精神神経学研究の専門ジャーナル(電子版)に、イチョウ葉エキスによる認知症症状の改善効果を示した臨床研究が、ドイツのグループから報告されていました。
(
J Psychiatr Res. 2012 Mar 27.)
イチョウ葉エキスは、抗酸化作用や血小板凝集抑制作用、循環改善作用を有し、認知症の予防や閉塞性硬化症の改善に用いられるハーブサプリメントです。
イチョウ葉エキスには、特有のフラボノイド系ファイトケミカルが存在し、抗酸化作用や抗炎症作用、血小板凝集作用などを介して、効果を発揮します。
これまでに多くの臨床研究が行われており、認知症などに対して有効性と安全性が示されています。
さて、今回の研究では、イチョウ葉エキスによる認知症に対する有効性と安全性が検証されました。
具体的には、
多施設共同二重盲検ランダム化偽薬対照試験として、
神経精神症状を呈する軽症から中等度の認知症(アルツハイマー病あるいは血管性認知症)患者410名を対象に、
1日1回、240rのイチョウ葉エキス(EGb 761)が24週間投与されています。
主アウトカムは、
24週時点における、SKTおよびNPI総スコアの投与開始時からの変化です。
副アウトカムとして、
ADCS Clinical Global Impression of Change (ADCS-CGIC), Verbal Fluency Test, Activities of Daily Living International Scale (ADL-IS), DEMQOL-Proxy quality-of-life scale
といった指標も用いられています。
解析の結果、
まず、
SKT総スコアは、
イチョウ葉エキス投与群(n=200)では、
2.2 ± 3.5ポイント(平均±SD)改善したのに対して、
偽薬投与群(n=202)では、
0.3 ± 3.7ポイントの変化のみでした。
次に、
NPI composite scoreは、
イチョウ葉エキス群では、4.6 ± 7.1の改善に対して、
偽薬群では、2.1 ± 6.5の変化でした。
いずれの指標も、
2群間の比較で、有意差(p < 0.001)が認められています。
さらに、副アウトカムのほとんどの指標でも、
イチョウ葉エキス投与群のほうが、好ましい影響を示しています。
以上のデータから、
イチョウ葉エキス240r(1日1回投与)は、認知症の症状改善に有用であると考えられます。
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