今月の眼科学の専門ジャーナル(電子版)に、ルテイン・ゼアキサンチンサプリメントによる初期の加齢性黄斑変性症改善作用を示した臨床研究が報告されていました。
(
Ophthalmology. 2012 Aug 1.)
ルテイン・ゼアキサンチンは、カロテノイド系ファイトケミカルの1種で、網膜などに特異的に集積し、機能性を示す成分です。
加齢黄斑変性症患者(AMD)は、高齢者における失明・視力障害の主な原因です。
発症には活性酸素による障害の関与が考えられています。
AMDの予防・リスク低減に対して、ルテインサプリメントの推奨は広く受け入れられています。
(ルテインは、ブルーライトを吸収し、網膜を保護します。)
さて今回の研究では、初期のAMDにおいて、ルテイン・ゼアキサンチンサプリメント投与による作用が検証されました。
具体的には、初期段階のAMDと診断された50〜79歳の被験者を対象に、
・1日あたり10mgのルテイン投与群(n = 27)、
・1日あたり20 mgのルテイン投与群(n = 27)、
・1日あたり10mgのルテイン+10mgのゼアキサンチン併用投与群(n = 27)
・偽薬(n = 27)
のいずれかが48週間投与されています。
主アウトカムとして、黄斑色素光学密度(MPOD)、
副アウトカムとして、視機能に関連する各指標(BCVA;最高矯正視力やCS;コントラスト感度など)が測定されました。
解析の結果、
48週間のサプリメント投与によって、
MPODの有意な増加が認められました。
(ルテイン20mg投与群: 0.076±0.022 density unit)
(ルテイン+ゼアキサンチン併用群; 0.058±0.027)
MPODは、ルテインの用量依存的に有意な変化を示しています。
(r = -0.56; P<0.001)
また、48週の時点において、
偽薬群に比べて、20mgのルテイン投与群では、
BCVAの改善傾向が認められました。
さらに、CSは、ルテイン投与群と偽薬群との間で、有意差が見出されています。
その他、MPODの増加は、
BCVAの低下(r = -0.31; P<0.01)、
CSの増加(r ranging from 0.26 to 0.38; all P<0.05)と
それぞれ有意な相関を示しました。
以上のデータから、
初期のAMD病変に対して、ルテイン投与による有効性が示唆されます。
目の健康維持、特に、加齢性黄斑変性症(AMD)の予防に対して、
ルテインサプリメントの利用が推奨されます。
加齢黄斑変性症患者(AMD)は、高齢者における失明・視力障害の主な原因です。
発症には活性酸素による障害の関与が考えられています。
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