生薬学の専門ジャーナルに,タイのハーブ・赤ガウクルアの作用を検討した基礎研究が報告されていました。
(J Ethnopharmacol. 2008 Nov 1. PMID: 19010408)
タイのハーブでは,女性ホルモンようの作用を持つプエラリア・ミリフィカがよく知られており,女性の美容と健康のために広く利用されています。
プエラリア・ミリフィカは学名であり,現地では白ガウクルアと呼ばれます。
タイにてガウクルア(グァウクルア)と呼ばれるハーブとして,白ガウクルア(学名Pueraria mirifica)の他,赤ガウクルア(学名Butea superba)があります。
赤ガウクルアは,アンドロゲン作用および抗エストロゲン作用を有するとされ,一般に,男性の強壮目的で利用されることが多いようです。
さて,今回の研究では,正常および閉経モデル雌ラットを対象に,赤ガウクルア根抽出物,あるいはテストステロンが投与され,子宮などの臓器に対する影響が測定された結果,子宮内膜厚の増加,黄体形成ホルモンの増加といった作用が認められたということです。
論文著者らは,赤ガウクルアの経口投与によるアンドロゲン作用および抗エストロゲン作用が示唆される,と考察しています。
なお,赤ガウクルアは,アダプトゲンの1種であり,シルデナフィルのような作用はないと思います。 |