今月の循環器病学の専門ジャーナル(電子版)に,ザクロ果汁による心筋保護作用を示した基礎研究が報告されていました。
(
Cardiovasc Toxicol. 2010 May 28. )
ザクロ(学名
Punica granatum L.)果汁には,抗酸化作用を示すフラボノール類,タンニン類,エラグ酸などが存在し,生活習慣病予防作用などの機能性が示唆されています。
今回の研究では,心筋障害におけるザクロ果汁の働きが検討されています。
具体的には,イソプロテレノール誘導性心筋障害ラットにおいて,ザクロ果汁を30日間投与した群と対照群において比較が行われました。
イソプロテレノール誘導性心筋障害(85mg/kg,s.c.)では,心筋梗塞の発生,心臓重量の増加,脂質酸化の亢進,Ca2+ATPase活性の亢進などが認められた一方,ザクロ果汁投与群では心筋障害に伴うこれらの変化が有意に抑制されたということです。
このデータは,心筋障害モデルにおけるザクロ果汁の心筋保護効果を最初に示したものです。
今後,臨床的意義の検証が期待される分野です。
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