栄養学の専門ジャーナルに,イチゴがメタボリック症候群患者において動脈硬化関連指標を改善するという臨床研究が,米国のグループ(Oklahoma State University)から報告されていました。
(
Nutr Res. 2010 Jul;30(7):462-469.)
各種のベリー類には,ファイトケミカルが含まれており,抗酸化作用を介した機能性が示されています。
(ブルーベリー/ビルベリーのアントシアニン類がよく知られています。)
今回の研究では,イチゴ投与時におけるメタボリック症候群での脂質代謝や糖代謝への働きが検証されました。
具体的には,メタボリック症候群患者27名(男性2名,女性25名,BMI 37.5±2.15,平均年齢47.0歳)を対象に,1日あたりフリーズドライストロベリー飲料4カップ(凍結乾燥イチゴ50グラムが新鮮なイチゴ3カップ相当)あるいは水(対照)のいずれかが8週間投与され,各指標が測定されています。
8週間のイチゴ投与の結果,
総コレステロールおよびLDLコレステロール値が有意に低下(5.8±0.2 to 5.2 ± 0.2 mmol/L,3.5 ± 0.2 to 3.1 ± 0.1 mmol/L, P < .05)し,
small dense LDL値も,対照群に比べて有意な低下(794.6 ± 94.0 to 681.8 ±86.0 nmol/L, P < .05)が認められました。
また,血管内皮接着分子のVCAM-1(vascular cell adhesion molecule-1)の低下も示されています(272.7 ± 17.4 to 223.0 ± 14.0 ng/mL, P < .05)。
一方,血糖,中性脂肪,HDL,血圧,ウエスト周囲径には変化は認められていません。
以上のデータから,イチゴ投与による動脈硬化関連指標の改善作用が示唆されます。
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