今月の糖尿病研究の専門ジャーナルに、歯周病を有する2型糖尿病患者において、レスベラトロールの作用を検証した臨床研究が、イランのグループから報告されていました。
(Diabetes Metab Syndr. 2019 Jul - Aug;13(4):2769-2774.)
歯周病とは、口の中の細菌の感染によって慢性炎症が生じ、
歯肉が腫れたり、出血したりといった症状を呈します。
最終的には歯が抜けてしまうこともあり、日本人の成人でも罹患率が高い感染症です。
最近の研究によって、
歯周病は、単に歯や歯肉の疾患ではなく、
全身に影響を及ぼすことが分かっています。
特に、
歯周病と関連する生活習慣病として、糖尿病があります。
糖尿病患者において、
歯周病の治療をすることで、血糖コントロールが改善した、という報告も知られています。
その他に、
歯周病菌が血管内に侵入することで、心臓病や脳梗塞といった心血管疾患のリスクを高めるとも考えられています。
さて、今回の研究では、
歯周病を有する2型糖尿病患者を対象に、
レスベラトロールサプリメントの投与による炎症や酸化障害、歯周病関連指標への作用が検証されました。
具体的には、
ランダム化比較試験として、
歯周病を有する2型糖尿病患者43名を対象に、
・レスベラトロールサプリメント投与群
・対照群
の2群について、
4週間の投与が行われ、
介入の前後で、
炎症関連マーカー(IL-6, TNFα)、酸化関連マーカー(TAC)、歯周病の指標(CAL)が測定されました。
解析の結果、
レスベラトロールサプリメント投与群では、
介入後に、IL6の有意な低下が見出されました。
(P = 0.039, 2.19 ± 1.09 and 1.58 ± 1.06)
その他の指標では有意な変化は検出されませんでした。
以上のデータから、
歯周病を有する2型糖尿病患者において、
レスベラトロールサプリメント投与による抗炎症作用が示唆されます。
今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待されます。
歯周病の対策としては、
まず、セルフケアとして、正しい歯磨きが大切です。
その他に、
歯科医でのプラークコントロール、かかりつけ医での生活習慣病の改善も必要です。
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