補完代替医療の専門ジャーナルに、スピルリナによる肥満への有用性を検証した系統的レビュー/メタ解析が報告されていました。
(Complement Ther Med. 2019 Dec;47:102211.)
スピルリナ(Spirulina, Spirulina Platensis)は、食用藻の一種で、タンパク質、ビタミン類、鉄分といった栄養素が豊富に含まれています。
これまでの研究において、
スピルリナ投与により、糖尿病や高脂血症(脂質異常症)、高血圧の改善、口腔白板症の改善、抗がん作用、免疫賦活作用などが示されています。
例えば、
スピルリナによる脂質代謝改善作用:メタ解析
スピルリナがメタボリック症候群を改善:メタ解析
という報告があります。
さて、今回の系統的レビュー/メタ解析では、
肥満に対するスピルリナサプリメントの有用性が検証されました。
具体的には、
主要医学データベースを用いて、
(Embase, Scopus, ISI Web of Science, PubMed and Cochrane library databases)
2019年5月までに収載された論文から、
関連するランダム化比較試験が検索され、
5試験、7介入群が解析の対象となりました。
メタ解析の結果、
肥満の被験者において、
スピルリナサプリメントの投与により、
体重の有意な減少
(MD: -1.56 Kg, 95% CI: -1.98 to -1.14)
が見出されました。
肥満者の体重別のサブ解析では、
スピルリナサプリメント投与後での減量は、
過体重の被験者での減量幅に比べて、
(MD: -1.28 Kg, 95% CI: -1.62 to -0.93)
肥満の被験者での減量幅がより顕著でした。
(MD: -2.06 Kg, 95% CI: -2.45 to -1.68)
その他、
スピルリナサプリメント投与により、
体脂肪の有意な減少、
(MD: -1.02, 95% CI: -1.49 to -0.54)
ウエスト周囲長の有意な減少、
(MD: -1.40, 95% CI: -1.40 to -1.39
が見出されました。
なお、BMIとウエストヒップ比では有意な変化は検出できませんでした。
以上、今回の系統的レビュー/メタ解析から、
スピルリナサプリメント投与による肥満の改善作用が示唆されます。
今後、補完療法としての臨床的意義の検証が期待される分野です。
クロレラやスピルリナに関する研究として、次のような報告があります。
スピルリナによる脂質代謝改善作用:メタ解析
肥満治療におけるスピルリナの有用性
クロレラによるQOL改善作用@乳がん患者
クロレラによる血管機能改善作用
クロレラによる抗酸化作用@日本人高齢者
クロレラによる血管内皮機能改善作用
クロレラによる抗酸化作用@喫煙者
妊婦におけるクロレラサプリメントの効果
スピルリナの抗酸化作用
スピルリナによる免疫賦活作用
スピルリナによる糖尿病治療薬の副作用軽減
スピルリナによる脂質代謝改善作用:メタ解析
スピルリナがメタボリック症候群を改善:メタ解析
DHCでは、
クロレラ
スピルリナ
を製品化しています。
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