今月の内科学の専門ジャーナルに、線維筋痛症の症状に対するビタミンD投与の作用を検証した臨床研究が報告されていました。
(Isr Med Assoc J. 2018 Jun;20(6):379-381.)
線維筋痛症は、全身の疼痛を主訴とする、いわゆる難治性疾患であり、身体的、心理的、社会的な活動に支障を生じる病態です。
ビタミンDは、自己免疫疾患での関与が示唆されています。
ビタミンDは、線維筋痛症患者において、不足や欠乏が示唆されています。
線維筋痛症患者はビタミンDが低値:メタ解析
ビタミンDは、抗炎症作用を有することから、線維筋痛症での病態での関与が考えられます。
そこで、今回の研究では、
ビタミンDサプリメント投与による線維筋痛症の症状への作用が検証されました。
具体的には、
線維筋痛症患者の女性11名を対象に、
血中ビタミンD値(25(OH)D)が測定され、
ビタミンDサプリメントの3ヶ月間の投与前後で、疼痛関連指標などが調べられています。
血中ビタミンD値が30 ng/ml以下の線維筋痛症が試験対象として登録され、
毎週1回、50,000 IUのビタミンDが、3ヶ月間、経口投与されました。
被験者の年齢(中央値)は48.5歳 (28-67)で、
63.4%が白人であり、
罹病期間は1年から10年でした。
解析の結果、
まず、
3ヶ月間のビタミンDの投与により、
血中ビタミンD値(25(OH)D)は、
18.4 (15.5-25.8) ng/mlから、
33.8 (28-58) ng/mlへ有意に上昇しました(P = 0.01)。
また、
疼痛に関するVASも、3ヶ月間の介入によって、
介入前の90 (0-100) から 介入後の30 (0-80)へ有意な改善を示しました。
(P = 0.002)
被験者のうち8名(72.2%)は、症状の顕著な改善を示したということです。
さらに、
3ヶ月後の時点で、
圧痛点の減少傾向も示唆されました。
(17か所 (11-18) から 10か所 (0-18)へ減少傾向, P = 0.07)
以上のデータから、
ビタミンDが不足している線維筋痛症患者において、
ビタミンDサプリメント投与による症状改善作用が示唆されます。
線維筋痛症の一部では、抗炎症作用を有するビタミンDの不足が病態に関与していることが考えられることから、
ビタミンDの摂取が補完療法として推奨できると思います。
これまでの研究では、
CFSや線維筋痛症に対して、次の報告があります。
エクストラバージンオリーブオイルが線維筋痛症の酸化ストレスを軽減し健康状態を改善する
慢性疲労症候群におけるコエンザイムQ10の有用性
還元型コエンザイムQ10による線維筋痛症への効果
コエンザイムQ10による繊維筋痛症改善
霊芝による線維筋痛症の症状改善効果
慢性疲労症候群に対するマルチビタミン・ミネラルサプリメントの働き
慢性疲労症候群における還元型CoQ10による自律神経機能と認知機能改善効果
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