加齢研究の専門ジャーナルに、高齢者において、ルテイン・ゼアキサンチンによる脳の形態学的変化への影響を調べた臨床研究が、米国のグループ(University of Georgia)から報告されていました。
(J Aging Res. 2019 Dec 1;2019:3709402.)
これまでの多くの研究により、
サクセスフル・エイジングには、栄養などのライフスタイルの要因が重要であると示唆されています。
ルテイン/ゼアキサンチンは、カカロテノイドに分類されるファイトケミカルの1種であり、目の網膜に集積して、高齢者の視力障害である加齢黄斑変性症を予防することが確立しています。
また、最近では、パソコンやスマホのブルーライトによる眼への障害を減らすためのサプリメントとしても知られています。
さらに、先行研究では、ルテイン/ゼアキサンチンの脳への好影響も示唆されています。
そこで、今回の研究では、
ルテイン/ゼアキサンチンサプリメントによる高齢者の脳の形態への作用が検証されました。
具体的には、
二重盲検ランダム化偽薬対照試験として、
地域居住高齢者47名(男性20人、女性27人、平均年齢71.8歳)を対象に、
ルテイン(10mg)・ゼアキサンチン(2mg)サプリメント投与群33名、
偽薬群14名
の2群について、12ヶ月間の投与が行われ、
MPODが測定されました。
脳の形態学的アウトカムとして、
MRI(T1強調とDTI)を用いて、
全脳および前頭側頭葉領域の評価が行われました。
作業仮説は、
試験期間を通じて、
偽薬群では加齢による脳構造の統合性の低下、
サプリメント群では、評価領域の加齢性変化の抑制
です。
解析の結果、
両群において、
前頭葉および側頭葉の灰白質および白質の容積の加齢に伴う低下、
および円蓋白質の微細構造の低下が見出され、
サプリメント群とプラセボ群の差はわずかでした。
一方、
探索的な解析では、
ルテイン/ゼアキサンチンサプリメントに反応した群(つまり、MPODの顕著な増加を示した、レスポンダー群)では、
ノンレスポンダー群に比べて、
脳全体および前頭前野での灰白質の容量の低下が少ないことが見出されました。
以上のデータから、
高齢者において、
ルテイン・ゼアキサンチンサプリメント投与による脳の形態や構造への作用は限定的であること、
一方で、
レスポンダー群では、より大きな好影響も考えられること、
が示唆されます。
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