今月の栄養学の専門誌に、緑茶カテキンによる抗肥満作用を示した基礎研究が、米国のグループから発表されていました。
(
J. Nutr. 2008 138: 1677-1683.)
緑茶に含まれるフラボノイド系ファイトケミカルの1種、カテキン類には、抗肥満作用があり、注目を集めています。
今回の研究では、緑茶カテキンの1つであるEGCG(エピガロカテキンガレート)による、高脂肪食誘導性肥満および付随するメタボリック症候群に対する作用が検討されました。
EGCGを3.2g/kgの割合で含む高脂肪食(60%脂質)がマウスに16週間投与された結果、EGCGを含まない高脂肪食投与群に比べて、体重増加の抑制、体脂肪および内臓脂肪増加の抑制が認められたということです。
また、インスリン抵抗性の改善、脂質代謝の改善、肝機能の改善といった働きも示されています。
その他、EGCGの4週間投与による実験も行われ、抗肥満作用やメタボリック症候群改善作用などが認められています。
これまでに、緑茶カテキンの抗肥満作用は、多くの基礎研究やヒト臨床研究で示されています。
カテキンは、サプリメントとしても製品化されていますので、適切なライフスタイルを補完するように利用することで効果が期待できます。