析 [2017年12月15日(金)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、慢性維持透析患者において、ポリフェノールによる内分泌代謝への作用を検証したメタ解析が、オーストラリアのグループ(La Trobe University)から報告されていました。
(Nutrients. 2017 Dec 11;9(12).)


末期腎障害患者では、

心血管疾患による死亡率の上昇が知られています。


ポリフェノールやファイトケミカルは、抗酸化作用、抗炎症作用を介して、心血管疾患リスクを低下させることがわかっています。



今回、人工透析/慢性維持透析患者でのポリフェノールによる内分泌代謝指標への作用が検証されました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(Cochrane, MEDLINE, Embase, CINAHL)



慢性維持透析患者での脂質指標、炎症、酸化ストレス、血圧について、ポリフェノールの介入による作用を検証した研究が検索され、

12報が解析の対象となりました。


ポリフェノールの豊富な介入として、

・大豆、

・ココア、

・ザクロ、

・グレープ、

・ウコン

が用いられています。



解析の結果、

ポリフェノールの豊富な介入により、

拡張期血圧の有意な低下、
(-5.62 mmHg (95%CI -8.47, -2.78); I&#178; = 2%; p = 0.0001)

中性脂肪値の有意な低下、
(MD -26.52 mg/dL (95% CI -47.22, -5.83); I&#178; = 57%; p = 0.01)

ミエロペルオキシダーゼの有意な減少
(MD -90.10 (95% CI -135.84, -44.36); I&#178; = 0%; p = 0.0001)

が認められたということです。


研究でのバイアスは、低いか不明でした。


今回のレビュー/メタ解析から、

人工透析/慢性維持透析患者において、

ポリフェノール類の摂取による血圧や脂質の改善、酸化ストレスの軽減といった作用が示唆されます。




DHCでは、ポリフェノール含有サプリメントを製品化しています。



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機能性食品素材・サプリメントでは、抗炎症作用や抗酸化作用を有する成分があり、人工透析患者に対する効果が示唆されています。

(腎不全・維持透析患者のためのサプリメント)


例えば、疫学研究では、魚油/オメガ3系脂肪酸の摂取が多いと、人工透析患者の生存率が向上する、というデータが知られています。
(Am J Kidney Dis. 2011 Aug;58(2):248-56.)


また、腎不全患者の新規透析用動静脈グラフト術後経過に対する魚油サプリメントの効果を示したランダム化比較試験も示されています。


その他、次のような報告も知られています。


葉酸サプリメントによる末期腎不全患者の死亡率低下効果



腹膜透析患者におけるビタミンCとEの抗酸化作用



維持透析患者でのビタミンEの抗酸化作用



・慢性血液透析患者に対するビタミンD3サプリメントの有用性



・腎不全患者の透析用動静脈グラフトに対する魚油サプリメントの効果



・ビタミンD高値は腎結石症との相関なし




・還元型コエンザイムQ10による腎機能改善作用



・ビタミンD3+カルシウムサプリメントによる効果@慢性腎臓病患者



・ビタミンD不足の腎臓移植患者ではタンパク尿が認められる



・人工透析患者におけるαリポ酸の効果



・ビタミンDによる慢性腎臓病の死亡率低下作用



・末期腎疾患患者におけるビタミンDサプリメントの効果








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葉酸が腹膜透析(CAPD)患者の死亡率を減少する [2017年11月24日(金)]
今月の血液浄化研究の専門ジャーナルに、葉酸サプリメントによる、持続性自己管理腹膜透析(CAPD)患者の死亡率への作用を検証した臨床研究が、中国のグループ(Sun Yat-Sen University)から報告されていました。
(Blood Purif. 2017 Nov 22;45(1-3):28-35.)


葉酸は、水溶性ビタミンB群の1種であり、ホモシステインを代謝して、高ホモシステイン血症を改善する作用を有しています。

葉酸サプリメントは、動脈硬化を予防し、脳卒中や認知症のリスクを低下させるというエビデンスが確立しています。

葉酸サプリメントの投与によって、血中ホモシステイン値が低下し、

ホモシステインによる血管内皮障害が抑制されることで、

動脈硬化性疾患のリスクが低下します。

さて、

今回の研究では、

CAPD(持続携行式自己腹膜透析法)患者において、

葉酸サプリメントによる死亡率への作用が検証されました。


具体的には、

1,358名の患者を対象に、

葉酸(FA)への暴露が、葉酸の用量とフォローアップ期間の累積から求められました(FA%)。


FA%のカットオフ値は、34%未満であり、

フォローアップ期間の中央値は
40.7ヵ月でした。



FAが34%を超える場合、

全死亡率が36%低下、
(adjusted hazard ratios [HRs] 95% CI 0.64 [0.48-0.85])


心血管死亡率が33%低下
(HR 0.67, 95% CI 0.47-0.97)

という相関が見出されました。

さらに、

FAが10%高くなるごとに、

全死亡率は7.5%低下、
(0.925、95% CI 0.879-0.973)

心血管死亡率は7.4%低下
(0.926、95% CI 0.869-0.988)

という関連が見出されました。


以上のデータから、

CAPD患者において、

葉酸サプリメントによる全死亡率の低下、および、心血管死亡率の低下が示唆されます。




葉酸サプリメントは、動脈硬化を予防し、脳卒中や認知症のリスクを低下させるというエビデンスが確立しています。

葉酸サプリメントの投与によって、血中ホモシステイン値が低下し、

ホモシステインによる血管内皮障害が抑制されることで、

動脈硬化性疾患のリスクが低下すると考えられます。


実際、これまでの観察研究や疫学研究において、
血中ホモシステイン値が低いと、脳卒中や心血管疾患の発症率が低いことが示されています。


葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析


葉酸サプリメントはACE阻害剤との併用で脳卒中を31%低減する

葉酸は、食品にも含まれますが、プテロイルポリグルタミン酸という形であり、利用効率は50%です。

一方、サプリメントに利用されている合成された葉酸は、プテロイルモノグルタミン酸であり、生体での利用効率が85%と高いことが特徴です。


これまでの観察研究や疫学研究において、
血中ホモシステイン値が低いと、脳卒中や心血管疾患の発症率が低いことが示されています。


葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析


葉酸サプリメントはACE阻害剤との併用で脳卒中を31%低減する

葉酸は、食品にも含まれますが、プテロイルポリグルタミン酸という形であり、利用効率は50%です。

一方、サプリメントに利用されている合成された葉酸は、プテロイルモノグルタミン酸であり、生体での利用効率が85%と高いことが特徴です。





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血中マグネシウムが低いと死亡率が高い@慢性腎臓病患者 [2017年10月31日(火)]
今月の腎臓病研究の専門ジャーナルに、慢性腎臓病(CKD)患者において、血中マグネシウム値と死亡率との関連を調べた研究が、米国のグループ(University of Texas Southwestern Medical Center)から報告されていました。
(Nephrol Dial Transplant. 2017 Oct 25.)


一般に、

血中マグネシウムの低値は、死亡率の上昇、心血管疾患リスクの上昇などを生じます。



マグネシウムが糖尿病のリスク低下に有用:メタ解析




マグネシウムによる高血圧改善作用:メタ解析




今回の研究では、


慢性腎臓病(CKD)の有無と、

血中マグネシウムと死亡率との関連が検証されました。

(多民族ダラス心臓研究:multiethnic Dallas Heart Study (DHS) というコホート研究の一環です。)

具体的には、

血中マグネシウムの3分位と、

全死亡率、心血管死イベント、心血管疾患(CVS)サロゲートマーカーなどとの関連が調べられています。


フォローアップ期間の中央値は、

12.3年でした。

(11.9-12.8, 25th percentile-75th percentile).


3551名の被験者の中で、

306名 (8.6%)が慢性腎臓病(CKD)を有していました。


血中マグネシウムの値は、

CKD患者では2.08&#8201;±&#8201;0.19&#8201;mg/dL
(0.85&#8201;±&#8201;0.08&#8201;mM, mean&#8201;±&#8201;SD)

非CKD患者では2.07&#8201;±&#8201;0.18&#8201;mg/dL
(0.85&#8201;±&#8201;0.07&#8201;mM)

でした。

フォローアップ期間中、

329例の死亡例(全死亡)、

306例の心血管死亡あるいはイベント、

が認められました。


交絡因子で補正後、

血中マグネシウムの値が0.2&#8201;mg/dL低下すると、

CKDの有無にかかわらず、
全死亡率が20−40%上昇しました。

CKD患者では、

血中マグネシウム値が三分位で最低群では、

最高群に比べて、全死亡率が2倍以上でした。



以上のデータから、

今回のDHSコホート研究では、

慢性腎臓病(CKD)患者において

血中マグネシウム低値(1.4-1.9&#8201;mg/dL; 0.58-0.78&#8201;mM)と、全死亡率上昇との間に有意な相関が見出されました。

今後、介入試験による検証が期待される分野です。




先行研究では、次の報告があります。



マグネシウムが糖尿病のリスク低下に有用:メタ解析




マグネシウムによる高血圧改善作用:メタ解析



マグネシウムの摂取が多いと日本人男性の心臓病リスクが低下:JPHC研究

マグネシウムが女性の健康寿命を延長する 




平均的な日本人の食生活では、カルシウムもマグネシウムも不足しています。


DHCでは、カルシウムマグサプリメントをお勧めしています。


カルシウム/マグ
1日3粒あたり
カルシウム360mg、
マグネシウム206mg、
ビタミンD(ビタミンD3)〈88IU〉2.2μg、
CPP(カゼインホスホペプチド)9.7mg




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小児糖尿病の腎障害に対する補完療法としてのカルノシンの働き [2017年07月30日(日)]
今月の小児糖尿病学の専門ジャーナル(電子版)に、小児糖尿病の腎障害に対するカルノシンの作用を調べた臨床研究が、エジプトのグループ(Ain shams University)から報告されていました。
(Pediatr Diabetes. 2017 Jul 26.)




カルノシンは、イミダゾールジペプチドの1種です。

産官学による研究で,抗疲労作用という機能性が示された成分です。


また、
これまでの基礎研究では、

カルノシンによる糖尿病や心臓病への有用性が示唆されています。


最近では、次のような研究が知られています。


カルノシンによる2型糖尿病リスク低減作用


アンセリンによる認知機能・身体機能改善作用




さて、今回の研究では、

小児糖尿病での腎障害に対するカルノシンの働きが検証されました。


糖尿病性腎障害では、

酸化ストレスが病態進展の原因となることから、

活性酸素のスカベンジャーとしてのカルノシンの作用を調べた、という背景です。




具体的には、

ランダム化偽薬対照試験として、

糖尿病性腎症を有しており、
ACE阻害剤を服用している小児糖尿病患者90名を対象に、


・カルノシン(1g/日)投与群:45名、

・偽薬投与群:45名

の2群について、
12週間の投与が行われ、

糖代謝(HbA1c)、尿細管障害の指標であるα1-マイクログロブリン(α1-m, A1M)、総抗酸化能、MDA(過酸化脂質)などが調べられています。


投与開始の時点では、

臨床指標および検査指標において両群間に差はありませんでした。



解析の結果、

12週間のカルノシン投与(1g/日)によって、

投与前に比べて、
および
偽薬投与群に比べて、
(P&#8201;<&#8201;.001)

HbA1cの有意な低下
(8.2&#8201;±&#8201;2.1% vs 7.4&#8201;±&#8201;1.3%)

UAEの有意な低下、
(91.7 vs 38.5&#8201;mg/g creatinine)

A1Mの有意な低下、
(16.5&#8201;±&#8201;6.8&#8201;mg/L vs 9.3&#8201;±&#8201;6.6&#8201;mg/L)

MDAの有意な低下
(25.5&#8201;±&#8201;8.1 vs 18.2&#8201;±&#8201;7.7&#8201;nmol/mL)

TAC(総抗酸化能)の有意な増加
(P&#8201;<&#8201;.001)

が見出されました。


なお、有害事象は示されていません。


また、
カルノシン投与群では、

投与前のTAC値は、

HbA1c値
(r&#8201;=&#8201;-0.58, P&#8201;=&#8201;.04)
および
A1M値
(r&#8201;=&#8201;-0.682, P&#8201;=&#8201;.015)
と有意な負の相関が見出されています。




以上のデータから、

ACE阻害剤服用中で、腎障害を有する1型糖尿病小児患者において、

L-カルノシン(1g/日)の12週間の投与により、

抗酸化能の亢進、

糖代謝指標の改善、

腎障害指標の改善といった作用が示唆されます。


今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。




DHCでは,
イミダゾールペプチドサプリメントを製品化しています。


イミダゾールペプチドは,イミダゾール基を有するアミノ酸結合体の総称です。

近年、イミダゾールジペプチドが,抗疲労を有する機能性成分・サプリメントとして利用されるようになりました。

産官学による研究で,抗疲労作用という機能性が示された成分です。


アンセリンanserineやカルノシンcarnosineといった成分があります。

東南アジアの栄養ドリンク剤には,トリ胸肉エキスを利用したものがあります。

トリ(鶏)胸肉抽出物は,CBEX(Chicken Breast Extract)として知られる機能性食品素材です。

トリ胸肉中にはイミダゾールジペプチドであるカルノシンやアンセリンが豊富に含まれており,予備的な臨床研究では,トリ胸肉抽出物(イミダゾールジペプチドとして400mg含有)投与による抗疲労効果が示されています。


イミダゾールジペプチド(カルノシンおよびアンセリン)は,抗酸化作用を有し,活性酸素による組織傷害に対する保護作用を示します。

また,イミダゾールジペプチド投与により,骨格筋中のカルノシンおよびアンセリン濃度が上昇します。

骨格筋のカルノシンの濃度は,運動パフォーマンスと相関することから,
骨格筋におけるイミダゾールジペプチドの抗酸化作用により,抗疲労効果が発揮されると思われます。




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魚油が2型糖尿病と心臓病の合併患者での腎障害を抑制 [2017年07月18日(火)]
今月の循環器病学の専門ジャーナルに、2型糖尿病を有する心臓病患者において、EPA+DHAによる腎機能への有用性を示した臨床研究が、米国のグループ(Harvard Medical School)から報告されていました。
(J Am Heart Assoc. 2017 Jul 14;6(7).)



狭心症や心筋梗塞などの心血管疾患患者では、

アルブミン尿が、炎症マーカーとなり、死亡率と関連します。


今回の研究では、

アルブミン尿を呈する心臓病患者において、

EPA+DHAの有用性が検証されました。


具体的には、

安定した冠状動脈疾患を有する被験者262名(平均年齢63.3±7.6歳、17%が女性、30%が2型糖尿病)を対象に、

・EPA+DHA(EPA 1.86グラム、DHA 1.5グラム)投与群、

・対照群(非投与群)

の2群について

1年間の介入試験が行われ、


尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)が調べられています。



解析の結果、

まず、非糖尿病の心臓病患者では、

ACRに関して両群間での有意差は認められませんでした。


一方、

非投与群の糖尿病患者では、

ACRが72.3%、有意な上昇(増悪)が認められ、
(P<0.001)、


EPA+DHA投与群では有意な変化は認められませんでした。


ARBやACEなどの降圧剤を服用している2型糖尿病患者では、

EPA+DHA投与群では、
ACRの変化は認められていませんが、

非投与群では、
ACRが64.2%、有意に上昇(増悪)していました。
(P<0.001)



その他、

ACRの変化は、

収縮期血圧の変化との有意な相関が見出されています。
(r=0.394, P=0.01).


以上のデータから、

心臓病患者(冠状動脈疾患)のうち、2型糖尿病を有する患者において、

EPA+DHA投与による、腎障害の症状抑制作用が示唆されます。






DHCでは、オメガ3系必須脂肪酸サプリメントを製品化しています。



EPA、
(EPA 30日分 \950(税込\1,026))




DHA、
(DHA 30日分 \1,191(税込\1,286))





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葉酸サプリメントが腎障害を有する高血圧患者の死亡率を低下する:CSPPT研究 [2017年04月28日(金)]
高血圧研究の専門ジャーナルに、高度タンパク尿を呈する高血圧患者において、葉酸サプリメントの投与による全死亡率の低下作用を示した臨床研究が、中国とのグループから報告されていました。
(J Hypertens. 2017 Jun;35(6):1302-1309.)




葉酸はビタミンB群の一つです。

成人の場合、生活習慣病、特に動脈硬化性疾患に対する葉酸サプリメントの効果が知られています。




葉酸サプリメントの投与によって、血中ホモシステイン値が低下し、

ホモシステインによる血管内皮障害が抑制されることで、

動脈硬化性疾患のリスクが低下すると考えられます。


実際、これまでの観察研究や疫学研究において、
血中ホモシステイン値が低いと、脳卒中や心血管疾患の発症率が低いことが示されています。



葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析


さて、
今回の研究では、

降圧剤を服用中の高血圧患者において、

葉酸サプリメントの摂取による高度タンパク尿を呈する腎障害患者での死亡率への影響が検証されました。。

(中国脳卒中一次予防試験CSPPTのサブ解析です。)


具体的には、
ランダム化二重盲検比較試験として、


心血管疾患の既往を有していない20,702名の高血圧患者を対象に、

・ACE阻害剤(10mgのエナラプリル Enalapril、商品名:レニベース)単独投与群(n&#8202;=&#8202;10&#8202;354)

・ACE阻害剤(10mgのエナラプリル)+葉酸800マイクログラムの併用投与群(n&#8202;=&#8202;10&#8202;348),

の2群について、死亡率が調べられています。


介入期間の中央値は、
4.5年間です。


解析の結果、

まず、ACE阻害剤(エナラプリル)単独投与群では、

タンパク尿を有していない群に比べて、

高度タンパク尿の患者グループは、死亡率が3.30倍、
[vs. absent, 10.8 vs. 2.7%; HR=&#8202;3.30; 95% CI: 2.10-5.18]


低eGFRの患者群(60未満ml/min)では、

90 ml/min以上の群に比べて、死亡率が1.93倍であり、

(<60 vs. &#8805;90&#8202;ml/min per 1.73&#8202;m, 13.0 vs. 2.2%; HR=&#8202;1.93; 95% CI: 1.19-3.12)

腎障害と、全死亡率の上昇との間に有意な相関が認められました。

次に、

葉酸サプリメントの併用群では、

高度尿タンパク患者群での全死亡率が半減、
(葉酸併用群;6.4% vs. 医薬品単独群10.8%, hazard ratio&#8202;=&#8202;0.49; 95% CI: 0.26-0.94)
していました。

ただし、タンパク尿ではない患者、もしくは、軽度タンパク尿患者では、死亡率に有意差は認められませんでした。
(2.8 vs. 2.9%, hazard ratio&#8202;=&#8202;0.99; 95% CI: 0.84-1.17; P for interaction&#8202;=&#8202;0.040)

また、
全死亡率との関連では、
eGFRの機能に関する層別解析において、葉酸サプリメントとの有意な相関は認められませんでした。


以上のデータから、

重大な心血管イベント既往のない高血圧患者で、高度タンパク尿を呈する場合において、

降圧剤と葉酸サプリメントの併用投与により、全死亡率低下という有用性が示唆されます。


なお、この研究のサブ解析では、次のデータも知られています。


葉酸サプリメントはACE阻害剤との併用で脳卒中を31%低減する



葉酸は、食品にも含まれますが、プテロイルポリグルタミン酸という形であり、利用効率は50%です。

一方、サプリメントに利用されている合成された葉酸は、プテロイルモノグルタミン酸であり、生体での利用効率が85%と高いことが特徴です。


葉酸サプリメントの利用は、中高年の動脈硬化予防の点からも推奨されます。


日本での食事摂取基準では、葉酸は、240&#13197;の摂取が推奨されています。
一方、葉酸代謝にかかわる遺伝子変異により、約16%の日本人では、多めの葉酸摂取が必要です。

そこで、天然型よりも安定して吸収率が高い合成型の葉酸サプリメントを400マイクログラムの摂取が推奨されます。


葉酸 30日分

葉酸1日1粒あたり、葉酸400μg、ビタミンB2 1.3mg、ビタミンB6 1.7mg、ビタミンB12 2.5μg
通常価格

\239(税込\258)





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慢性腎臓病に対するオメガ3系必須脂肪酸の有用性:メタ解析 [2017年02月25日(土)]
臨床医学系のジャーナルに、慢性腎臓病に対する補完療法としてのオメガ3系必須脂肪酸の有用性を調べたメタ解析が報告されていました。
(Clinics. 2017 Jan 1;72(1):58-64.)



EPADHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。



今回の研究では、

慢性腎臓病患者に対するオメガ3系必須脂肪酸サプリメントの有用性が検証されました。


具体的には、
主要医学データベースを用いて、
(PubMed, Embase, the Cochrane Library)


腎機能として、
タンパク尿、クレアチニンクリアランス、糸球体濾過量(GFR)、末期腎不全(ESRD)率と
オメガ3系脂肪酸摂取との関連が調べられました。


ランダム化比較試験9報から慢性腎臓病患者444名のデータが対象となりました。

フォローアップ期間は、2ヶ月から、76.8ヶ月です。

解析の結果、

対照群/非投与群あるいは低用量のオメガ3系必須脂肪酸投与群に比べて、

高用量のオメガ3系必須脂肪酸サプリメント投与群では、

タンパク尿リスクの有意な低下が認められたということです。
(SMD: -0.31; 95% CI: -0.53 to -0.10; p=0.004)

また、

末期腎不全のリスクは半減していました。
(51%のリスク低減、RR: 0.49; 95% CI: 0.24 to 0.99; p=0.047)

なお、
クレアチニンクリアランスおよび
(SMD: 0.22; 95% CI: -0.40 to 0.84; p=0.482)

糸球体濾過量
(SMD: 0.14; 95% CI: -0.13 to 0.42; p=0.296)
には有意差は認められませんでした。


以上のデータから、

オメガ3系必須脂肪酸サプリメントによる慢性腎臓病での補完療法としての有用性が示唆されます。



DHCでは、オメガ3系必須脂肪酸サプリメントを製品化しています。




EPA、
(EPA 30日分 \950(税込\1,026))






DHA、
(DHA 30日分 \1,191(税込\1,286))






機能性食品素材・サプリメントでは、抗炎症作用や抗酸化作用を有する成分があり、人工透析患者に対する効果が示唆されています。

(腎不全・維持透析患者のためのサプリメント)


例えば、疫学研究では、魚油/オメガ3系脂肪酸の摂取が多いと、人工透析患者の生存率が向上する、というデータが知られています。
(Am J Kidney Dis. 2011 Aug;58(2):248-56.)


また、腎不全患者の新規透析用動静脈グラフト術後経過に対する魚油サプリメントの効果を示したランダム化比較試験も示されています。


その他、次のような報告も知られています。


葉酸サプリメントによる末期腎不全患者の死亡率低下効果



腹膜透析患者におけるビタミンCとEの抗酸化作用



維持透析患者でのビタミンEの抗酸化作用



・慢性血液透析患者に対するビタミンD3サプリメントの有用性



・腎不全患者の透析用動静脈グラフトに対する魚油サプリメントの効果



・ビタミンD高値は腎結石症との相関なし




・還元型コエンザイムQ10による腎機能改善作用



・ビタミンD3+カルシウムサプリメントによる効果@慢性腎臓病患者



・ビタミンD不足の腎臓移植患者ではタンパク尿が認められる



・人工透析患者におけるαリポ酸の効果



・ビタミンDによる慢性腎臓病の死亡率低下作用



・末期腎疾患患者におけるビタミンDサプリメントの効果




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高用量のコエンザイムQ10(CoQ10)による末期腎不全での抗酸化能亢進作用 [2016年12月22日(木)]
今月の腎臓病学の専門ジャーナル(電子版)に、高用量のコエンザイムQ10投与によって、末期腎不全患者における酸化ストレスマーカーの改善効果を示した臨床研究が、米国のグループ(University of Washington)から報告されていました。
(Am J Kidney Dis. 2016 Dec 4)



末期腎不全・末期腎障害患者では、酸化ストレスの亢進が認められ、心血管リスクにも関連すると考えられます。


コエンザイムQ10は、脂溶性のビタミン様物質であり、抗酸化作用やATP産生作用を介した疾病予防や慢性疾患の症状改善作用が報告されています。




今回の研究では、

慢性維持透析患者において、酸化ストレスを軽減する介入方法が検証されました。

具体的には、

ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、

慢性維持透析患者65名(週3回透析施行)を対象に、

・コエンザイムQ10を600mg/日の用量で投与した群、

・コエンザイムQ10を1200mg/日で投与した群、

・偽薬投与群

の3群について、4か月間の介入試験が行われました。

(各群1日1回の投与)


主アウトカムは、
血中酸化ストレスマーカー(F2-isoprotanes)

副アウトカムは、
血中 isofurans(酸化ストレスマーカー)

心臓関連バイオマーカー、
(N-terminal pro-brain natriuretic peptide and troponin T)

透析前血圧、

安全性/許容性です。


最初に登録された患者80名のうち、15名は、最初の登録後の受診を完了しなかったため、

65名が試験解析の対象となりました(ITT解析)。

解析の結果、

まず、有害事象は認められませんでした。

次に、

4ヶ月後の時点で、

血中F2-isoprostanesは、コエンザイムQ10(1200mg)投与群において、偽薬投与群に比べて、有意な減少を示しました。
(600mg群では有意差は認められていません。)

(平均変化 -10.7 [95% CI, -7.1 to -14.3] pg/mL [P<0.001] and -8.3 [95% CI, -5.5 to -11.0] pg/mL [P=0.1], respectively)

なお、
血中isofurans, 心臓バイオマーカー類, 透析前血圧に関しては、コエンザイムQ10投与による有意な変化は見出されませんでした。


以上のデータから、

末期腎障害・腎不全患者において、

高用量(1,200mg)のコエンザイムQ10投与による抗酸化作用が示唆されます。

今後、臨床的意義の検証が期待される分野です。




コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。



還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)


コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。


したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。




DHCのサプリメントでとるなら、下記の製品となります。






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ビタミンDの摂取は腎臓結石リスクに影響しない [2016年08月26日(金)]
今月の泌尿器科学の専門ジャーナルに、ビタミンD摂取と、腎結石リスクとの関連を調べた研究が、イタリアと米国のグループから報告されていました。
(J Urol. 2016 Aug 18. pii: S0022-5347(16)31070-9)


ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗炎症作用を有しており、さまざまな生活習慣病やいわゆる難治性疾患に対して、補完療法として広く利用されるようになりました。

また、未病や生活習慣病では、ビタミンDが不足していることも知られています。


今回の研究では、

縦断前向き研究として、
ビタミンDの摂取と、腎臓結石との関連が検証されています。


具体的には、

コホート試験の参加者193,551名のデータを対象に、
(Health Professionals Follow-up Study (HPFS), Nurses' Health Study (NHS) I and IIからのデータです。)


ビタミンDの層別解析として、

ビタミンDの総摂取量
(<100, 100-199, 200-399, 400-599, 600-999, &#8805;1,000 IU/day)

ビタミンDサプリメントの摂取量
(none, <400, 400-599, 600-999, &#8805;1,000 IU/day)

について、

3,316,846患者年のフォローアップが行われています。



フォローアップ中、
6,576件の腎臓結石イベントが見いだされました。


年齢やBMI、運動習慣、医薬品の利用歴、その他の栄養素の摂取といった交絡因子で補正が行われました。



交絡因子で補正後、

今回のHPFS(医療プロフェッショナルフォローアップ研究)の被験者において、

ビタミンDの総摂取量摂取と、

腎臓結石との間に有意な相関は認められませんでした。

(HPFS; HR for &#8805;1,000 vs <100 IU/day 1.08, 95% CI 0.80, 1.47, p-value for trend = 0.92)


以上のデータから、

論文著者らは、

ビタミンDの通常量の摂取は、
腎臓結石のリスクと有意な相関は見られないこと、

ただし、
高用量の摂取におけるリスク上昇の可能性も否定はできない、
と考察しています。
(このリスクは、個別のNHS2データに基づく考察です。)




近年、ビタミンDは、骨の健康維持だけではなく、免疫調節作用や抗がん作用など、多彩な効果が示されています。


一般に、
健康保持や疾病予防、ヘルシーエイジングを目的としたビタミンD3サプリメントは、

1日あたり

25マイクログラム(1,000 IU)から、50マイクログラム(2,000 IU)が推奨されます


ビタミンD3サプリメントは、安全性、有効性、経済性に優れていますので、健康保持や疾病予防、あるいは多くの疾患での栄養状態を改善する前提条件に、ベーシックサプリメントとして広く利用されることが推奨できます。



多くの生活習慣病や慢性疾患、難治性疾患の患者群において、ビタミンD低値が示されており、ビタミンDサプリメントの臨床的意義が注目されています。

米国での関連学会は、下記の推奨をしています。


米国老年医学会は、1日あたり4,000 IUを推奨

米国老年医学会(AGS)では、高齢者における転倒や骨折を予防するために、血中ビタミンD値(25OH-D)が30 ng/mL (75 nmol/L)は必要としています。

そして、ビタミンDの推奨量は、1日あたり4,000 IUとしています。

(これは、食事、サプリメント、日光暴露による総量です。
なお、この量は、現実的には食事のみからでは不可能であるため、サプリメントを利用することになります。)


米国内分泌学会は、1日あたり1,500 IU〜2,000 IUを推奨

米国内分泌学会のガイドラインでは、1日あたりの所要を男女とも年齢によって、次の3段階に分けています。
1歳未満の乳児は400〜1,000 IU、
1歳〜18歳では600〜1,000 IU、
19歳以上では1,500 IU〜2,000 IU


サプリメントでは、ビタミンD3が用いられます。





日本からの報告では、

ビタミンDサプリメントのインフルエンザ予防効果


が知られています。


また、さまざまな生活習慣病では、血中ビタミンD値が低いことが知られており、健康保持や疾病予防のために、ビタミンDサプリメントの摂取が推奨されます。


(欠乏症の予防ということでは通常の食事からでも補えますが、疾病予防という目的では、1日あたり1,000〜2,000
IUの摂取が必要であり、サプリメントを利用することになります。)



今日では、ビタミンD欠乏症の典型例のような疾患は少ない一方、血中ビタミンDの低値が広く認められることから、生活習慣病の予防やアンチエイジングを目的としたビタミンDサプリメントの利用が推奨されます。


日本人の間でも、ビタミンDの潜在的不足/欠乏が顕著になっています。


たとえば、
日本人妊婦の90%がビタミンD不足


血中ビタミンD値が高いと大腸腺腫リスクが低い

というデータがあります。




DHCでは、ビタミンD3サプリメントを製品化しています。


ビタミンDサプリメントに対する効果には個人差がありますが、

臨床的には、ビタミンDサプリメントを1,000 IU/日の用量で投与すると、血中25ヒドロキシビタミンD値が10ng/mL増加する、

という報告もあります。

マルチビタミンのビタミンDはRDAのための設定ですので、別途、ビタミンDサプリメントの利用となります。



DHCでは、適正な価格で高品質のマルチビタミンマルチミネラルカルシウム・マグネシウムを提供しています。


中高年以上の疾病予防・健康増進のためには、


下記のサプリメントは、すべてベーシックサプリメントとして摂取が推奨できます。


すべての摂取にかかるコストは1か月分で、2,000円程度から、ですので、

安全性・有効性に加えて、経済性(費用対効果)にも優れています。



マルチビタミン、
(マルチビタミン 徳用90日分 \886(税込\956)) ⇒1ヵ月分は約300円。



マルチミネラル、
(マルチミネラル 徳用90日分【栄養機能食品(鉄・亜鉛・マグネシウム)】\1,239(税込\1,338))  ⇒1ヵ月分は約450円。



ビタミンC ハードカプセル(1,000mg)
(ビタミンC(ハードカプセル)徳用90日分【栄養機能食品(ビタミンC・ビタミンB2)】\629(税込\679)) ⇒1ヵ月分は約210円。




ビタミンD3
(ビタミンD3 30日分 \286(税込\308))   ⇒1ヵ月分は約300円。




コエンザイムQ10、
(コエンザイムQ10 包接体 徳用90日分  通常価格\2,143(税抜))  ⇒1ヵ月分は約700円。






↑ 上記は、合計で一か月分が約2,000円ほどです。中高年以上の全員に推奨できるベーシックな成分です。






↓ 下記の成分は、上記に加えて追加する場合に、優先されるサプリメントです。



EPA、
(EPA 30日分 \950(税込\1,026))





DHA、
(DHA 30日分 \1,191(税込\1,286))




乳酸菌
(届くビフィズス 30日分 通常価格 \1,429(税抜))







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posted at 23:56 | この記事のURL
オメガ3系脂肪酸による糖尿病性腎症リスク低下作用 [2016年05月07日(土)]
今月の科学誌に、糖尿病と脂質異常症患者において、オメガ3系脂肪酸サプリメントによる腎機能への作用を検証した臨床研究が報告されていました。
(PLoS One. 2016 May 2;11(5):e0154683.)


EPAやDHAといったオメガ3系脂肪酸では、抗炎症作用を介した動脈硬化抑制作用による生活習慣病予防効果が知られています。


今回の研究では、

糖尿病と高中性脂肪血症の患者において、

オメガ3系脂肪酸サプリメントによる腎機能への作用が検証されました。


具体的には、

2型糖尿病患者344名を対象に、
(被験者には、高中性脂肪血症に対してオメガ3系脂肪酸サプリメントの利用歴のある患者も含まれています)

尿中アルブミン/クレアチニン比(ACR)や糸球体濾過量(GFR)が調べられています。

オメガ3系脂肪酸サプリメントの用量での層別解析も行われています。


解析の結果、

オメガ3系脂肪酸サプリメントの投与により、

血中総コレステロール値、中性脂肪値、尿中ACRの有意な減少(=尿中アルブミンの低下)が見出されました。


被験者の半数にあたる172名の患者では、腎機能の低下は認められず、

125名(36.3%)ではGFRの緩やかな増加が認められました。


用量別では、

1日あたり4グラムのオメガ3系脂肪酸サプリメント投与群では、

4グラム未満の摂取群に比べて、

腎機能の維持が顕著でした。
(p < 0.001)


多変量解析の後でも、オメガ3系脂肪酸サプリメントの用量依存的な腎機能保護作用が示されています。


以上のデータから、

脂質異常症および糖尿病を有する患者において、

オメガ3系脂肪酸サプリメントによる腎機能保護作用、腎障害リスク低下作用が示唆されます。




EPADHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。



EPAやDHAといったオメガ3系脂肪酸では、抗炎症作用を介した動脈硬化抑制作用による生活習慣病予防効果が知られています。


オメガ3系脂肪酸の抗炎症作用のメカニズムとして、以前は、オメガ6系との比率からアラキドン酸カスケードへの機序が考えられていました。


現在では、これに加えて、EPAとDHAの代謝物自体に抗炎症作用があることがわかっています。





臨床研究におけるオメガ3系脂肪酸の投与量は、1日あたり数百ミリグラムから4グラム程度です。


また、EPA:DHA=2〜3:1の割合です。


日本人の食事摂取基準では、EPAおよびDHAの摂取量を一グラム/日としています。


EPAもDHAも、どちらも健康維持や疾病予防に重要です。


一般に、DHAは脳の栄養素、EPAは血管の栄養素といえるでしょう。



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