サプリ研究の第一人者、蒲原先生の公式ブログです。

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統合失調症の発症前にはビタミンD不足と葉酸不足が先行:メタ解析 [2017年12月10日(日)]
今日、日本ハーブ療法研究会(JSP)第5回学術集会が、東邦大学(習志野キャンパス)で開催されました。

基礎研究から、臨床病院でのアロマセラピーの応用まで、興味深い発表がありました。

私は、次年度の第6回学術集会の大会長を務めさせていただくことになりました。



さて、本日の私的なお勉強日記です。

統合失調症の発症前の栄養素の状況として、ビタミンD不足と葉酸不足が先行する、という系統的レビュー/メタ解析が、オーストラリアのグループ(University of Western Sydney)から報告されていました。
(Schizophr Bull. 2017 Nov 30.)


精神疾患の発症や転帰において、栄養素が重要な役割を果たすことが知られています。


精神病(状態)や統合失調症では、その発症前の長期間において、特定の栄養素の欠乏が示唆されています。

今回の研究では、

初回エピソード精神病(FEP; first-episode psychosis)において、


特定の栄養素の欠乏との関連が、系統的レビュー/メタ解析により
検証されました。

(psychosis:精神病状態というのは、確定診断を待たずに早期介入を目的として、診断的不確定性を受け入れる、という視点でよく用いられます。)


具体的には、
2017年7月の時点で論文が検索され、

28研究が抽出され、

ビタミン6種類、

ミネラル10種類

に関して、

2612名の被験者 (FEP;1221名、 対照群:1391名)が対象となり、


FEPでの栄養素の値について、

非精神病対照群との比較が行われました。



解析の結果、

正常健常群に比べて、


FEP群では、


血中葉酸値が有意に低値、
(N = 6, n = 827, g = -0.624, 95% CI = -1.176 to -0.072, P = .027)

血中ビタミンD値が有意に低値、
(N = 7, n = 906, g = -1.055, 95% CI = -1.99 to -0.119, P = .027)

という相関が見出されたということです。

葉酸及びビタミンDの血中濃度は、いずれも、FEPでの精神症状と、有意な負の相関を示しました。

さらに、

FEPにおいて、

血中ビタミンC値の低下も示唆されています。
(N = 2, n = 96, g = -2.207, 95% CI = -3.71 to -0.71, P = .004)


その他のビタミン類やミネラル類には有意な相関は認められませんでした。



以上のデータから、


精神病、統合失調症の発症前に、

ビタミンDと葉酸の欠乏状態があり、

これらの栄養素の低値と、症状との間に有意な負の相関があることが示唆されます。


今後、バイオマーカーとしての臨床的意義やサプリメント投与による介入試験の意義の検証が期待される分野です。



オメガ3系必須脂肪酸の重要性についても報告されています。


ウルトラハイリスクの若年者ではオメガ6/オメガ3比が高い




オメガ3系必須脂肪酸による統合失調症への早期介入効果:メタ解析 



介入研究として次の報告もあります。

統合失調症におけるビタミンBサプリメントの有用性:メタ解析



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地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。



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posted at 23:55 | この記事のURL
妊娠初期の葉酸サプリメントが自閉症のリスクを低減する [2017年09月27日(水)]
今月の環境医学の専門ジャーナルに、妊娠初期の葉酸サプリメントの摂取、および、母体の農薬/殺虫剤への暴露と、子供の自閉症スペクトラム障害(ASD)との関連を検証した疫学研究が、米国のグループ(University of California Davis School of Medicine)から報告されていました。
(Environ Health Perspect. 2017 Sep 8;125(9):097007.)



葉酸は、ビタミンB群の1種です。

妊娠初期において、胎児の神経系の発育に必須であり、葉酸サプリメントの摂取が推奨されています。


また、
母体の葉酸摂取は、

ある種の環境化学物質の毒性から、胎児の発育を守る、と考えられています。


先行研究では、次の報告があります。
妊娠中の葉酸サプリメント摂取が自閉症リスクを低減:系統的レビュー

自閉症(Autism spectrum disorder、ASD、自閉症スペクトラム障害)は、社会生活での関係性、言語および非言語でのコミュニケーションなどで困難が認められます。



そこで、今回の研究では、

母親の葉酸サプリメントの摂取、
および
母親の農薬/殺虫剤への暴露と、

子供の自閉症ASDリスクとの関連が検証されました。


具体的には、

症例対照研究として、

2000年から2007年にカリフォルニアで生まれた小児を対象に、

2〜5歳の時点で、ASDと診断された参加者296名
あるいは
正常対照群220名
の2群について、

母親に関する調査(葉酸摂取、家庭での殺虫剤利用)が、2003年から2011年にかけて、後ろ向き調査として行われました。

(Childhood Autism Risks from Genetics and the Environment (CHARGE)という研究の一環です。)

葉酸摂取は、1日あたり800マイクログラム以上と未満の2群に分けられています。


また、母親の住所は、

農業利用の農薬/殺虫剤暴露について、商業応用の州データベースとリンクして調べられています。


解析では、

葉酸の高摂取群(800マイクログラム以上)で、かつ、妊娠1ヶ月目に農薬/殺虫剤への暴露がなかった母親を対照群と設定しました。


解析の結果、

ASDのリスクは、

対照群に比べて、

・葉酸の摂取が800マイクログラム未満の群で、かつ、室内での殺虫剤暴露がある群では、リスクが2.5倍、
[OR]=2.5 [95% confidence interval (CI): 1.3, 4.7]}

・葉酸の摂取が800マイクログラム未満の群では、リスクが1.2倍

[OR=1.2 (95% CI: 0.7, 2.2)]

・室内での殺虫剤暴露がある群では1.7倍
[OR=1.7 (95% CI: 1.1, 2.8)]

でした。


また、

葉酸摂取が低用量(800マイクログラム未満)で、

6ヶ月間以上のペット向け殺虫剤あるいは屋外での殺虫剤噴霧の組み合わせでのリスクは、

それぞれ3.9倍
(95% CI: 1.4, 11.5)

4.1倍
(95% CI: 1.7, 10.1)
でした。


さらに、

母体での低用量の葉酸摂取と、

妊娠の前3ヶ月あるいは後3ヶ月の農薬暴露の場合、

クロルピリホス(有機リン化合物)では2.2倍
(95% CI: 0.7, 6.5)

有機リン酸エステルでは2.3倍
(95% CI: 0.98, 5.3)

ピレスロイド類では 2.1倍
(95% CI: 0.9, 4.8)

カルバミン酸では1.5倍
(95% CI: 0.5, 4.8)

でした。


以上のデータから、

妊娠1ヶ月の時点で、

母体の葉酸摂取が多い群や農薬暴露がない群では、

小児の自閉症ASDリスクが低い、という相関が示唆されます。

なお、今回は、アメリカのカリフォルニア州で住民を対象にした調査ですので、日本でそのまま当てはまるわけではありません。

今後、さらに検証が期待される分野です。



葉酸サプリメントは、動脈硬化を予防し、脳卒中や認知症のリスクを低下させるというエビデンスが確立しています。

葉酸サプリメントの投与によって、血中ホモシステイン値が低下し、

ホモシステインによる血管内皮障害が抑制されることで、

動脈硬化性疾患のリスクが低下すると考えられます。


実際、これまでの観察研究や疫学研究において、
血中ホモシステイン値が低いと、脳卒中や心血管疾患の発症率が低いことが示されています。


葉酸サプリメントで脳卒中が10%低下、心臓病が4%低下:メタ解析


葉酸サプリメントはACE阻害剤との併用で脳卒中を31%低減する

葉酸は、食品にも含まれますが、プテロイルポリグルタミン酸という形であり、利用効率は50%です。

一方、サプリメントに利用されている合成された葉酸は、プテロイルモノグルタミン酸であり、生体での利用効率が85%と高いことが特徴です。



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posted at 23:54 | この記事のURL
ウルトラハイリスクの若年者ではオメガ6/オメガ3比が高い [2017年09月01日(金)]
精神医学の専門ジャーナルに、ウルトラハイリスク基準の若年者におけるオメガ6/オメガ3比の意義を7年間にわたって検証した縦断研究が、オーストラリアのグループ(Australian Institute of Tropical Health and Medicine)から報告されていました。
(Transl Psychiatry. 2017 Aug 29;7(8):e1220)



「ウルトラハイリスク基準」とは、精神病を発症する可能性の高い若者を早期に見出すために開発された診断基準です。


統合失調症は、思春期や成人期初期に発症することが多く、患者の大多数は、臨床的徴候・症状を徐々に呈することが知られています


そこで、

精神病・統合失調症を発症するリスクの高い若者を見つけ出すために「ウルトラハイリスク基準」が作成されています。


機能性食品成分・サプリメントの研究では、オメガ3とオメガ6の多価不飽和脂肪酸(PUFA)が多くの精神疾患の発症に関係していることがわかっており、

複数の介入試験で、オメガ3 系必須脂肪酸サプリメントの投与によって、精神病の症状を緩和できることが示されています。



さて、今回の研究では、

ウルトラハイリスク(UHR)の若年者において、

オメガ6・オメガ3比との関連が検証されました。



具体的には、
Vienna omega-3 studyの2次解析の縦断研究として、

精神病のUHRの被験者69名を対象に、

赤血球膜のオメガ6・オメガ3比が測定され、

7年間にわたるフォローアップが行われています。


精神疾患や気分障害の診断は、

Structured Clinical Interview for DSM-IV-TRにより行われ、

さらに医療記録と介護者との面接により、確認されています。



7年間(中央値)のフォローアップの結果、

試験参加の時点で、

オメガ6/オメガ3比が高いと、

UHRでの気分障害が高いという有意な相関が見出されました。
(odds ratio=1.89, 95% CI=1.075-3.338, P=0.03)


この相関は、

年齢や性別、喫煙歴、うつ病の重症度、オメガ3系脂肪酸サプリメントなどの交絡因子で補正後も有意でした。


したがって、

血中のオメガ3系脂肪酸(EPAやDHA)が低いと、気分障害リスクが高いと考えられます。


今回の縦断研究は、

オメガ3系脂肪酸の状態(赤血球膜中の測定、血中濃度)が、UHRでの気分障害の余地因子であることを示した最初のデータです。


今後、介入研究による予防や治療効果に関する検証が期待される分野です。


先行研究では、次の報告があります。

うつ病に対するEPAの効果


DHAによる重症うつ病改善作用



DHCでは、オメガ3系必須脂肪酸サプリメントを製品化しています。



EPA、
(EPA 30日分 \950(税込\1,026))





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(DHA 30日分 \1,191(税込\1,286))







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posted at 23:53 | この記事のURL
マグネシウムによるうつ病の症状改善効果:米国の臨床試験 [2017年07月04日(火)]
科学誌プロスワンに、軽症から中等度のうつ病に対して、マグネシウムの摂取が有用であることを示した臨床研究が、米国のグループ(University of Vermont)から報告されていました。
(PLoS One. 2017 Jun 27;12(6):e0180067.)


マグネシウムは、必須ミネラルの一つであり、高血圧を改善し、心血管疾患リスクを低減する作用を持っています。


マグネシウムによる高血圧改善作用:メタ解析


近年、日本人の食生活の変化により、マグネシウムの不足が示されています。
(もともと不足気味でしたが、今日では、摂取不足が顕著となっています。)




先行研究では、マグネシウムとうつ病との関連が示唆されていますが、明確な結論は得られていません。


そこで、今回の臨床試験では、

マグネシウム(OTCの塩化マグネシウム)の摂取によるうつ病の症状への作用が検証されました。

具体的には、

オープンラベルランダム化クロスオーバー試験として、



プライマリケア外来にて、

軽症から中等度のうつ病症状を有すると診断された患者126名(男性38%、平均年齢52歳)を対象に、
(PHQ-9スコア; 5-19)


マグネシウム248mg含有の塩化マグネシウム(OTC)を6週間、投与した群と、

対照群(無治療群)の2群について、

比較が行われました。

主アウトカムは、

うつ病症状の両群間の差、

副アウトカムは、

不安関連症状の変化、摂取のコンプライアンス、有害事象、今後のマグネシウム利用の希望です。


2015年6月から2016年5月の間に、112名の被験者データが解析の対象となりました。



解析の結果、

マグネシウム(塩化マグネシウム)の6週間の摂取により、


うつ病症状スコア(PHQ-9)の有意な改善、
(-6.0 points, CI -7.9, -4.2; P<0.001)


不安症状スコアの有意な改善、
(Generalized Anxiety Disorders-7 scores of -4.5 points, CI -6.6, -2.4; P<0.001)


平均摂取率(コンプライアンス)は、83%でした、


また、マグネシウムの安全性は高いことも示されました。


61%の利用者が、今後、マグネシウムを利用したいとしています。



さらに、有用性については、

年齢や性別、うつ病の重症度、開始時のマグネシウムのレベル、抗うつ薬利用とは関係なく、見出されたということです。


なお、

マグネシウムの効果は、2週間以内に認められました。


以上のデータから、


軽症から中等度のうつ病の症状に対して、

マグネシウムの投与による改善作用(安全性及び有用性)が示唆されます。


マグネシウムの健康増進・未病対策における有用性に関しては、次の研究が知られています。


マグネシウムによる高血圧改善作用:メタ解析


マグネシウムが糖尿病のリスク低下に有用:メタ解析





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カラダを支えるミネラル10種類をバランスよく配合!




DHCでは、適正な価格で高品質のマルチビタミンマルチミネラルカルシウム・マグネシウムを提供しています。



中高年以上の疾病予防・健康増進のためには、


下記のサプリメントは、すべてベーシックサプリメントとして摂取が推奨できます。


すべての摂取にかかるコストは1か月分で、2,000円程度から、ですので、

安全性・有効性に加えて、経済性(費用対効果)にも優れています。



マルチビタミン、
(マルチビタミン 徳用90日分 \886(税込\956)) ⇒1ヵ月分は約300円。



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ビタミンC ハードカプセル(1,000mg)
(ビタミンC(ハードカプセル)徳用90日分【栄養機能食品(ビタミンC・ビタミンB2)】\629(税込\679)) ⇒1ヵ月分は約210円。




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(コエンザイムQ10 包接体 徳用90日分  通常価格\2,143(税抜))  ⇒1ヵ月分は約700円。






↑ 上記は、合計で一か月分が約2,000円ほどです。中高年以上の全員に推奨できるベーシックな成分です。






↓ 下記の成分は、上記に加えて追加する場合に、優先されるサプリメントです。



EPA、
(EPA 30日分 \950(税込\1,026))





DHA、
(DHA 30日分 \1,191(税込\1,286))




乳酸菌
(届くビフィズス 30日分 通常価格 \1,429(税抜))






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大豆の摂取とうつ病の関係:Jカーブ [2017年05月28日(日)]
臨床栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、大豆食品の摂取とうつ病リスクとの相関を調べた疫学研究が、中国のグループ(Tianjin Medical University)から報告されていました。
(Clin Nutr. 2017 Apr 30.)



大豆食品は、大豆たんぱく質や大豆イソフラボンの作用を介して、生活習慣病の予防効果が示唆されています。



今回の研究では、

大豆食品の習慣的な摂取と、うつ病リスクとの関連が調べられました。


具体的には、

横断研究として、

中国天津市の成人13,760名 (平均年齢43.5歳) を対象に、

うつ病関連指標(SDS)を用いて、4つのカットオフ(SDS &#8805;40, 45, 48 or 50)で分類し、

食事調査との関連が検証されました。



解析の結果、

まず、全体でのうつ病(SDS &#8805;50)の罹患率は7.2%でした。

次に、

大豆食品の摂取と、うつ病リスクとの関連では、

大豆食品の摂取が少ない(1週間あたり1回未満)群に比べて、


1週間あたり1−3回の摂取群では、

うつ病症状が20%低く
(OR 0.80, CI 0.67, 0.95)

1週間あたり4−7回では31%低く
(OR 0.69, CI 0.55, 0.86)

1日2回以上では85%高い、
(OR 1.85, 1.21, 2.80)

というJカーブの相関が見出されました。

なお、この相関は、SDSのカットオフ値をうつ病症状が高い群になるように(SDS &#8805;40, 45 or 48)して解析した場合でも同様に見出されました。



以上のデータから、

今回の被験者群において、

大豆食品の摂取と、うつ病症状との間にはJカーブの相関関係、

つまり、軽度から中程度の大豆食品の摂取による成人でのうつ病リスク低減効果が示唆されます。



今後、介入研究での至適用量に関する検証が期待される分野です。


食事成分とうつ病との関連については、次のような研究があります。

オリーブオイルの多い地中海食がうつ病リスクを低下:メタ解析





軽症から中等度のうつ病に対しては、
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ、学名Hypericum perforatum)の有効性と安全性が確立しています。

セントジョーンズワートは、SSRIやSNRIといった抗うつ薬と同等の効果があり、
かつ、副作用が少ないことが示されています。

そのため、
欧米では、セントジョーンズワートがうつ状態に対して広く利用されています。



セントジョーンズワートはSSRIと同等の抗うつ作用を示す



うつ病治療におけるセントジョーンズワートの費用対効果




DHCでは、うつ病対策に関連したサプリメントを製品化しています。


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統合失調症におけるビタミンBサプリメントの有用性:メタ解析 [2017年04月02日(日)]
精神医学の専門ジャーナルに、統合失調症におけるビタミン・ミネラルサプリメントの有用性を検証したメタ解析が、英国と豪州のグループ(University of Manchester, NHS Foundation Trust, Deakin University)から報告されていました。
(Psychol Med. 2017 Feb 16:1-13.)



統合失調症に対して向精神薬が処方されている場合に、

ビタミン類やミネラル類のサプリメントの投与は、栄養素の保健効果や酸化ストレスの減少、神経活動に必須の栄養素の補完療法として有用性が想定されます。


そこで、今回の研究では、

統合失調症の補完療法としてのビタミン・ミネラルサプリメントの働きについて、系統的レビューとメタ解析が行われました。


具体的には、
2016年7月の時点で、
主要医学データベースを用いて、

統合失調症患者の精神症状に対して、

ビタミンサプリメント、ミネラルサプリメント、あるいは、ビタミン・ミネラルサプリメントの作用を調べたランダム化比較試験が検索され、

18報のRCT、832名の患者データが調べられました。


解析の結果、

ビタミンB(B6, B8, B12)サプリメント投与は、

対照群に比べて、

精神症状の有意な減少(改善)を示しました。
[g = 0.508, 95%CI 0.01-1.01, p = 0.047, I 2 = 72.3%]

また、
ビタミンBのRCTで、ITT解析を行った場合も同様の傾向でした。
(g = 0.734, 95% CI 0.00-1.49, p = 0.051)


一方、
統合失調症の陰性症状や陽性症状に関しては、ビタミンB投与での有意差は認められませんでした。
(both p > 0.1)


メタ回帰分析では、

病気の短いほうが、ビタミンBサプリメントの投与による顕著な効果を認めたということです。
(p = 0.001)


なお、その他のビタミン類、イノシトール、ミネラル類では、精神症状への作用での有意差は認められませんでした。


以上のデータから、

統合失調症におけるビタミンBサプリメントの有用性が示唆されます。



これまでの予備的な研究によって、統合失調症の補完療法としてのビタミンやミネラルサプリメントの有用性が示唆されています。

今後の適正使用に向けて、臨床的意義の検証が期待される分野です。



ビタミンB群は、認知症での有用性が示されています。


ビタミンB群投与による脳萎縮(灰白質萎縮)抑制効果と認知機能低下抑制効果


脳萎縮進行抑制効果を示した臨床研究


ビタミンBミックス




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アロマセラピーによるうつ病への有用性:系統的レビュー [2017年03月27日(月)]
補完代替医療の専門ジャーナルに、アロマセラピーによるうつ病への有用性を検証した系統的レビューが、香港のグループ(Hong Kong Polytechnic University)から報告されていました。
(Evid Based Complement Alternat Med. 2017;2017:5869315.)


現代社会において、うつ病は社会的にも個人的にも大きな負担となっている疾患です。


軽症から中等度のうつ病に対しては、
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)の有効性と安全性が知られています。


セントジョーンズワートは、SSRIやSNRIといった抗うつ薬と同等の効果があり、
かつ、副作用が少ないことが示されています。

セントジョーンズワート 30日分
ほがらかな心で毎日をはつらつと
通常価格
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さて、今回の研究では、

アロマセラピーによるうつ病への有用性が検証されました。

具体的には、

主要医学データベースから関連研究が抽出され、
(AMED, CINHAL, CCRCT, MEDLINE, PsycINFO.)

系統的レビューが行われました。


アロマセラピーのうち、

芳香療法5報、、

アロマセラピーマッサージ7報

が対象となりました。


芳香療法での吸入時間は、
5分、10分、15分-20分程度であり、

回数は、1回のみの試験から8週間にわたり毎日、というものまででした。

また、
マッサージでは1時間程度です。


芳香療法で用いられたアロマセラピーの精油は、

ラベンダーオイルが多く、

その他にベルガモットやバラ(ローズ)があり、

ユズ(柚子)精油も1報で用いられていました。


解析の結果、


7報で、うつ病の症状改善作用が見出されました。

(アウトカム指標は、MADRS、POMS、CES-D、HADS、EPDS、BIDなどが用いられています。)


論文著者らは、

アロマセラピーによるうつ病への一定の有用性が示唆されると考察しています。



アロマセラピーでは、精油の種類や質、研究の質などが常に問題になりますが、この系統的レビューでは、先行研究との比較や個別の研究の質などについて詳しく考察されています。




最近の研究では、


アロマセラピー+マッサージによる乳がん患者のQOL改善作用




アロマセラピーによる認知症改善作用



ベルガモット精油アロマセラピーによるストレス軽減効果




月経困難症に対するアロマセラピーの効果




アロマセラピーによるストレス軽減効果:メタ解析



アロマセラピーによる術後の鎮痛効果



アロマセラピーによるストレス軽減効果@看護師



アロマセラピーによる掻痒改善効果@慢性維持透析患者


も示されています。



なお、
日本では、アロマセラピーの精油(エッセンシャルオイル)は雑貨扱いになっており、
品質が玉石混淆です。


したがって、一定以上の品質を有する、質の高いアロマセラピー製品を選ぶ必要があります。


DHCでは、アロマセラピーの関連製品を扱っています。






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うつ病に対するクルクミン(ウコン)の有用性:メタ解析 [2017年03月16日(木)]
うつ病に対するクルクミンの有用性を検証したメタ解析が、シンガポールとオーストラリアのグループから報告されていました。
(J Am Med Dir Assoc. 2017 Feb 21.)


ウコンに含まれるファイトケミカルであるクルクミンcurcuminでは、細胞内情報伝達機構が詳細に示されており、NF-κB抑制を介した抗炎症作用が確立しています。

これまでに数十報以上の臨床研究によって、心血管疾患、内分泌代謝疾患、関節症、精神疾患における有用性が示されてきました。

作用機序は、抗炎症作用、抗酸化作用、神経保護作用などが想定されいます。


さて、
今回の研究では、

うつ病に対するクルクミンの有用性が検証されました。



具体的には、主要医学データベースを用いて、

(PubMed, Ovid, Clinical Trials Register of the Cochrane Collaboration Depression, Anxiety and Neurosis Group (CCDANTR))

1960年1月1日から2016年8月1日の間の英文論文が検索され、

臨床試験6報、377名の患者データが対象となり、偽薬群とクルクミン投与群との比較が行われました。


メタ解析の結果、

うつ病の指標であるHRSDスコアの有意な改善が認められ、
(Hamilton Rating Scale for Depressionスコア;-0.344, 95% CI -0.558 to -0.129; P = .002)

クルクミンによるうつ症状の軽減作用が支持されました。


また、3報では、
クルクミンによる有意な抗不安作用も示されています。



その他、
いずれの臨床試験でも、有害事象は認められませんでした。

なお、
研究の限界として、
投与期間は、4週から8週であること、

オープン試験1報と一重盲検試験1報が含まれること

があげられています。



以上のデータから、

うつ病患者への投与に際して、

クルクミンは、安全性が高く、

うつ症状の軽減に対する一定の有用性が示唆されます。

今後、長期投与も含めて、補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。


DHCでのウコンサプリメントには、下記の製品があります。


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なお、
軽症から中等度のうつ病に対しては、
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ、学名Hypericum perforatum)の有効性と安全性が確立しています。

セントジョーンズワートは、SSRIやSNRIといった抗うつ薬と同等の効果があり、
かつ、副作用が少ないことが示されています。

そのため、
欧米では、セントジョーンズワートがうつ状態に対して広く利用されています。



セントジョーンズワートはSSRIと同等の抗うつ作用を示す



うつ病治療におけるセントジョーンズワートの費用対効果




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posted at 23:56 | この記事のURL
女性のストレスを軽減するサプリメント:系統的レビュー [2017年02月14日(火)]
今月のレビュー・ジャーナルに、女性のストレスに対する必須脂肪酸、ビタミンB群、ビタミンC、マグネシウム、亜鉛の作用を調べた研究が、オーストラリアのグループ(University of Adelaide)から報告されていました。
(JBI Database System Rev Implement Rep. 2017 Feb;15(2):402-453)


今回の系統的レビューでは、

女性特有のストレスや不安に対するサプリメントの有用性が検証されました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、


18歳以上の女性を対象に、

必須脂肪酸、ビタミンB群、ビタミンC、マグネシウム、亜鉛をサプリメントとして投与し、

ストレスや不安のレベルへの作用を調べた臨床研究が検索され、


機能性成分の単独投与あるいは複合投与群と、

非介入群あるいは偽薬群との比較が行われています。


ストレスや不安の評価は、自己レポートあるいは心理学的アウトカムが用いられました。


14報の研究がレビューの対象となりました。


まず、

必須脂肪酸は、

妊娠中のストレスの軽減と唾液中のコルチゾールの減少、

閉経前の女性の不安の軽減、

うつ状態のない更年期の女性の不安の軽減作用を示しましたが、

うつ状態では有用性は示されませんでした。


次に、

マグネシウムとビタミンB6の組み合わせのサプリメント投与は、

月経前不安の軽減作用を示しました。

ただし、個別の投与では有用性は見出されておらず、月経困難症の女性でのストレスに対しては、組み合わせでも単独でも有用性は検出されていません。


高齢女性では、

ビタミンB6により不安の軽減が見出されましたが、
葉酸やビタミンB12の不安への作用は示されていません。


高用量のビタミンCは、不安の軽減作用およびストレスによる高血圧の軽減作用が見出されました。


以上のレビューデータから、

各ライフステージの女性において、

必須脂肪酸、ビタミンB6、マグネシウム、高用量ビタミンCによる不安やストレスの軽減作用が示唆されます。


ビタミンB群やビタミンC、マグネシウムなどは、いずれもベーシックサプリメントとして摂取が推奨されます。








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マンガンの摂取量は日本の妊娠うつ病リスクと逆相関する [2017年01月26日(木)]
今月の精神医学の専門ジャーナルに、ミネラルの摂取と妊娠中のうつ病リスクとの関連を調べた疫学研究が、愛媛大学と琉球大学のグループから報告されていました。
(J Affect Disord. 2017 Jan 15;211:124-129)


妊娠中のうつ病リスクとミネラルの摂取に関する先行研究では、
カナダでの亜鉛の摂取、
韓国での鉄の摂取に関する報告があります。


今回の研究では、

日本において、

ミネラル類(亜鉛、マグネシウム、鉄、銅、マンガン)の摂取量と、

妊娠中のうつ病リスクとの関連が調べられました。


具体的には、

横断研究として、

妊婦1745名を対象に、

(妊娠第5週から39週)


食事調査が行われ、

うつ病スコアによる評価も行われています。
(うつ症状は、CES-D: Center for Epidemiologic Studies Depression Scaleにて16以上とされています。)



年齢や妊娠期間、地域、子供の数や家族構成、うつ病の病歴、うつ病の家族歴、喫煙、家庭や職場での受動的喫煙、教育、世帯収入、BMI、飽和脂肪酸、EPA、DHA、カルシウム、ビタミンD、イソフラボン類の摂取が調べられました。


解析の結果、

まず、

補正前の解析では、

亜鉛、マグネシウム、鉄、銅、マンガンの摂取と、妊娠中のうつ病リスクとの間に、有意な負の相関が認められました。

次に、

交絡因子で補正後、

マンガンの摂取と、妊娠中のうつ病リスクとの間に有意な負の相関が見出されてました。

4分位で、最高群は最低群に比べて、26%の罹患率の低下となっています。
(0.74, 95%CI:0.56-0.97, P for trend=0.046).


以上のデータから、

今回の日本での横断研究では、

マンガンの摂取による妊娠中のうつ病リスク低減作用が示唆されます。



マンガン、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、鉄とった必須ミネラルは、

ベーシックサプリメントであるマルチミネラルに含まれています。

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セントジョーンズワートは、うつ病に対して医薬品と同等の効果を示す:メタ解析 [2017年01月22日(日)]
今月の精神医学の専門ジャーナルに、軽症から中等度のうつ病に対して、セントジョーンズワートが医薬品のSSRIと同等の効果を示す、というメタ解析が、英国とシンガポールのグループから報告されていました。
(J Affect Disord. 2017 Jan 3;210:211-221)



セントジョーンズワートは、

多くのヨーロッパ諸国において、うつ病に対して用いられるハーブであり、

中国伝統医療でも利用されてきました。

論文著者らによると、うつ病に対するセントジョーンズワートの作用について、前回の大規模なメタ解析は2008年であることから、今回、アップデートを行った、ということです。


具体的には、

主要医学データベースを用いてキーワード検索が行われ
(PubMed, Ovid, Clinical Trials Register of the Cochrane Collaboration Depression, Anxiety and Neurosis Group, Cochrane Field for Complementary Medicine, China National Knowledge Infrastructure and WanFang database)

1960年1月1日から、2016年5月1日までに収載された論文5428報が抽出されました。



臨床研究27報、3808名分のデータが解析され、

セントジョーンズワート(SJW)とSSRIとの比較が行われています。




解析の結果、

うつ病患者での治療反応性に関して、セントジョーンズワートは、SSRIと同等でした。
(pooled RR 0.983, 95% CI 0.924-1.042, p<0.001)

また、
寛解率も、SJWは、SSRIと同等でした。
(pooled RR 1.013, 95% CI 0.892-1.134, p<0.001)


一方、

SSRIと比べて、

SJWは、

服用の中止や脱落率が、有意に低いことが見出されました。
(pooled OR 0.587, 95% CI 0.478-0.697, p<0.001)

また、

うつ病の指標であるHAM-Dスコアは、セントジョーンズワート(SJW)投与により、有意な低下を示しており、
(pooled SMD -0.068, 95% CI -0.127 to 0.021, p<0.001)


SJW投与は、臨床的に有意なうつ病改善効果を有すると考えられます。



なお、このメタ解析の限界として、

SJWの長期投与に関する安全性と有効性のデータが限られていること、

多くのデータは、4週間から12週間の投与であること、

また、重症うつ病に対する有用性も明確ではない、と考察されています。



以上のデータから、

論文著者らは、

軽症から中等度のうつ病患者に対して、

セントジョーンズワートは、

医薬品の抗うつ薬(SSRI)と同等の効果と安全性がある、と考察しています。




軽症から中等度のうつ病に対しては、
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ、学名Hypericum perforatum)の有効性と安全性が確立しています。

セントジョーンズワートは、SSRIやSNRIといった抗うつ薬と同等の効果があり、
かつ、副作用が少ないことが示されています。

そのため、
欧米では、セントジョーンズワートがうつ状態に対して広く利用されています。




DHCでは、うつ病対策に関連したサプリメントを製品化しています。


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妊娠中の葉酸サプリメント摂取が自閉症リスクを低減:系統的レビュー [2016年11月24日(木)]
今月の科学誌に、妊娠中の葉酸サプリメント摂取と、小児の自閉症スペクトラムとの関連を調べた系統的レビューが報告されていました。
(PLoS One. 2016 Nov 22;11(11):e0165626.)


葉酸は、ビタミンB群の1種です。

妊娠初期において、胎児の神経系の発育に必須であり、葉酸サプリメントの摂取が推奨されています。

妊娠初期(〜12週まで)の間に、葉酸サプリメントの摂取により、神経管閉鎖障害(NTD)リスク低減効果は、確立しています。

厚生労働省は、合成型の葉酸サプリメント/栄養補助食品の利用を勧めています。
(食品に含まれる天然型よりも安定しており、消化吸収率が高いためです。)

日本では母子手帳に、葉酸の重要性が記載されていますが、
母子手帳が交付されるタイミングでは、神経管閉鎖障害のリスク軽減という目的では遅すぎます。
妊娠を考える女性での葉酸サプリメントの摂取が必要ですので、
妊活サプリメントの一つです。

葉酸は、神経系の発達にかかわっていることから、神経管閉鎖障害(NTD)だけではなく、自閉症など神経精神関係への有用性も知られています。

自閉症(Autism spectrum disorder、ASD、自閉症スペクトラム障害)は、社会生活での関係性、言語および非言語でのコミュニケーションなどで困難が認められます。


例えば、先行研究では、次のデータが示されています。

葉酸サプリメントの自閉症スペクトラムに対する有用性


そこで、今回の研究では、

葉酸の摂取と、自閉症(ASD、自閉症スペクトラム障害)など神経行動・感情に関連する機能への作用の系統的レビューが行われています。


具体的には、
2014年12月31日の時点で、
主要医学データベースを用いて、
(Medline, EMBASE)

葉酸(folate or folic acid)/妊娠・周産期・受胎期・妊娠前後/自閉症・発達障害・ASD・認知機能・神経発達などのキーワード検索が行われ、


葉酸サプリメントとヒト妊娠や神経系の発達/自閉症の関連を調べた、
22報の原著が対象となりました。


解析の結果、

15報では、葉酸サプリメントの摂取による神経発達/自閉症に対する改善作用/好影響が認められました。

6報では有意差が認められませんでした。

なお、1報の高用量(5,000μgを超える量)では有害事象が示唆されています。

(日本人成人の一日あたりの推奨量は240マイクログラムです。
また、葉酸代謝に関する遺伝素因などを考慮して、動脈硬化性疾患の予防/脳卒中リスク低減を考えた場合には、通常の食事に合わせて400マイクログラムのサプリメントの摂取が薦められます。)


以上のデータから、

妊娠中の葉酸サプリメントの摂取は、

妊娠初期の摂取による神経管閉鎖障害(NTD)リスク低減効果だけではなく、

自閉症スペクトラムのリスク低減作用も示唆されます。


自閉症スペクトラムにおける有用性が示唆されている機能性食品として、次の報告が知られています。

ビタミンD3サプリメントによる自閉症スペクトラム障害改善


ビタミンDによる自閉症スペクトラム障害改善作用



妊娠初期に葉酸サプリメントの摂取は、新生児の神経管閉鎖障害予防のために必須です。

厚労省も葉酸サプリメント(栄養補助食品)の利用を推奨しています。

葉酸サプリメントは、
妊娠の4週間前から妊娠12週までの摂取が薦められていますので、
妊娠がわかってからではなく、妊娠を考えている女性はすべて摂取、となります。
(葉酸サプリメントを1日400マイクログラム)

葉酸は、食品にも含まれますが、プテロイルポリグルタミン酸という形であり、利用効率は50%です。

一方、サプリメントに利用されている合成された葉酸は、プテロイルモノグルタミン酸であり、生体での利用効率が85%と高いことが特徴です。

なお、
葉酸サプリメントに関して、10年ほど前に発表された論文で、
大腸ポリープ切除後の患者で、葉酸サプリメントを1日あたり1000マイクログラム、3年間摂取した場合に、ごく少数にポリープの悪性化が認められたという報告があります。

しかし、その後の疫学研究では、葉酸は大腸がんリスクを低下させることが示されており、その他の研究でも、葉酸サプリメントの摂取と発がんとの関係は否定されています。

そのため、葉酸サプリメントの利用は、中高年の動脈硬化予防の点からも推奨されます。


日本での食事摂取基準では、葉酸は、240&#13197;の摂取が推奨されています。
一方、葉酸代謝にかかわる遺伝子変異により、約16%の日本人では、多めの葉酸摂取が必要です。

そこで、天然型よりも安定して吸収率が高い合成型の葉酸サプリメントを400マイクログラムの摂取が推奨されます。


葉酸 30日分

葉酸1日1粒あたり、葉酸400μg、ビタミンB2 1.3mg、ビタミンB6 1.7mg、ビタミンB12 2.5μg
通常価格

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大豆製品は妊娠中のうつ病リスクを低下する [2016年10月19日(水)]
今月の栄養学の専門ジャーナル(電子版)に、大豆製品の摂取と、妊娠中のうつ病リスクとの関連を調べた研究が、愛媛大学のグループから報告されていました。
(Eur J Nutr. 2016 Oct 15)



今回の研究では、

日本において、

大豆製品およびイソフラボンの摂取と、妊婦のうつ症状との関連が検証されました。


具体的には、

妊婦1745名を対象に、

先行する月での食事の調査と、うつ病の評価が行われています。

(Center for Epidemiologic Studies Depression Scaleにて16以上のスコアをうつ病と診断しています。)


解析の結果、

大豆食品の総摂取量、豆腐、豆腐製品、発酵大豆製品、煮大豆、みそ汁、イソフラボンの摂取が多いほど、

妊娠中のうつ病罹患が低いという相関が見出されたということです。


摂取量の4分位で、最高群は、最低群に比べて、

うつ病リスクは、それぞれの食品群の摂取により、

大豆食品の総摂取量:37%のリスク低下
0.63 (0.47-0.85, 0.002),

豆腐:28%のリスク低下
0.72 (0.54-0.96, 0.007),

豆腐製品:36%のリスク低下
0.74 (0.56-0.98, 0.04),

発酵大豆製品:43%のリスク低下
0.57 (0.42-0.76, <0.0001),

煮大豆:27%のリスク低下
0.73 (0.55-0.98, 0.03),

みそ汁:35%のリスク低下
0.65 (0.49-0.87, 0.003),

イソフラボン:37%のリスク低下
0.63 (0.46-0.86, 0.002)

でした。


特に、味噌の摂取と、妊娠中のうつ病症状との間に、有意な相関が見出されています。

なお、豆乳の摂取には有意な相関はありませんでした。



以上のデータから、

日本人の妊婦において、

妊娠中の大豆製品の摂取によるうつ病リスク低減作用が示唆されます。







DHCでは、大豆イソフラボンプエラリアミリフィカといったサプリメント、レッドクローバーを含む女性向けの複合サプリメントなどを製品化しています。




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クルクミン/サフランによる重症うつ病への作用 [2016年10月13日(木)]
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茨城県境町では、

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として返礼品を採用いただいています。

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さて、本日の私的なお勉強日記です。

今月の精神医学の専門ジャーナルに、クルクミン+サフラン含有サプリメントによる重症うつ病への作用を示した臨床研究が、オーストラリアのグループ(Murdoch University)から報告されていました。
(J Affect Disord. 2016 Oct 1;207:188-196)


先行研究では、

ウコンに含まれるファイトケミカルのクルクミンによる抗うつ効果が示唆されています。


今回の研究では、

クルクミン+サフランによる抗うつ作用が検証されました。


具体的には、

ランダム化二重盲検偽薬対照試験として、

重症うつ病患者123名を対象に、


・偽薬投与群

・低用量のクルクミン投与群(500mg/日)

・高用量のクルクミン投与群(1,000mg/日)

・低用量のクルクミン投与+サフラン(30mg/日)

の4群について、
12週間の投与試験が行われています。



アウトカムとして、

うつ病関連スコア(IDS-SR30と STAI)が測定されました。


解析の結果、

実薬群(併用投与群)は、偽薬群に比べて、

うつ病症状の有意な改善が認められ、
(p=.031)

STAI-stateスコア
(p<.001)
および
STAI-trait スコア
(p=.001)

でも有意な改善が示されました。


また、
非定型うつ病を有する被験者では、

他の被験者に比べて、

実薬群で高い有効性/反応率が見出されました。
(反応率;65% vs 35% p=.012)

なお、
クルクミンの各用量あるいはサフランとの併用群のそれぞれについて、群間での有意差は認められませんでした。


以上のデータから、

クルクミン及びクルクミン/サフランによる重症うつ病の改善作用が示唆されます。


重症うつ病はいわゆる難治性疾患ですので、サプリメントなどを補完的に利用する統合医療的アプローチの有用性が考えられます。

今後、さらに質の高い研究による検証が期待される分野です。




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うつ病に対する機能性食品・サプリメントの研究として、次のような報告があります。



DHAによる重症うつ病改善作用



うつ病に対するEPAの効果



抗うつ作用のあるサプリメントレビュー



セントジョーンズワートはSSRIと同等の抗うつ作用を示す



うつ病治療におけるセントジョーンズワートの費用対効果



うつ病へのビタミンDサプリメント投与



緑茶による報酬学習の改善と抗うつ作用




野菜と果物の摂取が多い高齢者はうつ病リスクが低い




若年女性における葉酸の抗うつ作用



うつ病ではビタミンDが低値



コーヒーの摂取が女性のうつ病リスクを抑制



ビタミンB群が脳卒中後のうつ病を予防



重症うつ病に対するプロバイオティクスの有用性



ビタミンB群の摂取が多いとうつ病のリスクが低下する



重症うつ病に対するクルクミン(ウコン)の効果:メタ解析



コーヒーの摂取とうつ病リスク低下:メタ解析





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posted at 23:51 | この記事のURL
セントジョーンズワートによるうつ病への有効性:系統的レビュー [2016年10月06日(木)]
系統的レビューの専門ジャーナルに、セントジョーンズワートによるうつ病への有効性を示した系統的レビューが、米国のグループから報告されていました。
(Syst Rev. 2016 Sep 2;5(1):148.)



軽症から中等度のうつ病に対しては、
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ、学名Hypericum perforatum)の有効性と安全性が確立しています。

セントジョーンズワートは、SSRIやSNRIといった抗うつ薬と同等の効果があり、
かつ、副作用が少ないことが示されています。

そのため、
欧米では、セントジョーンズワートがうつ状態に対して広く利用されています。

一方、
セントジョーンズワートは、チトクロームP450の3A4酵素を誘導することが知られており、他の医薬品との併用時には薬効の低下といった相互作用による有害事象が想定されています。


さて、
今回の研究では、

セントジョーンズワートによるうつ病への働きが検証されました。


具体的には、

主要医学データベースを用いて、
(PubMed, CINAHL, PsycINFO, CENTRAL, Embase, AMED, MANTIS, Web of Science, and ICTRP)

2014年11月までの研究が対象となり、

4週間以上の間、

セントジョーンズワートを、成人の重症うつ病に対して投与し、

偽薬あるいは実薬と比較したランダム化試験が検索されました。


35報のRCTから、6993名の被験者が調べられ、

SJT抽出物(0.3 % hypericin and 1-4 % hyperforin)を投与した8報が検証されました。


解析の結果、

まず、
SJWの投与群では、

偽薬群に比べて、

治療に対するレスポンダーが有意に高率でした。

(RR; 1.53; 95 % CI 1.19, 1.97; I(2) 79 %; 18 RCTs; N&#8201;=&#8201;2922, moderate QoE; standardized mean differences [SMD] 0.49; CI 0.23, 0.74; 16 RCTs; I(2) 89 %, N&#8201;=&#8201;2888, moderate QoE)


次に、

軽症から中等度のうつ病患者において、

抗うつ薬とSJWとの比較では、

SJT投与群では、

有害事象の発生率が33%、有意に少なく
(OR 0.67; CI 0.56, 0.81; 11 RCTs; moderate QoE)

治療効果は同等であったということです。
(RR 1.01; CI 0.90, 1.14; 17 RCTs, I(2) 52 %, moderate QoE; SMD -0.03; CI -0.21, 0.15; 14 RCTs; I(2) 74 %; N&#8201;=&#8201;2248, moderate QoE)


以上のデータから、

軽症から中等度のうつ病に対して、

セントジョーンズワートの単独投与は、偽薬よりも有意に効果的であり、

抗うつ薬との有効性の比較では、同等の作用を示すと考えられます。


一方、

重症うつ病に対しては、SJWの有効性を示した質の高い研究は十分ではありませんでした。

有害事象に関しては、

セントジョーンズワートは、偽薬群と同程度であり、

抗うつ薬よりも有意に少ないことが見出されました。





DHCでは、うつ病対策に関連したサプリメントを製品化しています。


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うつ病に対する機能性食品・サプリメントの研究として、次のような報告があります。



DHAによる重症うつ病改善作用



うつ病に対するEPAの効果



抗うつ作用のあるサプリメントレビュー



セントジョーンズワートはSSRIと同等の抗うつ作用を示す



うつ病治療におけるセントジョーンズワートの費用対効果



うつ病へのビタミンDサプリメント投与



緑茶による報酬学習の改善と抗うつ作用




野菜と果物の摂取が多い高齢者はうつ病リスクが低い




若年女性における葉酸の抗うつ作用



うつ病ではビタミンDが低値



コーヒーの摂取が女性のうつ病リスクを抑制



ビタミンB群が脳卒中後のうつ病を予防



重症うつ病に対するプロバイオティクスの有用性



ビタミンB群の摂取が多いとうつ病のリスクが低下する



重症うつ病に対するクルクミン(ウコン)の効果:メタ解析



コーヒーの摂取とうつ病リスク低下:メタ解析




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posted at 23:54 | この記事のURL
PTSDではオメガ3系必須脂肪酸が低下 [2016年08月30日(火)]
今月の精神医学分野の専門ジャーナルに、PTSD患者における脂質構成を健常者と比較した研究が、オランダのグループ(Academic Medical Centre, Amsterdam)から報告されていました。
(J Affect Disord. 2016 Aug 16;205:351-359.)



EPAやDHAといったオメガ3系必須必須脂肪酸が、動脈硬化を予防し脳卒中や心臓病のリスクを低下させ、抗うつ作用や認知機能保護作用を示すといった広く知られています。

例えば、下記の研究報告があります。

DHAとEPAによる記憶能改善効果:メタ解析




これまで、PTSD患者において、脂肪酸のプロフィールはあまり明らかではありませんでした。


そこで、

脂質構成について、PTSD患者と、健常対照群との比較が行われました。


具体的には、

横断研究として、

PTSD患者49名と、健常対照者46名の男女を対象に、

赤血球中のDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)、AA(アラキドン酸)、NA(nervonic acid)が調べられています。


解析の結果、

各種の交絡因子(SESや食事因子)で補正後、

健常対照群に比べて、

PTSD患者では、

DHAが有意に低値であることが見出されています。
(p =0.043)


また、
PTSD患者では、

vaccenic acid (p =0.035) とeicosatrienoic acid (p =0.006)も有意に低く、

erucic acidが有意に高値 (p =0.032)
でした。

交絡因子(SES)で補正後も、
erucic acidの低下は有意でした。
(p =0.047)

なお、食事因子で補正後、これらの脂肪酸での有意差は消失しました。



以上のデータから、

PTSD患者では、赤血球中のDHAが低いことが示唆されます。


ただし、今回の研究で示された効果のサイズは小さいため、食事因子の補正の最適化の余地があると思われます。


今後、PTSD患者に対するオメガ3系必須脂肪酸サプリメントの介入試験などにより、臨床的意義の検証が期待される分野です。





EPADHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。



EPAやDHAといったオメガ3系脂肪酸では、抗炎症作用を介した動脈硬化抑制作用による生活習慣病予防効果が知られています。


オメガ3系脂肪酸の抗炎症作用のメカニズムとして、以前は、オメガ6系との比率からアラキドン酸カスケードへの機序が考えられていました。


現在では、これに加えて、EPAとDHAの代謝物自体に抗炎症作用があることがわかっています。





臨床研究におけるオメガ3系脂肪酸の投与量は、1日あたり数百ミリグラムから4グラム程度です。


また、EPA:DHA=2〜3:1の割合です。


日本人の食事摂取基準では、EPAおよびDHAの摂取量を一グラム/日としています。


EPAもDHAも、どちらも健康維持や疾病予防に重要です。


一般に、DHAは脳の栄養素、EPAは血管の栄養素といえるでしょう。





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posted at 23:56 | この記事のURL
精神疾患におけるオメガ3系脂肪酸の意義:レビュー [2016年08月03日(水)]
臨床医学の専門ジャーナルに、精神疾患に対するオメガ3系脂肪酸の臨床的意義を調べたレビューが、イタリアのグループ(University of Turin)から報告されていました。
(J Clin Med. 2016 Jul 27;5(8))



先行研究では、

EPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といったオメガ3系脂肪酸が、いくつかの精神疾患に有用であることが示唆されています。


これらの不飽和脂肪酸が、神経細胞のリン脂質に存在し、神経細胞膜の構成要素として、ドーパミンやセロトニン経路など脳細胞シグナルにおいて重要な役割を果たしていることが考えられます。


今回のレビューでは、

精神疾患の治療に対して、

オメガ3系脂肪酸の有用性と安全性が検証されました。


まず、

EPAおよびDHAは、

気分・感情障害や、双極性障害でのうつ状態に対する有用性を示す十分なエビデンスが見いだされました。


また、

衝動性や攻撃性、境界型パーソナリティ障害に対しても、オメガ3系必須脂肪酸による一定の有用性が見出されています。

さらに、

ADHD (注意欠陥・多動性障害)では、オメガ3系脂肪酸による有用性が示唆されました。
特に、高用量のEPAによる有用性が考えられています。


一方、統合失調症では、オメガ3系脂肪酸による有用性は明確ではありませんでした。


許容性に関して、1日あたり5グラムまでの投与による安全性が示されています。


以上のデータから、

気分・感情障害、双極性障害、うつ病、ADHDといった神経精神疾患に対するオメガ3系必須脂肪酸(EPAやDHA)の有用性が示唆されます。




EPADHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症作用・動脈硬化予防作用、認知機能改善作用、抗うつ作用など多彩な働きが示されています。





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posted at 23:58 | この記事のURL
緑茶テアニンによるうつ病の症状改善作用 [2016年07月21日(木)]
先日の17日(日)、佐賀県みやき町にて、「大人の運動会」(DHC協賛LINK主催)が開催されました。




みやき町、社会医療法人天神会、DHCの3者は、本年5月24日に「みやき健幸長寿のまちづくり包括連携協定」を締結しました。


みやき町は、2015年9月に「健幸長寿のまち」宣言を行っており、統合医療の推進による健康寿命延伸に行政が積極的に取り組んでいます。



みやき町のふるさと納税では、「選べる使い道」の中に、

【具体的な使い道の例】

「みやき健幸長寿のまち」に関わる、町民の健康増進や食育の推進及び健康寿命の延伸と健康格差の縮小を図り、ICTを利用した健康長寿社会の実現を目指す事業等に役立てます。




さて、本日の私的なお勉強日記です。


今月の精神医学の専門ジャーナルに、緑茶由来のL-テアニンによる重症うつ病への有用性を示した臨床研究が、日本の国立精神・神経医療研究センター(NCNP)から報告されていました。
(Acta Neuropsychiatr. 2016 Jul 11:1-8.)



緑茶には、抗酸化作用を有するポリフェノールのカテキン類、リラックス作用を有するアミノ酸の1種のL-テアニンが含まれています。

緑茶は、抗酸化作用を介した抗がん作用などが示されており、がんだけではなく、心血管疾患リスク低減など生活習慣病予防効果が示唆されています。


今回の研究では、重症うつ病に対するL-テアニンの作用が検証されました。


具体的には、

オープンラベル試験として、

重症うつ病患者20名(男性4名、平均年齢41.0歳、女性16名平均年齢42.9歳)を対象に、

各被験者の現行の治療に加えて、1日あたり250mgのL-テアニンが8週間投与され、


うつ病の症状および認知機能が、投与開始時、4週間後、8週間後の時点で測定されています。


用いられた指標は、

うつ病スケール:Hamilton Depression Rating Scale (HAMD-21),

不安検査指標:State-Trait Anxiety Inventory (STAI),

睡眠障害の指標:Pittsburgh Sleep Quality Index (PSQI),

認知機能・前頭前野の指標:Stroop test,

統合失調症での認知機能の指標:Brief Assessment of Cognition in Schizophrenia (BACS)

です。


解析の結果、

L-テアニンの投与後に、

HAMD-21スコアの有意な減少が認められました。
(p=0.007)


この減少効果は、

試験開始時に寛解状態ではない重症うつ病患者(HAMD-21>7; p=0.004)において、
有意に認められています。


また、STAIテストにおいて、

L-テアニン投与後に、
Anxiety-trait スコアの有意な減少が見出されました。
(p=0.012)


さらに、

投与開始時に、寛解所歌ではない患者において、

L-テアニン投与により、

PSQIスコアの有意な減少が認められました。
(p=0.030)


認知機能に関しては、

L-テアニン投与後に、

Stroopテストにおいて、

反応潜時の有意な短縮(p=0.001)、

エラー率の有意な減少(p=0.036)が認められ、

BACSテストにおいて、

言語メモリー
(p=0.005)

実行機能
(p=0.016)

での有意な亢進が見出されました。


以上のデータから、

重症うつ病患者において、

L-テアニン(250mg/日)の8週間の投与により、


うつ病の症状への好影響、

睡眠障害や認知機能の改善作用が示唆されます。

この研究はオープンラベル試験ですので、今後、さらに質の高い研究での検証が期待されます。

重症うつ病は、いわゆる難治性疾患ですので、標準治療でも対処が困難であるため、

L-テアニンなどの機能性食品素材が補完療法として、用いられることに臨床的意義があると考えます。




緑茶に関する最近の研究では、次の報告があります。


緑茶カテキンによるLDLコレステロール低下作用:系統的レビュー




緑茶による高血圧・脂質代謝改善@メタ解析


緑茶による高血圧改善作用:メタ解析 


コーヒーと茶飲料によるメタボリック症候群リスク低下


緑茶抽出物による減量効果



緑茶摂取による胃がんリスク低下効果



1日1杯の緑茶が子宮体がんリスクを11%低下:メタ解析


緑茶による酸化ストレス軽減作用@高齢者


緑茶による高齢者での認知機能改善効果


緑茶カテキンによる運動時の抗酸化能亢進作用


緑茶による報酬学習の改善と抗うつ作用


緑茶による脳内炎症抑制と脳神経保護作用





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posted at 23:53 | この記事のURL
葉酸サプリメントの自閉症スペクトラムに対する有用性 [2016年06月29日(水)]
今月の栄養学の専門ジャーナルに、自閉症スペクトラムに対する葉酸サプリメントの有用性を示した臨床研究が、中国のグループから報告されていました。
(Nutrients. 2016 Jun 7;8(6).)


自閉症(Autism spectrum disorder、ASD、自閉症スペクトラム障害)は、社会生活での関係性、言語および非言語でのコミュニケーションなどで困難が認められます。


先行研究では、
自閉症スペクトラム障害での栄養障害が見出されています。

ビタミンDによる自閉症スペクトラム障害改善作用


さて、今回の研究では、

自閉症スペクトラム障害(ASD)に対する葉酸サプリメントの働きが検証されました。


具体的には、

オープンラベル試験として、

ASDの小児66名を対象に、


3ヶ月間の構造化教育プログラムを実施し、

・葉酸サプリメント(800&#13197;/日,分2)投与群:44名

・非投与の対照群:22名の2群について、



介入の前後で、
Autism Treatment Evaluation Checklist (ATEC) とPsychoeducational Profile-third edition (PEP-3) を用いて、
自閉症関連症状の評価が行われました。


また、

葉酸サプリメント投与群のASD患者29名が無作為に抽出され、

介入の前後で、

血中葉酸値、ホモシステイン値、グルタチオン代謝指標が測定されました。
(年齢を一致させた健常対照群29名との比較)



解析の結果、

ASD小児に対する葉酸サプリメントの投与によって、

社会性や、認知言語/非言語、受容言語、感情表現での障害において、改善が認められました。

また、
介入によって、
血中葉酸値の上昇、ホモシステイン値の低下(改善)、グルタチオン代謝系での抗酸化能の改善が見出されました。

以上のデータから、

自閉症スペクトラムにおける葉酸サプリメントの有用性が示唆されます。


今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。


自閉症スペクトラムにおける有用性が示唆されている機能性食品として、次の報告が知られています。

ビタミンD3サプリメントによる自閉症スペクトラム障害改善


ビタミンDによる自閉症スペクトラム障害改善作用



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posted at 23:53 | この記事のURL
セントジョーンズワートはパロキセチンよりも有用である [2016年05月30日(月)]
今月の臨床精神治療学の専門ジャーナルに、中等度のうつ病に対して、セントジョーンズワートとパロキセチンの効果を比較した臨床研究が、スイスのグループ(University of Zurich)から報告されていました。
(Int J Psychiatry Clin Pract. 2016 May 10:1-7)




軽症から中等度のうつ病に対しては、

セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ、学名Hypericum perforatum)の有効性と安全性が知られています。

セントジョーンズワートは、SSRIやSNRIといった抗うつ薬と同等の効果があり、
かつ、副作用が少ないことが示されています。

そのため、
欧米では、セントジョーンズワートがうつ状態に対して広く利用されています。


さて、今回の研究では、

中等度のうつ病に対して、セントジョーンズワート製品(WS&#174; 5570)と、SSRIのパロキセチンの作用が比較されました。

(WS&#174; 5570は、ドイツで利用されている製品であり、セントジョーンズワート乾燥末を含んでいます。)


具体的には、
二重盲検ランダム化比較試験として、

うつ病と診断された患者(HAM-D総スコアが22〜25)を対象に、

・セントジョーンズワート投与群(900mg、分3)、

・パロキセチン(20mg/日)

の2群について、6週間の投与が行われています。



解析の結果、

うつ病の指標であるHAM-D総スコアは、

SSRIのパロキセチン投与群よりも、

セントジョーンズワート(900mg)投与群のほうで、有意に減少(改善)が認められたということです。




パロキセチン投与群に比べて、

セントジョーンズワート製品(WS&#174; 5570)投与群の患者では、


うつ病重症度の改善だけではなく、

より大きな反応率および寛解率を示しています。





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DHAによる重症うつ病改善作用



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抗うつ作用のあるサプリメントレビュー



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うつ病治療におけるセントジョーンズワートの費用対効果



うつ病へのビタミンDサプリメント投与



緑茶による報酬学習の改善と抗うつ作用




野菜と果物の摂取が多い高齢者はうつ病リスクが低い




若年女性における葉酸の抗うつ作用



うつ病ではビタミンDが低値



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ビタミンB群が脳卒中後のうつ病を予防



重症うつ病に対するプロバイオティクスの有用性



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