構造分析の専門誌に,キャッツクローの有効成分に関する基礎研究が,ポーランドのグループから発表されていました。
(Solid State Nucl Magn Reson. 2008 PMID: 19019638.)
キャッツクローは,南米ペルー原産のハーブで,有効成分として各種のアルカロイド類を含みます。
これまでの臨床研究では,変形性関節症や関節炎での疼痛軽減作用が示されてきました。
今回の研究では,有効成分であるアルカロイド類について,NMRによる解析が行われた結果,ミトラフィリンmitraphylline, イソミトラフィリンisomitraphylline, テロポディンpteropodine (uncarine C), イソテロポディンisopteropodine (uncarine E), speciophylline (uncarine D), リンコフィリンrhynchophylline,イソリンコフィリンisorhynchophyllineが同定され,構造解析が行われています。
これらのアルカロイド類は,抗炎症作用や免疫調節作用を介して,関節リウマチや変形性関節症の症状緩和に効果を示します。
今後,補完医療としてのキャッツクローの有用性について,臨床的意義の検討が期待されます。
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