今月の栄養学の専門ジャーナルに、フラボノイド類の摂取が多いとBMIの増加が抑制されるという調査研究が、オランダのグループから発表されていました。
(
Am J Clin Nutr 2008 88: 1341-1352.)
フラボノイド類は、植物に含まれる抗酸化成分であり、これまでの研究によって抗肥満作用が示唆されています。
今回の研究では、前向き調査によって、フラボノイドの摂取とBMI(体格指数)との関連が調べられました。
具体的には、1986年の時点で55歳から69歳の男女4,280名を対象に、3種類のフラボノイド類(フラボノール、フラボン、カテキン)の摂取と、14年間にわたるBMIの変化との関係が解析されています。
各種の交絡因子で補正後、女性では、フラボノイド類の摂取が最も少ない群(4分位)においてBMIが0.95(フラボノール/フラボン)、0.77(カテキン)、それぞれ増加したのに対して、摂取量が最も多い群では、BMIの増加率が有意に低く、0.40(フラボノール/フラボン)と0.31(カテキン)ということです。
(両群間での差:p<0.05)
一方、男性ではフラボノイド類の摂取とBMIとの間に有意な相関は示されていません。
以上のデータから、フラボノイド類の摂取は、女性における体重増加抑制に効果があると示唆されます。
フラボノイド類は、多くの植物性食品に含まれており、バランスのとれた食生活で摂取することができます。
サプリメントでは、
カテキンなどが製品化されている他、ビタミンP(フラボノイド類)として成分に含まれている製品があります。