今月のウイルス学の専門ジャーナル(電子版)に,エキナセアによるインフルエンザ随伴症状の緩和効果を示した基礎研究が,米国のグループから報告されていました。
(
Vaccine. 2010 Apr 8)
エキナセア(和名ムラサキバレンギク)は,北米原産のハーブで,普通感冒やインフルエンザの予防や症状軽減・罹病期間短縮作用を有しています。
作用機序として,免疫賦活作用が考えられています。
今回の研究では,インフルエンザ感染モデルを用いて,エキナセアによる作用が検討されました。
具体的には,A型インフルエンザ感染マウスに,エキナセア(
Echinacea purpurea)抽出物を投与した結果,非投与群に比べて,エキナセア投与群では,体重減少の抑制,全身および肺組織のIL-10値の抑制,IFN-γ値の抑制が見出されました。
このことから,エキナセアによるインフルエンザ改善作用は,直接的な抗ウイルス作用というよりは,炎症に関与する各種のサイトカイン類の調節を介した働きであることが示唆されます。
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