公衆衛生学の専門ジャーナルに、カルシウム・ビタミンDの摂取と、大腸がんとの関連を調べた研究が、カナダのグループから報告されていました。
(Can J Public Health. 2011 ;102(5):382-9.)
これまでの疫学研究によって、カルシウム、ビタミンD、乳製品の摂取と、大腸がんリスク低下との関連が示されています。
今回は、カナダのいくつかの地域における症例対照研究としての調査が行われました。
具体的には、ニューファウンドランド、ラブラドール、オンタリオにおいて、新たに大腸がんと診断された20-74歳までの1760例と、対照群2481例について、食事やライフスタイルが調べられています。
解析の結果、
対照群では、大腸がん罹患群に比べて、
カルシウム摂取総量、ビタミン摂取総量が高値でした。
オンタリオでは、
5分位にて、カルシウムの総摂取量が、最高位の群は、最低の群に比べて、43%の大腸がんのリスク低下が認められています。
(OR 0.57, 95% CI 0.42-0.77, p(trend) = 0.03)
また、ビタミンDの総摂取量では、5分位で最高群は、最低群に比べて、27%の低下、
(OR = 0.73, 95% CI 0.54-1.00),
乳製品のカルシウム摂取では、24%のリスク低下、
(OR = 0.76, 95% CI 0.60-0.97)
乳製品からのビタミンD摂取量では、23%のリスク低下
(OR = 0.77, 95% CI 0.61-0.99)
乳製品の摂取総量では22%のリスク低下、
カルシウム含有サプリメントの利用では、24%のリスク低下
が見いだされました。
ニューファウンドランドでも同様に、カルシウムおよびビタミンDの摂取量が多いと、大腸がんのリスクが低下するというデータが示されています。
たとえば、カルシウム含有サプリメントの摂取では、33%のリスク低下、
ビタミンD含有サプリメントの摂取では、32%のリスク低下
という結果でした。
以上のデータから、
食事やサプリメントからのカルシウムとビタミンDの摂取が多いと、大腸がんのリスクが低くなることが示唆されます。
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