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アスリートでは内在性コエンザイムQ10が減少している [2020年01月13日(月)]
今月のスポーツ栄養学の専門ジャーナルに、アスリートにおける内在性コエンザイムQ10および抗酸化能を検証した臨床研究が、台湾のグループから報告されていました。
(J Int Soc Sports Nutr 2020, 17 (1), 5.)


運動負荷は酸化ストレスであり、アスリートでは、酸化ストレスが多くなっていることが分かっています。

コエンザイムQ10は、脂溶性ビタミン様物質であり、抗酸化能とATP産生能を有しています。

今回の研究では、

アスリートにおいて、

内在性コエンザイムQ10、抗酸化関連指標、糖代謝関連指標が検証されました。

具体的には、

横断研究として、

よくトレーニングされた大学のアスリート43名と、

健常対照群25名を対象に、

酸化ストレス指標、抗酸化能、糖代謝関連指標などが測定されました。


解析の結果、

アスリート群は、

健康対称群よりも、

白血球中のコエンザイムQ10が有意に低値でした。
(0.34 ± 0.24 vs. 0.65 ± 0.43 nmol/g, p < 0.01)

ただし、血中のコエンザイムQ10は、両群間に有意差は検出されませんでした。

糖代謝関連指標については

アスリート群では、

対照群に比べて、

HbA1cの値が有意に高く
(5.5 ± 0.3 vs. 5.3 ± 0.3%, p < 0.05)、

インスリン感受性が高く、
(QUICKI, 0.37 ± 0.03 vs. 0.34 ± 0.03, p < 0.05),

インスリン抵抗性指標が低い、
(HOMA-IR、1.5±0.8 vs 2.9±3.8、p <0.05)

ことが見出されました。


一方、

アスリート群では、

抗酸化能(TAC)の有意な亢進が認められました。
(serum, 5.7 ± 0.3 vs. 5.4 ± 0.2 mM Trolox; erythrocyte, 10.5 ± 0.6 vs. 10.0 ± 0.5 mM Trolox, p < 0.05)

さらに、

白血球中のコエンザイムQ10の状態は、

カタラーゼ活性(r = 0.56、p <0.01)、

GPx活性(r = 0.56、p <0.01)、

血清TAC(r = 0.54、p <0.01)、

空腹時血糖値(β=-1.10、p <0.01)、

HbA1c(β=-0.82、p <0.01)、

HOMA-IR(β=-1.81、p <0.01)、

およびQUICK(β= 0.08、p <0.01)

と有意な相関が見出されました。


以上、

今回の横断研究から、

運動負荷が大きいアスリートでは、

コエンザイムQ10の潜在的欠乏があること、

抗酸化能や糖代謝との関連も示唆されます。



コエンザイムQ10には、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)と還元型(=ユビキノール,ubiquinol)があります。

還元型CoQ10のほうが、酸化型CoQ10よりも体内で利用されやすいと考えられます。
(酸化型CoQ10は、体内に吸収された後、いったん還元されてから、利用されます。)

コエンザイムQ10に関するこれまでの研究の多くは、酸化型(=ユビキノン,ubiquinone)を用いています。

したがって、一般的には、生活習慣病の予防やアンチエイジング目的に関して、酸化型CoQ10のユビキノンの摂取で十分な効果が期待できます。


一方、特定の疾患に対して用いる場合、あるいは、体内の生理機能が低下している高齢者の場合には、還元型CoQ10の利用が推奨されます。


DHCでは、大学との共同研究にて、

DHCのコエンザイムQ10投与によって、運動負荷時の活性酸素による酸化障害の抑制作用を報告しています。


具体的には、

トレッドミルを用いた60分間の持久走の負荷に際して、運動前の1週間、DHCのコエンザイムQ10 およびビタミンC、ビタミンEを摂取した群では、摂取しなかった群に比べて、尿中8-OHdG値の上昇が抑制(=運動による酸化障害の発生が抑制)されたというデータです。

運動習慣を有する場合、

マルチビタミンマルチミネラルに加えて、




コエンザイムQ10、

αリポ酸、

ビタミンC(ハードカプセル)、

ビタミンBミックス

アミノ酸


を利用することが好ましいと考えられます。

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DHCは、トータルヘルスケア企業として地方自治体と連携し、健康づくり事業に取り組んでいます。ふるさと納税にも協力し、地方創生を支援しています。
地域での健康長寿社会の実現に、DHCとして貢献できるように努めています。


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